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給与計算2級 税務・年末調整の基礎
全40問 / トルカ(https://toruca.app)
問1. 給与計算における「源泉徴収」の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 給与の支払者が、支払時にあらかじめ所得税を天引きし、本人に代わって国に納付する制度
- B. 従業員本人が確定申告により全ての所得税を自分で納付する制度
- C. 源泉徴収は住民税にのみ適用される制度である
- D. 源泉徴収は退職金にのみ適用される制度である
正解: A. 給与の支払者が、支払時にあらかじめ所得税を天引きし、本人に代わって国に納付する制度 / 源泉徴収は、給与の支払者(事業主)が、給与等を支払う際にあらかじめ所得税及び復興特別所得税を天引きし、本人に代わって国に納付する制度であり、給与所得者の納税手続きを簡素化する役割を果たしている。
問2. 毎月の給与から源泉徴収する所得税額を算出する際に使用する表として最も適切なものはどれか。
- A. 源泉徴収税額表(月額表)
- B. 消費税率表
- C. 固定資産税評価額表
- D. 労働災害発生率表
正解: A. 源泉徴収税額表(月額表) / 毎月の給与から源泉徴収する所得税額は、国税庁が公表する「源泉徴収税額表(月額表)」を用いて、その月の給与の社会保険料等控除後の金額と扶養親族等の数に応じて算出する。
問3. 「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」の役割として最も適切なものはどれか。
- A. 従業員が扶養親族の状況等を勤務先に申告することで、源泉徴収税額表の「甲欄」の適用を受けられるようにする書類
- B. 従業員の住所変更のみを届け出る書類
- C. 退職金の受給に関する申告書
- D. 確定申告書そのものを指す用語
正解: A. 従業員が扶養親族の状況等を勤務先に申告することで、源泉徴収税額表の「甲欄」の適用を受けられるようにする書類 / 「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」は、従業員が主たる給与の支払者(通常は本業の勤務先)に対して、扶養親族の状況等を申告する書類であり、この申告書を提出することで、源泉徴収税額表の「甲欄」(税額が低く設定されている欄)の適用を受けることができる。
問4. 源泉徴収税額表の「甲欄」と「乙欄」の違いとして最も適切なものはどれか。
- A. 扶養控除等申告書を提出している場合は甲欄、提出していない場合(2か所以上から給与を受ける者の従たる給与等)は乙欄が適用される
- B. 甲欄と乙欄は男女で使い分けられる欄である
- C. 甲欄は賞与専用、乙欄は月給専用の欄である
- D. 甲欄と乙欄に税額の違いは一切ない
正解: A. 扶養控除等申告書を提出している場合は甲欄、提出していない場合(2か所以上から給与を受ける者の従たる給与等)は乙欄が適用される / 源泉徴収税額表には「甲欄」と「乙欄」があり、扶養控除等申告書を提出している場合は甲欄が適用され、提出していない場合(2か所以上から給与を受ける者の従たる給与等)は乙欄が適用される。一般に乙欄の方が税額が高く設定されている。
問5. 毎月の給与から源泉徴収税額を計算する際の「課税対象額」の算出方法として最も適切なものはどれか。
- A. 総支給額から非課税通勤手当等の非課税項目と社会保険料を差し引いた金額
- B. 総支給額そのものを課税対象額とする
- C. 差引支給額(手取り額)をそのまま課税対象額とする
- D. 課税対象額は基本給のみで計算し諸手当は一切含めない
正解: A. 総支給額から非課税通勤手当等の非課税項目と社会保険料を差し引いた金額 / 毎月の源泉徴収税額を計算する際の課税対象額は、総支給額から非課税通勤手当等の非課税項目と、その月の社会保険料(健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料)を差し引いた金額(課税支給額)を基に算出する。
問6. 給与から控除される「住民税(個人住民税)」の徴収方法「特別徴収」の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 事業主が従業員の給与から毎月住民税を天引きし、市区町村に納付する方法
- B. 従業員本人が年4回に分けて住民税を直接市区町村に納付する方法(これは普通徴収)
- C. 特別徴収は住民税以外の税金にのみ適用される方法である
- D. 特別徴収は退職者にのみ適用される方法である
正解: A. 事業主が従業員の給与から毎月住民税を天引きし、市区町村に納付する方法 / 特別徴収は、事業主が従業員の給与から毎月(原則6月〜翌年5月の12回)住民税を天引きし、従業員に代わって市区町村に納付する徴収方法であり、給与所得者の住民税は原則としてこの特別徴収の方法によることとされている。
問7. 住民税(特別徴収)の税額が決定される時期と根拠として最も適切なものはどれか。
- A. 前年(1月〜12月)の所得を基に市区町村が税額を計算し、毎年5月頃に事業主へ「特別徴収税額の決定通知書」が送付される
- B. 住民税は毎月の給与額に応じてその都度事業主が独自に計算する
- C. 住民税は所得税と全く同じ計算方法・税率で算出される
- D. 住民税額は全国一律で毎年変わらない固定額である
正解: A. 前年(1月〜12月)の所得を基に市区町村が税額を計算し、毎年5月頃に事業主へ「特別徴収税額の決定通知書」が送付される / 住民税は、前年(1月〜12月)の所得を基に、住所地の市区町村が税額を計算し、毎年5月頃に事業主へ「特別徴収税額の決定通知書」が送付される。事業主はこの通知書に基づき、その年の6月から翌年5月まで、毎月一定額を給与から控除して納付する。
問8. 所得税と住民税の課税のタイミングの違いとして最も適切なものはどれか。
- A. 所得税はその年の所得に対してその年のうちに源泉徴収されるが、住民税は前年の所得を基に翌年度課税される
- B. 所得税と住民税は全く同じタイミングで課税される
- C. 住民税の方が所得税よりも先に(当年分が)課税される
- D. 所得税は3年分をまとめて課税される制度である
正解: A. 所得税はその年の所得に対してその年のうちに源泉徴収されるが、住民税は前年の所得を基に翌年度課税される / 所得税は、その年(当年)の所得に対して、その年のうちに源泉徴収(給与支払いの都度)される「現年課税」であるのに対し、住民税は前年(1月〜12月)の所得を基に税額が計算され、翌年度(6月〜翌年5月)に課税される「前年課税」という違いがある。
問9. 「年末調整」の目的として最も適切なものはどれか。
- A. 毎月源泉徴収された所得税の合計額と、年間の所得に対する本来の税額との過不足を、年末に精算する手続き
- B. 住民税の税額を年末にまとめて計算する手続き
- C. 年末調整は社会保険料の精算のみを行う手続きである
- D. 年末調整は退職者にのみ必要な手続きである
正解: A. 毎月源泉徴収された所得税の合計額と、年間の所得に対する本来の税額との過不足を、年末に精算する手続き / 年末調整は、毎月(または賞与時)源泉徴収された所得税の合計額と、その年1年間の給与総額・各種所得控除等を基に計算した本来の年税額とを比較し、その過不足を年末に精算する手続きであり、給与所得者の大部分はこの年末調整によって所得税の納税手続きが完了する。
問10. 年末調整の対象となる一般的な要件として最も適切なものはどれか。
- A. その年最後に給与の支払いを受ける時までに扶養控除等申告書を提出している、年間給与収入が2,000万円以下の給与所得者等
- B. 全ての給与所得者が年間収入額に関わらず一律に年末調整の対象となる
- C. 年末調整は正社員のみが対象でありパートタイム労働者は一切対象外である
- D. 年末調整は退職者のみを対象とする手続きである
正解: A. その年最後に給与の支払いを受ける時までに扶養控除等申告書を提出している、年間給与収入が2,000万円以下の給与所得者等 / 年末調整の対象となるのは、その年最後に給与の支払いを受ける時までに「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出しており、かつその年の給与収入が2,000万円以下である給与所得者等が一般的な要件であり、年の途中で退職した者や、2,000万円を超える給与所得者等は対象外(自身で確定申告が必要)となる。
問11. 「給与所得控除」の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 給与収入から一定の計算式に基づき差し引かれる、給与所得者にとっての必要経費に相当する控除
- B. 給与所得者が実際に支出した経費を個別に領収書で証明して差し引く控除
- C. 給与所得控除は社会保険料控除と全く同じ制度である
- D. 給与所得控除は扶養親族がいる場合にのみ適用される控除である
正解: A. 給与収入から一定の計算式に基づき差し引かれる、給与所得者にとっての必要経費に相当する控除 / 給与所得控除は、給与収入金額に応じて定められた計算式(速算表)に基づき、給与収入から差し引かれる控除であり、自営業者の必要経費に相当するものとして、実際の支出の有無や金額に関わらず一律に適用される。
問12. 所得税の「基礎控除」の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 納税者本人の合計所得金額に応じて、一定の金額(所得が低いほど大きく、高所得者は逓減・消失する)が所得から差し引かれる控除
- B. 扶養親族の人数に応じて金額が変動する控除(これは扶養控除)
- C. 基礎控除は住宅ローンを組んでいる場合にのみ適用される控除である
- D. 基礎控除は全ての納税者に一律で同額が適用され所得による変動は一切ない
正解: A. 納税者本人の合計所得金額に応じて、一定の金額(所得が低いほど大きく、高所得者は逓減・消失する)が所得から差し引かれる控除 / 基礎控除は、納税者本人の合計所得金額に応じて所得から差し引かれる控除であり、所得が一定水準以下の場合は最大額が適用され、高所得になるにつれて控除額が逓減し、一定の所得を超えると控除が消失する仕組みとなっている。
問13. 「配偶者控除」の適用要件として最も適切なものはどれか。
- A. 納税者本人と生計を一にする配偶者の合計所得金額が一定額以下であること(かつ納税者本人の所得にも上限がある)
- B. 配偶者控除は配偶者の所得に関わらず常に適用される
- C. 配偶者控除は納税者本人の所得に一切関係なく一律に適用される
- D. 配偶者控除は配偶者が正社員として働いている場合のみ適用される
正解: A. 納税者本人と生計を一にする配偶者の合計所得金額が一定額以下であること(かつ納税者本人の所得にも上限がある) / 配偶者控除は、納税者本人と生計を一にする配偶者の合計所得金額が一定額(48万円等、給与収入のみなら103万円に相当)以下であることに加え、納税者本人の合計所得金額にも上限(1,000万円以下)が設けられている。配偶者の所得がこれを超える場合は、要件を満たせば「配偶者特別控除」の対象となる場合がある。
問14. 「扶養控除」の対象となる「控除対象扶養親族」の年齢要件として最も適切なものはどれか。
- A. その年の12月31日時点で16歳以上の親族等で、一定の要件を満たす者
- B. 扶養控除に年齢要件は一切設けられていない
- C. 扶養控除の対象は20歳以上に限られる
- D. 扶養控除の対象は65歳以上の高齢者に限られる
正解: A. その年の12月31日時点で16歳以上の親族等で、一定の要件を満たす者 / 扶養控除の対象となる「控除対象扶養親族」は、その年の12月31日時点で16歳以上の親族等で、生計を一にし、合計所得金額が一定額以下である等の要件を満たす者である(16歳未満の扶養親族は児童手当制度との関係で扶養控除の対象外とされている)。
問15. 「生命保険料控除」を年末調整で適用するために従業員が提出する書類として最も適切なものはどれか。
- A. 生命保険会社等から送付される「生命保険料控除証明書」を添付した保険料控除申告書
- B. 住民票の写し
- C. 扶養控除等申告書のみで足り、他の書類は一切不要である
- D. 健康保険被保険者証の写し
正解: A. 生命保険会社等から送付される「生命保険料控除証明書」を添付した保険料控除申告書 / 生命保険料控除の適用を受けるためには、生命保険会社等から送付される「生命保険料控除証明書」を、給与所得者の保険料控除申告書に添付して勤務先に提出する必要がある。
問16. 「地震保険料控除」の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 支払った地震保険料に応じて一定額が所得から控除される制度
- B. 火災保険料も含めて全額が無条件に控除される制度
- C. 地震保険料控除は法人にのみ適用される制度である
- D. 地震保険料控除の適用に上限額は一切設定されていない
正解: A. 支払った地震保険料に応じて一定額が所得から控除される制度 / 地震保険料控除は、支払った地震保険料に応じて一定額(上限あり)が所得から控除される制度であり、火災保険料単体(地震保険の付帯がないもの)は原則として控除の対象とならない。
問17. 年末調整における「社会保険料控除」の対象となるものとして最も適切なものはどれか。
- A. 給与から控除された健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料等に加え、従業員本人が別途支払った国民年金保険料等
- B. 従業員が加入する民間の生命保険料のみが対象である
- C. 社会保険料控除は年末調整では一切考慮されない
- D. 社会保険料控除の対象は住民税のみである
正解: A. 給与から控除された健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料等に加え、従業員本人が別途支払った国民年金保険料等 / 社会保険料控除は、給与から控除された健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料等に加え、従業員本人が別途支払った国民年金保険料(家族分を含む)等も対象となり、これらの全額がその年の所得から控除される。国民年金保険料等については控除証明書の提出が必要である。
問18. 「住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)」を年末調整で適用する場合の要件として最も適切なものはどれか。
- A. 控除の適用を受ける最初の年は本人が確定申告を行う必要があるが、2年目以降は税務署から送付される書類を勤務先に提出することで年末調整による適用が可能
- B. 住宅ローン控除は年末調整では一切適用できない制度である
- C. 住宅ローン控除は初年度から年末調整のみで完結する
- D. 住宅ローン控除の適用に必要な書類は一切存在しない
正解: A. 控除の適用を受ける最初の年は本人が確定申告を行う必要があるが、2年目以降は税務署から送付される書類を勤務先に提出することで年末調整による適用が可能 / 住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)は、控除の適用を受ける最初の年は確定申告が必要であるが、2年目以降は税務署から送付される「年末調整のための(特定増改築等)住宅借入金等特別控除証明書」と、金融機関等から送付される「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」を勤務先に提出することで、年末調整による控除の適用が可能となる。
問19. 年末調整の結果、毎月源泉徴収した税額の合計が年間の本来の税額よりも多かった場合の処理として最も適切なものはどれか。
- A. 差額を従業員に還付する
- B. 差額を従業員から追加で徴収する
- C. 差額は翌年に繰り越して処理する
- D. 年末調整では差額の精算は一切行わない
正解: A. 差額を従業員に還付する / 年末調整の結果、毎月(賞与時を含む)源泉徴収した所得税の合計額が、年間の給与総額を基に計算した本来の年税額よりも多かった場合には、その差額を従業員に還付する。逆に本来の税額の方が多かった場合は、その差額を従業員から追加徴収する。
問20. 年末調整終了後に事業主が発行する「源泉徴収票」の役割として最も適切なものはどれか。
- A. その年の給与総額・各種控除額・源泉徴収税額等をまとめて証明する書類で、従業員本人へ交付するとともに、一定の場合は税務署等へも提出する
- B. 源泉徴収票は退職者にのみ交付が義務付けられている書類である
- C. 源泉徴収票は住民税の特別徴収税額決定通知書と全く同じ書類である
- D. 源泉徴収票の交付は事業主の任意であり法律上の義務はない
正解: A. その年の給与総額・各種控除額・源泉徴収税額等をまとめて証明する書類で、従業員本人へ交付するとともに、一定の場合は税務署等へも提出する / 源泉徴収票は、その年の給与総額・各種所得控除額・源泉徴収税額等をまとめて証明する書類であり、事業主は年末調整終了後、原則として翌年1月31日までに従業員本人へ交付するとともに、一定の高額所得者等については税務署へも提出する義務がある。
問21. 「復興特別所得税」の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 東日本大震災からの復興財源確保のため、所得税額に一定率を上乗せして源泉徴収される税
- B. 住民税の一部として徴収される税
- C. 復興特別所得税は法人のみに課される税である
- D. 復興特別所得税は消費税の一部として徴収される
正解: A. 東日本大震災からの復興財源確保のため、所得税額に一定率を上乗せして源泉徴収される税 / 復興特別所得税は、東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保を目的として創設された税であり、給与等の源泉徴収の際には、所得税額に一定率(2.1%)を乗じた金額が上乗せされて徴収される。
問22. 賞与に対する源泉徴収税額の計算方法として最も適切なものはどれか。
- A. 前月の給与額(社会保険料等控除後)と扶養親族等の数を基に「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」から税率を求め、賞与額(社会保険料等控除後)に乗じて計算する
- B. 賞与の源泉徴収税額は常に一律10%で計算される
- C. 賞与には源泉徴収は一切行われない
- D. 賞与の源泉徴収税額は月額表と全く同じ表を用いて計算する
正解: A. 前月の給与額(社会保険料等控除後)と扶養親族等の数を基に「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」から税率を求め、賞与額(社会保険料等控除後)に乗じて計算する / 賞与に対する源泉徴収税額は、原則として前月の給与額(社会保険料等控除後)と扶養親族等の数を基に「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」から適用税率を求め、その税率を賞与額(社会保険料等控除後)に乗じて計算する(月額表とは異なる専用の表を使用する)。
問23. 「非居住者」に対する給与の源泉徴収について最も適切なものはどれか。
- A. 非居住者に対する日本国内源泉所得(国内勤務に対する給与等)は、原則として一律20.42%(復興特別所得税を含む)の税率で源泉徴収される
- B. 非居住者には源泉徴収の義務が一切ない
- C. 非居住者の源泉徴収税額は居住者と全く同じ月額表で計算する
- D. 非居住者は日本の所得税が一切課されない
正解: A. 非居住者に対する日本国内源泉所得(国内勤務に対する給与等)は、原則として一律20.42%(復興特別所得税を含む)の税率で源泉徴収される / 非居住者(原則として日本国内に住所を有しない者等)に対する国内源泉所得(国内勤務に対する給与等)は、居住者向けの累進的な源泉徴収税額表とは異なり、原則として一律20.42%(復興特別所得税を含む)の税率で源泉徴収される。
問24. 源泉所得税の「納期の特例」制度の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 常時10人未満の給与等の支払いを受ける者がいる源泉徴収義務者が、税務署の承認を受けることで、源泉徴収税額の納付を年2回にまとめて行うことができる制度
- B. 全ての企業が自動的に適用される、源泉税の納付を毎日行う制度
- C. 納期の特例は住民税にのみ適用される制度である
- D. 納期の特例を適用すると源泉徴収そのものが不要になる
正解: A. 常時10人未満の給与等の支払いを受ける者がいる源泉徴収義務者が、税務署の承認を受けることで、源泉徴収税額の納付を年2回にまとめて行うことができる制度 / 源泉所得税の納期の特例は、常時10人未満の給与等の支払いを受ける者がいる源泉徴収義務者が、税務署長の承認を受けることにより、原則として毎月納付すべき源泉徴収税額を、1月〜6月分は7月10日まで、7月〜12月分は翌年1月20日までの年2回にまとめて納付できる制度である。
問25. 原則的な(納期の特例を受けていない)源泉徴収税額の納付期限として最も適切なものはどれか。
- A. 給与を支払った月の翌月10日まで
- B. 給与を支払った月の末日まで
- C. 給与を支払った日から3か月以内であればいつでもよい
- D. 年に1回、年末にまとめて納付すればよい
正解: A. 給与を支払った月の翌月10日まで / 源泉徴収した所得税は、原則として給与を支払った月の翌月10日までに、税務署へ納付する必要がある(納期の特例の承認を受けている場合を除く)。
問26. 「ひとり親控除」の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 婚姻歴の有無等に関わらず、一定の要件を満たす単身の親(生計を一にする子がいる等)に適用される所得控除
- B. 既婚者にのみ適用される控除
- C. ひとり親控除は子どもがいない場合にも一律適用される
- D. ひとり親控除は所得に関わらず誰でも無条件に適用される
正解: A. 婚姻歴の有無等に関わらず、一定の要件を満たす単身の親(生計を一にする子がいる等)に適用される所得控除 / ひとり親控除は、婚姻歴の有無や性別に関わらず、生計を一にする子(総所得金額等が一定額以下等の要件あり)がいる単身者で、本人の合計所得金額が一定額以下である等の要件を満たす場合に適用される所得控除である。
問27. 「障害者控除」の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 納税者本人または控除対象扶養親族等が障害者に該当する場合に適用される所得控除
- B. 障害者控除は納税者本人にのみ適用され扶養親族には一切適用されない
- C. 障害者控除は所得税にのみ存在し住民税には存在しない制度である
- D. 障害者控除の金額は障害の程度に関わらず常に一律である
正解: A. 納税者本人または控除対象扶養親族等が障害者に該当する場合に適用される所得控除 / 障害者控除は、納税者本人、または控除対象配偶者・扶養親族が障害者に該当する場合に適用される所得控除であり、一般の障害者と特別障害者とで控除額が異なる(特別障害者の方が控除額が大きい)。
問28. 「勤労学生控除」の適用要件として最も適切なものはどれか。
- A. 本人が学校教育法に規定する学校の学生等であり、一定の要件(自己の勤労による給与所得等があり、合計所得金額が一定額以下であること等)を満たすこと
- B. 勤労学生控除は年齢に関わらず全ての学生に無条件で適用される
- C. 勤労学生控除は所得に関わらず一律に適用される
- D. 勤労学生控除は扶養親族がいる場合にのみ適用される
正解: A. 本人が学校教育法に規定する学校の学生等であり、一定の要件(自己の勤労による給与所得等があり、合計所得金額が一定額以下であること等)を満たすこと / 勤労学生控除は、本人が学校教育法に規定する学校の学生・生徒等であり、自己の勤労による給与所得等があり、かつ合計所得金額が一定額以下である等の要件を満たす場合に適用される所得控除である。
問29. 年の中途で退職した従業員の年末調整の取り扱いとして最も適切なものはどれか。
- A. 原則としてその会社では年末調整の対象外となり、必要に応じて本人が確定申告を行う(ただし一定の要件を満たす場合は退職時に年末調整を行うこともある)
- B. 退職者は退職時に必ずその会社で年末調整が行われる
- C. 退職者は年末調整も確定申告も一切不要である
- D. 退職者には源泉徴収票を交付する必要が一切ない
正解: A. 原則としてその会社では年末調整の対象外となり、必要に応じて本人が確定申告を行う(ただし一定の要件を満たす場合は退職時に年末調整を行うこともある) / 年の中途で退職した従業員は、原則としてその会社では年末調整の対象外となり、必要に応じて本人が確定申告を行うことで所得税を精算する(ただし、年の中途で死亡退職した場合等、一定の要件を満たす場合には退職時に年末調整を行うこともある)。いずれの場合も事業主は源泉徴収票を退職者に交付する必要がある。
問30. 2か所以上から給与の支払いを受けている従業員の年末調整の取り扱いとして最も適切なものはどれか。
- A. 扶養控除等申告書を提出している「主たる給与」の支払者においてのみ年末調整の対象となる
- B. 全ての給与の支払者において重複して年末調整が行われる
- C. 2か所給与の従業員は年末調整の対象外となり、給与を受けること自体が禁止される
- D. 2か所給与の従業員には扶養控除等申告書の提出が一切不要である
正解: A. 扶養控除等申告書を提出している「主たる給与」の支払者においてのみ年末調整の対象となる / 2か所以上から給与の支払いを受けている従業員については、「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出している「主たる給与」の支払者においてのみ年末調整の対象となり、「従たる給与」(乙欄適用分)については年末調整の対象とならず、本人が確定申告を行う必要がある場合が多い。
問31. 住民税を構成する「均等割」と「所得割」の違いとして最も適切なものはどれか。
- A. 均等割は所得金額に関わらず定額で課される部分、所得割は前年の所得金額に応じて課される部分である
- B. 均等割と所得割は全く同じ計算方法で算出される
- C. 均等割は所得が高いほど税額が増加する部分である
- D. 住民税には均等割・所得割という区分は存在しない
正解: A. 均等割は所得金額に関わらず定額で課される部分、所得割は前年の所得金額に応じて課される部分である / 住民税は「均等割」(所得金額に関わらず定額で課される部分)と「所得割」(前年の所得金額に応じて一定税率で課される部分)から構成されており、両者の合計額が住民税額として毎月の給与から特別徴収される。
問32. 所得税の税額計算に用いられる「超過累進税率」の考え方として最も適切なものはどれか。
- A. 所得金額が高くなるにつれて、段階的に高い税率が適用される仕組み
- B. 所得金額に関わらず一律の税率が適用される仕組み
- C. 所得が高いほど税率が低くなる仕組み
- D. 超過累進税率は住民税にのみ適用され所得税には適用されない
正解: A. 所得金額が高くなるにつれて、段階的に高い税率が適用される仕組み / 所得税は「超過累進税率」を採用しており、所得金額が高くなるにつれて、その超過する部分に対して段階的に高い税率が適用される仕組みとなっている(実務上は速算表を用いて簡便に計算する)。
問33. 「年末調整手続きの電子化」の内容として最も適切なものはどれか。
- A. 従業員が保険料控除証明書等のデータを国税庁の年末調整ソフト等を利用して電子的に取得・入力し、勤務先へ電子データで提出できる仕組み
- B. 年末調整の電子化とは、紙の書類を単にスキャンして保存するだけの仕組みを指す
- C. 年末調整の電子化を利用すると、そもそも年末調整自体が不要になる
- D. 年末調整の電子化は一部の大企業にのみ義務付けられている制度である
正解: A. 従業員が保険料控除証明書等のデータを国税庁の年末調整ソフト等を利用して電子的に取得・入力し、勤務先へ電子データで提出できる仕組み / 年末調整手続きの電子化は、従業員が生命保険料控除証明書等のデータを保険会社等から電子データで取得し、国税庁が提供する年末調整ソフト等を利用して申告書を作成、勤務先へ電子データで提出できるようにする仕組みであり、書面での手続きに比べて効率化・正確性の向上が期待される。
問34. 年末調整を受けた給与所得者であっても、別途確定申告が必要となる場合として最も適切なものはどれか。
- A. 医療費控除やふるさと納税(ワンストップ特例を使わない場合)の寄附金控除等、年末調整では対応できない控除を受ける場合
- B. 年末調整を受けていれば、いかなる場合も確定申告は一切不要である
- C. 給与所得者は法律上確定申告を行うこと自体ができない
- D. 年末調整と確定申告は同一の手続きであり別途行う必要はない
正解: A. 医療費控除やふるさと納税(ワンストップ特例を使わない場合)の寄附金控除等、年末調整では対応できない控除を受ける場合 / 年末調整では対応できない医療費控除や、ふるさと納税(ワンストップ特例制度を利用しない場合)に係る寄附金控除、雑損控除等の適用を受けたい場合や、給与以外に一定額を超える所得がある場合等には、年末調整を受けた給与所得者であっても別途確定申告を行う必要がある。
問35. 従業員に青色申告者の事業専従者(家族従業員)が含まれる場合の留意点として最も適切なものはどれか。
- A. 青色事業専従者として給与の支払いを受けている場合、配偶者控除・扶養控除の対象とはならない
- B. 青色事業専従者は年末調整の対象にはなり得ない
- C. 青色事業専従者には源泉徴収の義務が一切生じない
- D. 青色事業専従者給与には所得税が一切課されない
正解: A. 青色事業専従者として給与の支払いを受けている場合、配偶者控除・扶養控除の対象とはならない / 青色申告者の事業専従者としてその年を通じて給与の支払いを受けている家族従業員は、その事業主(納税者)の配偶者控除・扶養控除の対象とはならない。ただし、青色事業専従者自身も給与所得者として、通常の給与所得者と同様に源泉徴収や年末調整の対象となる。
問36. 「所得金額調整控除」の趣旨として最も適切なものはどれか。
- A. 給与収入が850万円を超え、かつ特別障害者に該当する者や23歳未満の扶養親族を有する者等の税負担が重くなりすぎないよう調整するための控除
- B. 低所得者のみを対象とした控除であり高所得者には一切関係がない
- C. 所得金額調整控除は住民税にのみ存在する制度である
- D. 所得金額調整控除は扶養親族の有無に関わらず全給与所得者に一律適用される
正解: A. 給与収入が850万円を超え、かつ特別障害者に該当する者や23歳未満の扶養親族を有する者等の税負担が重くなりすぎないよう調整するための控除 / 所得金額調整控除は、給与所得控除の見直し(上限額の引き下げ等)に伴い、給与収入が850万円を超え、かつ本人が特別障害者に該当する場合や、23歳未満の扶養親族を有する場合等、一定の要件を満たす者について、税負担が重くなりすぎないよう調整するために設けられた控除である。
問37. 「小規模企業共済等掛金控除」の対象として最も適切なものはどれか。
- A. 小規模企業共済の掛金やiDeCo(個人型確定拠出年金)の掛金等
- B. 生命保険会社の終身保険の保険料
- C. 住宅ローンの返済額
- D. 自動車保険(任意保険)の保険料
正解: A. 小規模企業共済の掛金やiDeCo(個人型確定拠出年金)の掛金等 / 小規模企業共済等掛金控除は、小規模企業共済の掛金、iDeCo(個人型確定拠出年金)の掛金、心身障害者扶養共済制度の掛金等について、その支払った全額が所得から控除される制度である。
問38. 年末調整の実施にあたり、事業主(給与計算担当者)が従業員から回収すべき書類として一般的なものはどれか。
- A. 扶養控除等申告書、基礎控除申告書、保険料控除申告書、(該当者は)住宅借入金等特別控除申告書等
- B. 従業員の運転免許証の写しのみ
- C. 従業員のパスポートの写しのみ
- D. 年末調整に必要な書類は一切存在しない
正解: A. 扶養控除等申告書、基礎控除申告書、保険料控除申告書、(該当者は)住宅借入金等特別控除申告書等 / 年末調整の実施にあたり、事業主は従業員から「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」「給与所得者の基礎控除申告書」「給与所得者の保険料控除申告書」、および住宅ローン控除の適用を受ける者は「住宅借入金等特別控除申告書」等、各種控除の適用を受けるために必要な書類を回収し、内容を確認したうえで年末調整の計算を行う。
問39. 「給与支払報告書」の提出先として最も適切なものはどれか。
- A. 従業員の住所地の市区町村(原則として翌年1月31日までに提出)
- B. 税務署のみ
- C. 日本年金機構のみ
- D. 給与支払報告書という書類は存在せず提出義務もない
正解: A. 従業員の住所地の市区町村(原則として翌年1月31日までに提出) / 給与支払報告書は、事業主が従業員の1年間の給与総額等を、従業員の住所地の市区町村に対して提出する書類であり、原則として翌年1月31日までに提出する必要がある。市区町村はこの給与支払報告書を基に、翌年度の住民税額を計算する。
問40. 給与計算実務能力検定2級の税務・年末調整分野で求められる能力として最も適切なものはどれか。
- A. 源泉所得税・住民税の基本的な仕組みや、年末調整における各種所得控除の考え方を理解し、給与計算実務の基礎として正確に処理できる能力
- B. 特定の税務ソフトの操作方法のみを暗記していればよいという能力
- C. 税務の知識は給与計算実務には一切不要であるという考え方
- D. 年末調整は毎年全く同じ処理のため制度改正を把握する必要はないという考え方
正解: A. 源泉所得税・住民税の基本的な仕組みや、年末調整における各種所得控除の考え方を理解し、給与計算実務の基礎として正確に処理できる能力 / 給与計算実務能力検定2級の税務・年末調整分野で求められるのは、源泉所得税の源泉徴収の仕組み、住民税の特別徴収の仕組み、年末調整における各種所得控除(社会保険料控除・生命保険料控除・扶養控除・基礎控除等)の考え方を理解し、給与計算実務の基礎として正確に処理できる能力である。税制は毎年のように改正されるため、継続的な情報の更新も重要である。