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給与計算2級 社会保険の基礎

40問 / トルカ(https://toruca.app)

  1. 1. 給与計算実務における「社会保険」が一般的に指す保険の組み合わせとして最も適切なものはどれか。

    • A. 健康保険と厚生年金保険(広義には介護保険を含む場合もある)
    • B. 労災保険と雇用保険
    • C. 生命保険と自動車保険
    • D. 火災保険と地震保険

    正解: A. 健康保険と厚生年金保険(広義には介護保険を含む場合もある)給与計算実務において「社会保険」という場合、一般的には健康保険と厚生年金保険(40歳以上65歳未満の被保険者については介護保険も含む)を指し、労災保険・雇用保険(労働保険)とは区別して扱われることが多い。

  2. 2. 「健康保険」の目的として最も適切なものはどれか。

    • A. 被保険者やその家族(被扶養者)の業務外の病気・けが・出産・死亡等に対して保険給付を行う
    • B. 被保険者の業務中の事故のみを対象とする保険である
    • C. 被保険者の老後の年金給付のみを目的とする保険である
    • D. 健康保険は失業時の給付のみを目的とする保険である

    正解: A. 被保険者やその家族(被扶養者)の業務外の病気・けが・出産・死亡等に対して保険給付を行う健康保険は、被保険者やその家族(被扶養者)が業務外の事由による病気・けが・出産・死亡等をした場合に、必要な保険給付(療養の給付・傷病手当金・出産手当金等)を行うことを目的とする社会保険制度である。業務上の事故は労災保険の対象となる。

  3. 3. 「厚生年金保険」の目的として最も適切なものはどれか。

    • A. 被保険者の老齢・障害・死亡に関して保険給付を行い、被保険者やその遺族の生活の安定を図る
    • B. 被保険者の病気やけがの治療費のみを保障する
    • C. 被保険者の失業時の生活費のみを保障する
    • D. 厚生年金保険は住宅購入の資金援助のみを目的とする

    正解: A. 被保険者の老齢・障害・死亡に関して保険給付を行い、被保険者やその遺族の生活の安定を図る厚生年金保険は、被保険者の老齢・障害・死亡に関して保険給付(老齢厚生年金・障害厚生年金・遺族厚生年金等)を行うことにより、被保険者やその遺族の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的とする社会保険制度である。

  4. 4. 「標準報酬月額」の説明として最も適切なものはどれか。

    • A. 被保険者の給与(報酬)月額を、社会保険料計算のためにあらかじめ定められた区分(等級)に当てはめた金額
    • B. 被保険者に実際に支払われた給与の総支給額そのものを指す用語
    • C. 被保険者の手取り額(差引支給額)を指す用語
    • D. 被保険者の年間賞与の合計額を指す用語

    正解: A. 被保険者の給与(報酬)月額を、社会保険料計算のためにあらかじめ定められた区分(等級)に当てはめた金額標準報酬月額は、被保険者の給与(報酬)月額を、社会保険料(健康保険料・厚生年金保険料)の計算を簡便にするため、あらかじめ定められた等級区分(標準報酬月額表)に当てはめた金額であり、実際の給与額と完全に一致するとは限らない。

  5. 5. 「算定基礎届(定時決定)」の説明として最も適切なものはどれか。

    • A. 毎年7月に、4〜6月に支払われた報酬額の平均を基に、その年の9月以降の標準報酬月額を決定する手続き
    • B. 毎月の給与から一律の保険料を天引きするだけの処理
    • C. 退職時にのみ行う手続きであり、在職中は一切不要な手続き
    • D. 賞与の支給額のみを届け出る手続き

    正解: A. 毎年7月に、4〜6月に支払われた報酬額の平均を基に、その年の9月以降の標準報酬月額を決定する手続き算定基礎届(定時決定)は、毎年7月に、その年の4月・5月・6月に支払われた報酬額の平均を基に標準報酬月額を見直し、その年の9月から翌年8月までの標準報酬月額を決定するための手続きであり、毎年1回、原則として全ての被保険者について行われる。

  6. 6. 「月額変更届(随時改定)」が必要となる場合として最も適切なものはどれか。

    • A. 昇給・降給等により固定的賃金に変動があり、変動月からの3か月間の報酬平均が従来の標準報酬月額と比べて著しく変動(原則2等級以上)した場合
    • B. 従業員が1日だけ有給休暇を取得した場合
    • C. 従業員が結婚した場合
    • D. 毎月必ず提出しなければならない届出

    正解: A. 昇給・降給等により固定的賃金に変動があり、変動月からの3か月間の報酬平均が従来の標準報酬月額と比べて著しく変動(原則2等級以上)した場合月額変更届(随時改定)は、昇給・降給等の固定的賃金の変動があり、その変動月から継続した3か月間に支払われた報酬の平均額が、従来の標準報酬月額に比べて著しく変動(原則2等級以上の差)した場合に、標準報酬月額を年の途中でも改定するために提出する届出である。

  7. 7. 健康保険料・厚生年金保険料の被保険者と事業主の負担割合として一般的なものはどれか。

    • A. 原則として被保険者と事業主が折半(労使折半)で負担する
    • B. 全額を被保険者本人が負担する
    • C. 全額を事業主が負担する
    • D. 負担割合は被保険者が自由に選択できる

    正解: A. 原則として被保険者と事業主が折半(労使折半)で負担する健康保険料・厚生年金保険料は、原則として被保険者と事業主が折半(労使折半)で負担する仕組みとなっており、事業主は被保険者負担分を給与から控除(天引き)し、事業主負担分と合わせて日本年金機構等へ納付する。

  8. 8. 「介護保険」の被保険者となる年齢要件として最も適切なものはどれか。

    • A. 40歳以上65歳未満の医療保険加入者は第2号被保険者として介護保険料の徴収対象となる
    • B. 20歳以上の全ての国民が一律に介護保険料を徴収される
    • C. 介護保険料は健康保険とは全く別の手続きで徴収され給与天引きされることはない
    • D. 介護保険は65歳未満の者には一切関係がない制度である

    正解: A. 40歳以上65歳未満の医療保険加入者は第2号被保険者として介護保険料の徴収対象となる介護保険は、40歳以上65歳未満の医療保険加入者は「第2号被保険者」として、健康保険料と合わせて介護保険料が給与から徴収される。65歳以上は「第1号被保険者」として原則年金から徴収される仕組みとなる。

  9. 9. 健康保険における「被扶養者」の一般的な認定要件として最も適切なものはどれか。

    • A. 被保険者の収入により生計を維持されており、かつ年間収入が一定額未満(原則130万円未満等)であること
    • B. 被扶養者になるための収入要件は一切存在しない
    • C. 被扶養者は被保険者と同居していなければ絶対に認定されない
    • D. 被扶養者の年齢に上限は一切設けられていない

    正解: A. 被保険者の収入により生計を維持されており、かつ年間収入が一定額未満(原則130万円未満等)であること健康保険の被扶養者として認定されるためには、主として被保険者の収入により生計を維持されていること、かつ被扶養者の年間収入が原則130万円未満(60歳以上や障害者の場合は180万円未満)であること等の要件を満たす必要がある(同居の有無により収入要件の詳細は異なる)。

  10. 10. 健康保険・厚生年金保険の「資格取得届」を提出するタイミングとして最も適切なものはどれか。

    • A. 従業員を雇い入れ、被保険者としての要件を満たした日(原則入社日)から5日以内
    • B. 従業員の入社から1年後
    • C. 従業員が退職する直前
    • D. 資格取得届の提出義務は存在しない

    正解: A. 従業員を雇い入れ、被保険者としての要件を満たした日(原則入社日)から5日以内健康保険・厚生年金保険の資格取得届は、従業員を雇い入れ被保険者としての要件を満たした日(原則として入社日)から5日以内に、事業主が日本年金機構等へ提出する必要がある。

  11. 11. 「雇用保険」の目的として最も適切なものはどれか。

    • A. 労働者が失業した場合等に必要な給付を行うとともに、雇用の安定・促進を図る
    • B. 労働者の業務中の事故のみを補償する
    • C. 労働者の老後の年金給付のみを行う
    • D. 雇用保険は事業主の利益保障のみを目的とする

    正解: A. 労働者が失業した場合等に必要な給付を行うとともに、雇用の安定・促進を図る雇用保険は、労働者が失業した場合や雇用の継続が困難となる事由が生じた場合等に必要な給付(基本手当・育児休業給付等)を行うとともに、失業の予防、雇用状態の是正、雇用機会の増大その他雇用の安定を図ることを目的とする制度である。

  12. 12. 雇用保険の被保険者となる一般的な要件として最も適切なものはどれか。

    • A. 1週間の所定労働時間が20時間以上であり、31日以上の雇用見込みがあること等
    • B. 1週間の所定労働時間に関わらず全ての労働者が対象となる
    • C. 正社員のみが対象であり、パートタイム労働者は一切対象とならない
    • D. 雇用保険の適用要件は健康保険と全く同じである

    正解: A. 1週間の所定労働時間が20時間以上であり、31日以上の雇用見込みがあること等雇用保険の被保険者となるための一般的な要件は、1週間の所定労働時間が20時間以上であり、31日以上の雇用見込みがあること等であり、この要件を満たせば正社員に限らずパートタイム労働者やアルバイトであっても被保険者となる。

  13. 13. 雇用保険料の負担についての説明として最も適切なものはどれか。

    • A. 被保険者と事業主の双方が負担するが、事業主の負担割合の方が高く設定されている(雇用保険二事業分等を含むため)
    • B. 被保険者が全額を負担する
    • C. 事業主が一切負担せず全額を被保険者が負担する
    • D. 雇用保険料は健康保険料と全く同じ労使折半率で計算される

    正解: A. 被保険者と事業主の双方が負担するが、事業主の負担割合の方が高く設定されている(雇用保険二事業分等を含むため)雇用保険料は、被保険者と事業主の双方が負担するが、事業主は被保険者負担分に加えて「雇用保険二事業」(雇用安定事業・能力開発事業)分の保険料も負担するため、事業主の負担割合の方が被保険者よりも高く設定されている。

  14. 14. 「労災保険(労働者災害補償保険)」の目的として最も適切なものはどれか。

    • A. 労働者の業務上の事由または通勤による負傷・疾病・障害・死亡等に対して必要な保険給付を行う
    • B. 労働者の業務外の私傷病のみを対象とする
    • C. 労働者の老後の年金給付のみを目的とする
    • D. 労災保険は事業主のみを対象とした保険であり労働者は対象外である

    正解: A. 労働者の業務上の事由または通勤による負傷・疾病・障害・死亡等に対して必要な保険給付を行う労災保険(労働者災害補償保険)は、労働者の業務上の事由または通勤による負傷・疾病・障害・死亡等に対して、被災労働者やその遺族を保護するために必要な保険給付を行うことを目的とする制度である。

  15. 15. 労災保険料の負担についての説明として最も適切なものはどれか。

    • A. 労災保険料は全額を事業主が負担し、労働者の給与から控除されることはない
    • B. 労災保険料は被保険者と事業主が折半で負担する
    • C. 労災保険料は労働者が全額負担する
    • D. 労災保険には保険料という概念が存在しない

    正解: A. 労災保険料は全額を事業主が負担し、労働者の給与から控除されることはない労災保険料は、雇用保険料とは異なり全額を事業主が負担する仕組みとなっており、労働者本人の給与から労災保険料が控除(天引き)されることはない。

  16. 16. 「労働保険の年度更新」の説明として最も適切なものはどれか。

    • A. 毎年、前年度の確定保険料と新年度の概算保険料を計算し、まとめて申告・納付する手続き
    • B. 従業員1人ごとに個別に毎月手続きする制度
    • C. 退職時にのみ行う手続き
    • D. 労働保険には年度更新という概念は存在しない

    正解: A. 毎年、前年度の確定保険料と新年度の概算保険料を計算し、まとめて申告・納付する手続き労働保険(労災保険・雇用保険)の年度更新は、毎年(原則6月1日〜7月10日の間に)、前年度に支払った賃金総額を基に確定した保険料と、新年度の賃金総額の見込みに基づく概算保険料を計算し、まとめて申告・納付する手続きである。

  17. 17. ある従業員の標準報酬月額が30万円、健康保険料率が10%(労使折半)の場合、この従業員の給与から控除される健康保険料(被保険者負担分)はいくらか。

    被保険者負担分 = 標準報酬月額 × 保険料率 ÷ 2(労使折半)。標準報酬月額30万円、保険料率10%として計算せよ。単位: / ヒント: 300,000 × 0.10 ÷ 2

    正解: 15000円被保険者負担分=300,000円×10%÷2=15,000円となる。健康保険料は原則として労使折半のため、被保険者は保険料全体の半分を負担する。

  18. 18. 賞与(ボーナス)に対する社会保険料の計算方法として最も適切なものはどれか。

    • A. 賞与額から1,000円未満を切り捨てた「標準賞与額」に保険料率を乗じて計算する(年間の累計に上限あり)
    • B. 賞与には社会保険料は一切課されない
    • C. 賞与に対する社会保険料は毎月の給与とは全く異なる保険制度から徴収される
    • D. 賞与の社会保険料計算に上限は設けられていない

    正解: A. 賞与額から1,000円未満を切り捨てた「標準賞与額」に保険料率を乗じて計算する(年間の累計に上限あり)賞与に対する社会保険料は、賞与額から1,000円未満の端数を切り捨てた「標準賞与額」に、毎月の給与と同じ保険料率を乗じて計算される。ただし、健康保険は年度累計573万円、厚生年金保険は1回の支給につき150万円という上限が設けられている。

  19. 19. 産前産後休業・育児休業期間中の社会保険料の取り扱いとして最も適切なものはどれか。

    • A. 事業主が申出書を提出することにより、被保険者・事業主双方の社会保険料が免除される
    • B. 産前産後休業・育児休業期間中も通常通り全額の社会保険料が徴収される
    • C. 産前産後休業・育児休業期間中は健康保険の被保険者資格自体が喪失する
    • D. 社会保険料の免除制度は育児休業のみに適用され産前産後休業には適用されない

    正解: A. 事業主が申出書を提出することにより、被保険者・事業主双方の社会保険料が免除される産前産後休業・育児休業期間中は、事業主が年金事務所等へ申出書を提出することにより、被保険者・事業主双方の社会保険料(健康保険料・厚生年金保険料)が原則として免除される制度が設けられている。

  20. 20. 従業員が退職した場合の社会保険の資格喪失日として最も適切なものはどれか。

    • A. 原則として退職日の翌日
    • B. 退職日と同日
    • C. 退職日の1か月後
    • D. 退職しても資格は喪失しない

    正解: A. 原則として退職日の翌日従業員が退職した場合、健康保険・厚生年金保険の資格喪失日は原則として退職日の翌日となる(月の末日に退職した場合の保険料の取り扱いには特例がある)。

  21. 21. 健康保険の「傷病手当金」の説明として最も適切なものはどれか。

    • A. 業務外の病気やけがのため働くことができず給与が支払われない場合に、一定の要件のもとで支給される給付
    • B. 業務上の事故によるけがに対して支給される給付(これは労災保険の給付)
    • C. 出産に関する給付(これは出産手当金)
    • D. 退職後の年金給付を指す用語

    正解: A. 業務外の病気やけがのため働くことができず給与が支払われない場合に、一定の要件のもとで支給される給付傷病手当金は、健康保険の被保険者が業務外の事由による病気やけがのために働くことができず、給与の支払いを受けられない場合に、一定の待期期間や支給期間の要件のもとで支給される所得補償的な給付である。

  22. 22. 健康保険の「出産手当金」の説明として最も適切なものはどれか。

    • A. 産前産後休業期間中に給与の支払いがない(または一部の)場合に、被保険者本人に対して支給される給付
    • B. 出産にかかった医療費を補填する給付(これは出産育児一時金に近い)
    • C. 配偶者の出産時に支給される給付
    • D. 出産手当金は男性労働者にも同額支給される制度である

    正解: A. 産前産後休業期間中に給与の支払いがない(または一部の)場合に、被保険者本人に対して支給される給付出産手当金は、健康保険の被保険者が出産のために休業し、産前産後休業期間中に給与の支払いを受けられない(または一部しか受けられない)場合に、被保険者本人に対して支給される給付である。

  23. 23. 雇用保険の「育児休業給付金」の説明として最も適切なものはどれか。

    • A. 育児休業を取得し、給与の支払いが受けられない(または低下する)場合に、一定の要件のもとで雇用保険から支給される給付
    • B. 育児休業を取得した従業員の会社に対して支給される助成金のみを指す
    • C. 育児休業給付金は健康保険から支給される
    • D. 育児休業給付金の支給には一切の要件がない

    正解: A. 育児休業を取得し、給与の支払いが受けられない(または低下する)場合に、一定の要件のもとで雇用保険から支給される給付育児休業給付金は、雇用保険の被保険者が育児休業を取得し、休業前の給与の支払いを受けられない(または大きく低下する)場合に、一定の被保険者期間等の要件のもとで雇用保険から支給される給付である。

  24. 24. 雇用保険の「基本手当(失業給付)」の受給要件として最も適切なものはどれか。

    • A. 離職前の一定期間に一定日数以上の被保険者期間があり、就職しようとする積極的な意思とハローワークでの求職活動等を行っていること
    • B. 離職理由や求職活動の有無に関わらず、離職すれば無条件に支給される
    • C. 基本手当は正社員のみが受給できる給付である
    • D. 基本手当の受給には被保険者期間の要件は一切ない

    正解: A. 離職前の一定期間に一定日数以上の被保険者期間があり、就職しようとする積極的な意思とハローワークでの求職活動等を行っていること雇用保険の基本手当(失業給付)を受給するためには、離職前の一定期間(原則離職前2年間に被保険者期間が通算12か月以上等)の要件を満たし、就職しようとする積極的な意思と能力があり、ハローワークにおいて求職活動を行っていること等の要件を満たす必要がある。

  25. 25. 労災保険の「療養(補償)給付」の説明として最も適切なものはどれか。

    • A. 業務上または通勤による負傷・疾病について、労災指定医療機関等で必要な治療を原則無料で受けられる給付
    • B. 被災労働者に一律の見舞金を現金で支給する給付のみを指す
    • C. 療養(補償)給付は健康保険から支給される給付である
    • D. 療養(補償)給付には一切の自己負担が発生しない上限が設定されていない

    正解: A. 業務上または通勤による負傷・疾病について、労災指定医療機関等で必要な治療を原則無料で受けられる給付労災保険の療養(補償)給付は、業務上または通勤による負傷・疾病について、労災指定医療機関等で必要な治療を原則として自己負担なしで受けられる現物給付(療養の給付)を中心とした給付である。

  26. 26. 労災保険の「休業(補償)給付」の説明として最も適切なものはどれか。

    • A. 業務上または通勤による負傷・疾病の療養のため労働できず、給与を受けられない場合に、休業4日目から支給される給付
    • B. 休業(補償)給付は休業初日から満額支給される
    • C. 休業(補償)給付は健康保険の傷病手当金と全く同じ制度である
    • D. 休業(補償)給付の対象は業務外の傷病のみである

    正解: A. 業務上または通勤による負傷・疾病の療養のため労働できず、給与を受けられない場合に、休業4日目から支給される給付労災保険の休業(補償)給付は、業務上または通勤による負傷・疾病の療養のために労働することができず、給与を受けられない場合に、休業3日間の待期期間を経て休業4日目から支給される給付である(休業初日〜3日目は業務災害の場合、事業主に一定の補償義務がある)。

  27. 27. 労災保険の「特別加入制度」の説明として最も適切なものはどれか。

    • A. 本来労災保険の対象外である中小事業主・一人親方・海外派遣者等が、一定要件のもとで任意に労災保険に加入できる制度
    • B. 全ての労働者が強制的に加入する通常の労災保険を指す用語
    • C. 特別加入制度は健康保険にのみ存在する制度である
    • D. 特別加入制度は正社員以外には一切適用されない

    正解: A. 本来労災保険の対象外である中小事業主・一人親方・海外派遣者等が、一定要件のもとで任意に労災保険に加入できる制度特別加入制度は、労働者ではないため本来労災保険の適用対象外である中小事業主・一人親方・海外派遣者等が、一定の要件を満たすことで任意に労災保険に加入できる制度であり、業務の実態を考慮して労働者に準じた保護を与えるものである。

  28. 28. 「健康保険組合」と「協会けんぽ(全国健康保険協会)」の違いとして最も適切なものはどれか。

    • A. 健康保険組合は主に大企業等が独自に設立・運営する組合であり、協会けんぽは主に中小企業の従業員等が加入する全国健康保険協会が運営する制度である
    • B. 健康保険組合と協会けんぽは全く同じ組織を指す用語である
    • C. 健康保険組合は労災保険を運営する組織である
    • D. 協会けんぽは厚生年金保険のみを扱う組織である

    正解: A. 健康保険組合は主に大企業等が独自に設立・運営する組合であり、協会けんぽは主に中小企業の従業員等が加入する全国健康保険協会が運営する制度である健康保険組合は、主に大企業等が単独または共同で設立・運営する健康保険の保険者であり、協会けんぽ(全国健康保険協会)は、主に中小企業の従業員等が加入する、全国健康保険協会が保険者となる制度である。企業によってどちらの保険者に加入しているかが異なる。

  29. 29. 「健康保険(被用者保険)」と「国民健康保険」の主な違いとして最も適切なものはどれか。

    • A. 健康保険は主に会社等に雇用される労働者とその家族が加入し、国民健康保険は自営業者等、被用者保険に加入していない者が加入する
    • B. 健康保険と国民健康保険は全く同じ制度であり違いはない
    • C. 国民健康保険には傷病手当金の給付が健康保険と全く同様に存在する(原則)
    • D. 健康保険には保険料の労使折半という概念が存在しない

    正解: A. 健康保険は主に会社等に雇用される労働者とその家族が加入し、国民健康保険は自営業者等、被用者保険に加入していない者が加入する健康保険(被用者保険)は主に会社等に雇用される労働者とその家族(被扶養者)が加入するのに対し、国民健康保険は自営業者・無職の方等、被用者保険に加入していない者が加入する制度である。なお、国民健康保険には原則として傷病手当金・出産手当金の給付制度がない点も大きな違いである。

  30. 30. 国民年金の「第3号被保険者」の説明として最も適切なものはどれか。

    • A. 厚生年金保険の被保険者(第2号被保険者)に扶養されている配偶者で、20歳以上60歳未満の者
    • B. 自営業者本人を指す用語(これは第1号被保険者)
    • C. 厚生年金保険の被保険者本人を指す用語(これは第2号被保険者)
    • D. 第3号被保険者は保険料を自ら納付する必要がある

    正解: A. 厚生年金保険の被保険者(第2号被保険者)に扶養されている配偶者で、20歳以上60歳未満の者国民年金の第3号被保険者は、厚生年金保険の被保険者(第2号被保険者)に扶養されている20歳以上60歳未満の配偶者であり、第3号被保険者自身は国民年金保険料を個別に納付する必要がなく、配偶者が加入する制度全体で負担される仕組みとなっている。

  31. 31. 「強制適用事業所」の説明として最も適切なものはどれか。

    • A. 法律により健康保険・厚生年金保険への加入が義務付けられている事業所(株式会社等の法人や常時5人以上を雇用する一定の個人事業所等)
    • B. 健康保険・厚生年金保険への加入が完全に任意である事業所
    • C. 全ての個人事業所が強制適用事業所に該当する
    • D. 強制適用事業所という区分は存在しない

    正解: A. 法律により健康保険・厚生年金保険への加入が義務付けられている事業所(株式会社等の法人や常時5人以上を雇用する一定の個人事業所等)強制適用事業所は、法律により健康保険・厚生年金保険への加入が義務付けられている事業所であり、株式会社等の法人(従業員数に関わらず)や、常時5人以上の従業員を雇用する一定の業種の個人事業所等が該当する。それ以外の個人事業所は任意適用事業所となる場合がある。

  32. 32. 「健康保険被保険者証(保険証)」の役割として最も適切なものはどれか。

    • A. 医療機関等を受診する際に提示することで、被保険者であることを証明し、保険給付(一部負担金のみの自己負担)を受けられるようにする
    • B. 健康保険被保険者証は年金の受給申請にのみ使用する書類である
    • C. 健康保険被保険者証は雇用保険の失業給付申請にのみ使用する書類である
    • D. 健康保険被保険者証の携帯は法律上完全に任意であり提示の必要はない

    正解: A. 医療機関等を受診する際に提示することで、被保険者であることを証明し、保険給付(一部負担金のみの自己負担)を受けられるようにする健康保険被保険者証(保険証、現在はマイナンバーカードとの一体化=マイナ保険証への移行が進められている)は、医療機関等を受診する際に提示することで、被保険者であることを証明し、一部負担金(原則3割等)のみの自己負担で保険給付(療養の給付)を受けられるようにするための証書である。

  33. 33. 算定基礎届(定時決定)における標準報酬月額の算定対象となる月として正しいものはどれか。

    • A. その年の4月・5月・6月に支払われた報酬
    • B. その年の1月・2月・3月に支払われた報酬
    • C. その年の7月・8月・9月に支払われた報酬
    • D. その年の12月に支払われた報酬のみ

    正解: A. その年の4月・5月・6月に支払われた報酬算定基礎届(定時決定)では、その年の4月・5月・6月の3か月間に支払われた報酬の平均額を基に標準報酬月額を決定し、その年の9月分から翌年8月分までの保険料に適用される。

  34. 34. 厚生年金保険の「老齢厚生年金」の説明として最も適切なものはどれか。

    • A. 一定の年齢に達し、一定の加入期間等の要件を満たした場合に支給される年金給付
    • B. 被保険者が業務上の事故に遭った場合にのみ支給される給付
    • C. 老齢厚生年金は退職せずに就労を続けると一切支給されない
    • D. 老齢厚生年金は健康保険から支給される給付である

    正解: A. 一定の年齢に達し、一定の加入期間等の要件を満たした場合に支給される年金給付老齢厚生年金は、厚生年金保険の被保険者期間があり、一定の年齢(支給開始年齢は生年月日により異なる)に達し、一定の加入期間等の要件を満たした場合に支給される年金給付であり、就労を継続していても要件を満たせば支給される(在職老齢年金制度により一部支給停止となる場合はある)。

  35. 35. 事業主が従業員の入社・退職・被扶養者の異動等に際して負う社会保険関連の義務として最も適切なものはどれか。

    • A. 資格取得届・資格喪失届・被扶養者(異動)届等、法令で定められた各種届出を期限内に年金事務所等へ提出する義務
    • B. 口頭で年金事務所に連絡すれば書面での届出は一切不要である
    • C. 従業員本人が全ての届出を個別に行う必要があり、事業主には一切の義務がない
    • D. 届出は入社後1年以内であればいつ提出してもよい

    正解: A. 資格取得届・資格喪失届・被扶養者(異動)届等、法令で定められた各種届出を期限内に年金事務所等へ提出する義務事業主は、従業員の入社時の資格取得届、退職時の資格喪失届、扶養家族に異動があった際の被扶養者(異動)届等、法令で定められた各種の社会保険関連の届出を、それぞれ定められた期限内(多くは事由発生から5日以内等)に年金事務所等へ提出する義務を負う。

  36. 36. 「任意継続被保険者」制度の説明として最も適切なものはどれか。

    • A. 退職により被保険者資格を喪失した者が、一定の要件のもとで最長2年間、退職前の健康保険に引き続き加入できる制度
    • B. 在職中の被保険者のみが利用できる制度
    • C. 任意継続被保険者になると保険料は事業主が全額負担してくれる
    • D. 任意継続被保険者制度は厚生年金保険にのみ存在する制度である

    正解: A. 退職により被保険者資格を喪失した者が、一定の要件のもとで最長2年間、退職前の健康保険に引き続き加入できる制度任意継続被保険者制度は、退職等により健康保険の被保険者資格を喪失した者が、一定の要件(資格喪失日の前日まで継続して2か月以上の被保険者期間があること等)のもとで、退職後20日以内に申請することにより、最長2年間、退職前の健康保険に引き続き加入できる制度であり、保険料は原則全額自己負担となる。

  37. 37. 雇用保険の「高年齢雇用継続給付」の説明として最も適切なものはどれか。

    • A. 60歳以降も雇用を継続する労働者について、60歳到達時と比べて賃金が一定割合以上低下した場合に支給される給付
    • B. 60歳未満の労働者を対象とする給付である
    • C. 高年齢雇用継続給付は健康保険から支給される
    • D. 賃金の変動に関わらず60歳以上であれば一律支給される

    正解: A. 60歳以降も雇用を継続する労働者について、60歳到達時と比べて賃金が一定割合以上低下した場合に支給される給付高年齢雇用継続給付は、60歳以降も雇用を継続する労働者について、60歳到達時点の賃金と比べて、継続雇用後の賃金が一定割合(原則75%未満)以上低下した場合に、その低下を補うために雇用保険から支給される給付である。

  38. 38. 雇用保険の「介護休業給付金」の説明として最も適切なものはどれか。

    • A. 対象家族を介護するための休業を取得し、給与の支払いを受けられない場合に、一定の要件のもとで支給される給付
    • B. 介護休業給付金は健康保険から支給される
    • C. 介護休業給付金の支給対象は本人の介護を受ける場合に限られる
    • D. 介護休業給付金には支給期間の上限が一切ない

    正解: A. 対象家族を介護するための休業を取得し、給与の支払いを受けられない場合に、一定の要件のもとで支給される給付介護休業給付金は、雇用保険の被保険者が要介護状態にある対象家族を介護するための休業を取得し、休業中に給与の支払いを受けられない場合に、一定の被保険者期間等の要件のもとで支給される給付であり、支給日数には上限(通算93日を限度に3回まで分割取得可能等)が設けられている。

  39. 39. 給与から控除された社会保険料(健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料等)の所得税法上の取り扱いとして最も適切なものはどれか。

    • A. 社会保険料控除として所得税計算上の所得控除の対象となり、課税所得を減少させる
    • B. 社会保険料は所得税の計算上、一切考慮されない
    • C. 社会保険料を支払うと所得税額がその分そのまま増加する
    • D. 社会保険料控除は住民税の計算にのみ適用され所得税には適用されない

    正解: A. 社会保険料控除として所得税計算上の所得控除の対象となり、課税所得を減少させる給与から控除された社会保険料(健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料等)は、所得税法上「社会保険料控除」として所得控除の対象となり、その全額が課税所得(所得税の計算基礎となる所得金額)から差し引かれるため、結果として所得税額を軽減する効果がある。

  40. 40. 給与計算実務能力検定2級の社会保険分野で求められる能力として最も適切なものはどれか。

    • A. 健康保険・厚生年金保険・雇用保険・労災保険の基礎的な仕組みや保険料計算・各種届出の考え方を理解し、給与計算実務の基礎として活用できる能力
    • B. 特定の社会保険手続きソフトの操作方法のみを暗記していればよいという能力
    • C. 社会保険の知識は給与計算実務には一切不要であるという考え方
    • D. 社会保険料の計算方法は毎年変わらないため一度覚えれば更新不要という考え方

    正解: A. 健康保険・厚生年金保険・雇用保険・労災保険の基礎的な仕組みや保険料計算・各種届出の考え方を理解し、給与計算実務の基礎として活用できる能力給与計算実務能力検定2級の社会保険分野で求められるのは、健康保険・厚生年金保険・雇用保険・労災保険それぞれの基礎的な仕組み、標準報酬月額の算定・保険料の計算、各種届出(資格取得届・算定基礎届・月額変更届等)の考え方を理解し、給与計算実務の基礎知識として活用できる能力である。保険料率等は制度改正により変動するため、継続的な情報の更新も求められる。