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給与計算2級 給与計算の基礎

40問 / トルカ(https://toruca.app)

  1. 1. 給与計算における「基本給」の説明として最も適切なものはどれか。

    • A. 労働契約や就業規則で定められた、諸手当を含まない給与の基本となる部分
    • B. 残業代のみを指す用語
    • C. 賞与(ボーナス)のみを指す用語
    • D. 退職金のみを指す用語

    正解: A. 労働契約や就業規則で定められた、諸手当を含まない給与の基本となる部分基本給は、労働契約や就業規則で定められた、時間外手当・通勤手当等の諸手当を含まない、給与の基本となる部分である。基本給を基準に諸手当が加算されて総支給額(額面給与)が計算される。

  2. 2. 給与計算における「総支給額」と「差引支給額(手取り額)」の違いとして最も適切なものはどれか。

    • A. 総支給額は基本給に諸手当を加えた金額であり、差引支給額は総支給額から社会保険料・税金等の控除項目を差し引いた実際の受取額である
    • B. 総支給額と差引支給額は常に同じ金額である
    • C. 差引支給額は総支給額に控除項目を加算した金額である
    • D. 総支給額は税引き後の金額を指す用語である

    正解: A. 総支給額は基本給に諸手当を加えた金額であり、差引支給額は総支給額から社会保険料・税金等の控除項目を差し引いた実際の受取額である総支給額(額面給与)は基本給に残業手当・通勤手当等の諸手当を加えた金額であり、差引支給額(手取り額)は総支給額から社会保険料・所得税・住民税等の控除項目を差し引いた、従業員が実際に受け取る金額である。

  3. 3. 労働基準法における「賃金支払いの5原則」に含まれないものはどれか。

    • A. 第三者払いの原則(賃金は必ず第三者を経由して支払わなければならない)
    • B. 通貨払いの原則(賃金は通貨で支払わなければならない)
    • C. 直接払いの原則(賃金は労働者本人に直接支払わなければならない)
    • D. 毎月1回以上・一定期日払いの原則

    正解: A. 第三者払いの原則(賃金は必ず第三者を経由して支払わなければならない)労働基準法が定める賃金支払いの5原則は、通貨払い・直接払い・全額払い・毎月1回以上払い・一定期日払いの5つであり、「第三者払いの原則」は存在しない。むしろ直接払いの原則により、賃金は原則として労働者本人に直接支払われなければならない。

  4. 4. 労働基準法における賃金支払いの「全額払いの原則」の説明として最も適切なものはどれか。

    • A. 賃金は法令に別段の定めがある場合等を除き、その全額を支払わなければならない
    • B. 賃金は使用者の裁量で一部を控除して支払ってよい
    • C. 賃金は年に1回まとめて支払ってもよい
    • D. 賃金は現物(商品券等)で支払わなければならない

    正解: A. 賃金は法令に別段の定めがある場合等を除き、その全額を支払わなければならない全額払いの原則は、賃金は法令に別段の定め(税金・社会保険料の控除等)がある場合や労使協定がある場合を除き、その全額を労働者に支払わなければならないという原則であり、使用者が一方的に賃金の一部を控除することは原則として禁止されている。

  5. 5. 労働基準法における「法定労働時間」の原則として最も適切なものはどれか。

    • A. 1日8時間、1週40時間を超えて労働させてはならない
    • B. 1日10時間、1週50時間を超えて労働させてはならない
    • C. 労働時間の上限は法律で定められていない
    • D. 1日6時間、1週30時間を超えて労働させてはならない

    正解: A. 1日8時間、1週40時間を超えて労働させてはならない労働基準法上の法定労働時間は、原則として1日8時間、1週40時間であり、これを超えて労働させる場合には、36協定(時間外労働・休日労働に関する労使協定)の締結・届出と、割増賃金の支払いが必要となる。

  6. 6. 時給1,500円の労働者が法定時間外労働を2時間行った場合、時間外労働に対する割増賃金(割増率25%として)の合計額はいくらになるか。

    割増賃金 = 時給 × (1+割増率) × 時間。時給1,500円、割増率25%(1.25倍)、時間外労働2時間として計算せよ。単位: / ヒント: 1,500 × 1.25 × 2

    正解: 3750円割増賃金=1,500円×1.25×2時間=3,750円となる。法定時間外労働(1日8時間・週40時間超)に対しては、通常の賃金に加えて25%以上の割増賃金を支払う必要がある。

  7. 7. 労働基準法における時間外労働・休日労働・深夜労働の割増賃金率の組み合わせとして最も適切なものはどれか(原則的な最低率)。

    • A. 時間外労働25%以上、法定休日労働35%以上、深夜労働(22時〜5時)25%以上
    • B. 時間外労働・休日労働・深夜労働のいずれも割増賃金は不要である
    • C. 時間外労働50%以上、法定休日労働25%以上、深夜労働10%以上
    • D. 全て一律で50%の割増率が適用される

    正解: A. 時間外労働25%以上、法定休日労働35%以上、深夜労働(22時〜5時)25%以上労働基準法における割増賃金率は、原則として時間外労働が25%以上、法定休日労働が35%以上、深夜労働(22時〜翌5時)が25%以上と定められている。これらが重複する場合(例:深夜の時間外労働)は割増率が合算される。

  8. 8. 「月給制」と「日給月給制」の違いとして最も適切なものはどれか。

    • A. 月給制は欠勤等があっても給与が変動しない給与形態で、日給月給制は欠勤日数分を月給から控除して計算する給与形態である
    • B. 月給制と日給月給制は全く同じ給与形態を指す用語である
    • C. 日給月給制は毎日給与を現金で支払う形態である
    • D. 月給制は年俸制と全く同じ意味を持つ

    正解: A. 月給制は欠勤等があっても給与が変動しない給与形態で、日給月給制は欠勤日数分を月給から控除して計算する給与形態である月給制は欠勤等があっても月々の給与が変動しない給与形態であるのに対し、日給月給制は月給を基本としつつ、欠勤・遅刻・早退等があった日数分を月給から控除して計算する給与形態であり、日本企業で広く採用されている。

  9. 9. 「通勤手当」の税務上の取り扱いとして最も適切なものはどれか。

    • A. 一定の限度額まで非課税として扱われ、限度額を超える部分は課税対象となる
    • B. 全額が常に非課税として扱われる
    • C. 全額が常に課税対象として扱われる
    • D. 通勤手当という概念は税法上存在しない

    正解: A. 一定の限度額まで非課税として扱われ、限度額を超える部分は課税対象となる通勤手当は、電車・バス等の公共交通機関を利用する場合、一定の限度額(月額)まで非課税として扱われ、その限度額を超える部分については課税対象(給与所得として所得税の課税対象)となる。

  10. 10. 「家族手当(扶養手当)」の一般的な性質として最も適切なものはどれか。

    • A. 法律上の支給義務はなく、企業が就業規則等で任意に定める手当である
    • B. 労働基準法によって全企業に支給が義務付けられている手当である
    • C. 税法上、常に非課税として扱われる手当である
    • D. 社会保険料の計算対象に一切含まれない手当である

    正解: A. 法律上の支給義務はなく、企業が就業規則等で任意に定める手当である家族手当(扶養手当)は、労働基準法等の法律で支給が義務付けられているものではなく、企業が就業規則や賃金規程で任意に定める手当である。ただし、支給される場合は原則として課税対象・社会保険料の算定基礎(標準報酬月額の算定対象)に含まれる。

  11. 11. 労働基準法における「法定休日」の原則として最も適切なものはどれか。

    • A. 使用者は労働者に対し、毎週少なくとも1回の休日を与えなければならない
    • B. 使用者は労働者に対し、休日を一切与える必要がない
    • C. 使用者は労働者に対し、毎月1回のみ休日を与えればよい
    • D. 法定休日は必ず日曜日でなければならない

    正解: A. 使用者は労働者に対し、毎週少なくとも1回の休日を与えなければならない労働基準法上の法定休日は、使用者が労働者に対して毎週少なくとも1回(または4週間を通じて4日以上)与えなければならない休日であり、必ずしも日曜日である必要はなく、就業規則等で特定の曜日を定めることが一般的である。

  12. 12. 労働基準法における「年次有給休暇」の付与要件として最も適切なものはどれか。

    • A. 雇入れの日から6か月間継続勤務し、その間の全労働日の8割以上出勤した労働者に付与される
    • B. 雇入れ当日から無条件で全労働者に付与される
    • C. 正社員のみに付与され、パートタイム労働者には一切付与されない
    • D. 勤続年数に関わらず、常に10日固定で付与される

    正解: A. 雇入れの日から6か月間継続勤務し、その間の全労働日の8割以上出勤した労働者に付与される年次有給休暇は、雇入れの日から6か月間継続勤務し、その間の全労働日の8割以上出勤した労働者に対して付与される(原則10日)。パートタイム労働者に対しても、所定労働日数に応じた比例付与の制度が設けられている。

  13. 13. 「最低賃金法」の目的として最も適切なものはどれか。

    • A. 国が賃金の最低額を定め、労働者の生活の安定と労働条件の改善を図る
    • B. 全ての労働者の賃金を一律に同額にする
    • C. 使用者が最低賃金を下回る賃金を支払うことを推奨する
    • D. 最低賃金は地域や産業に関わらず全国一律である

    正解: A. 国が賃金の最低額を定め、労働者の生活の安定と労働条件の改善を図る最低賃金法は、国が賃金の最低額を定めることで、低賃金労働者の労働条件を改善し、労働者の生活の安定を図ることを目的とした法律であり、最低賃金は都道府県ごと(地域別最低賃金)や産業ごと(特定最低賃金)に定められている。

  14. 14. 労働基準法で作成・保存が義務付けられている「賃金台帳」の記載事項として最も適切なものはどれか。

    • A. 労働者の氏名・賃金計算期間・労働日数・労働時間数・基本給や手当等の額・控除項目等
    • B. 労働者の趣味や特技のみ
    • C. 労働者の家族の勤務先情報のみ
    • D. 労働者の学歴のみ

    正解: A. 労働者の氏名・賃金計算期間・労働日数・労働時間数・基本給や手当等の額・控除項目等賃金台帳は、労働基準法で作成・保存(原則3年間、現行の実務上の取り扱いでは5年間の経過措置あり)が義務付けられている法定帳簿であり、労働者の氏名・賃金計算期間・労働日数・労働時間数・基本給や手当等の額・控除項目等を記載する必要がある。

  15. 15. 給与計算の一般的な処理の流れとして最も適切なものはどれか。

    • A. 勤怠データの集計→総支給額の計算→社会保険料・税金等の控除額の計算→差引支給額の確定→給与明細の発行・支払い
    • B. 給与の支払いを最初に行い、その後で勤怠データを集計する
    • C. 控除額の計算のみを行い、総支給額の計算は不要である
    • D. 給与明細の発行のみを行い、実際の支払いは行わない

    正解: A. 勤怠データの集計→総支給額の計算→社会保険料・税金等の控除額の計算→差引支給額の確定→給与明細の発行・支払い給与計算は一般に、勤怠データ(出勤日数・労働時間・残業時間等)の集計→基本給・諸手当を合計した総支給額の計算→社会保険料・所得税・住民税等の控除額の計算→総支給額から控除額を差し引いた差引支給額の確定→給与明細の発行・実際の支払い、という流れで処理される。

  16. 16. 「欠勤控除」の計算方法として一般的なものはどれか。

    • A. 月給を月の所定労働日数(または所定労働時間数)で割った金額に、欠勤日数(または欠勤時間数)を乗じて控除額を算出する
    • B. 欠勤があっても月給から一切控除は行わない
    • C. 欠勤1日につき月給の全額を控除する
    • D. 欠勤控除の計算方法は法律で一律に定められている

    正解: A. 月給を月の所定労働日数(または所定労働時間数)で割った金額に、欠勤日数(または欠勤時間数)を乗じて控除額を算出する欠勤控除は、月給制(日給月給制)の場合に、月給を月の所定労働日数(または所定労働時間数)で割った1日(1時間)あたりの単価に、欠勤日数(欠勤時間数)を乗じて控除額を算出する方法が一般的であり、具体的な計算方法は各企業の就業規則・賃金規程で定められる。

  17. 17. 月給25万円、月の所定労働日数20日の労働者が2日欠勤した場合の欠勤控除額はいくらか。

    欠勤控除額 = (月給 ÷ 所定労働日数) × 欠勤日数。月給25万円、所定労働日数20日、欠勤2日として計算せよ。単位: / ヒント: 250,000 ÷ 20 × 2

    正解: 25000円欠勤控除額=(250,000円÷20日)×2日=12,500円×2=25,000円となる。

  18. 18. 「管理監督者」に該当する労働者について、労働基準法上の取り扱いとして最も適切なものはどれか。

    • A. 労働時間・休憩・休日に関する規定の適用が除外されるが、深夜労働の割増賃金支払い義務は適用される
    • B. 労働基準法の全ての規定が完全に適用除外される
    • C. 残業代を含む全ての割増賃金の支払い義務が一切ない
    • D. 管理監督者には年次有給休暇も付与されない

    正解: A. 労働時間・休憩・休日に関する規定の適用が除外されるが、深夜労働の割増賃金支払い義務は適用される労働基準法上の「管理監督者」に該当する労働者は、労働時間・休憩・休日に関する規定の適用が除外される(時間外労働の割増賃金支払い義務がない)が、深夜労働(22時〜5時)に対する割増賃金の支払い義務は除外されない点に注意が必要である。また年次有給休暇の規定は適用除外とならない。

  19. 19. 「固定残業代(みなし残業代)」制度の説明として最も適切なものはどれか。

    • A. あらかじめ一定時間分の時間外労働の割増賃金を固定額として支払う制度で、実際の時間外労働時間がそれを超えた場合は追加で差額を支払う必要がある
    • B. 固定残業代を導入すると、実際の労働時間に関わらず一切追加の残業代を支払う必要がなくなる
    • C. 固定残業代は労働基準法で禁止されている制度である
    • D. 固定残業代は正社員以外には導入できない制度である

    正解: A. あらかじめ一定時間分の時間外労働の割増賃金を固定額として支払う制度で、実際の時間外労働時間がそれを超えた場合は追加で差額を支払う必要がある固定残業代(みなし残業代)制度は、あらかじめ一定時間分の時間外労働に対する割増賃金を固定額として支給する制度であるが、実際の時間外労働時間が固定残業代に含まれる時間数を超えた場合には、その超過分について追加で差額を支払う必要がある。

  20. 20. 給与計算における「賞与(ボーナス)」の一般的な性質として最も適切なものはどれか。

    • A. 労働の対価として支給される賃金の一種だが、支給の有無・金額は就業規則や労使間の合意により定められる
    • B. 全ての企業に法律上支給が義務付けられている
    • C. 賞与には社会保険料が一切課されない
    • D. 賞与は必ず毎月支給されるものである

    正解: A. 労働の対価として支給される賃金の一種だが、支給の有無・金額は就業規則や労使間の合意により定められる賞与(ボーナス)は、労働の対価として支給される賃金の一種であるが、支給の有無・金額・支給時期については法律上一律に義務付けられているものではなく、各企業の就業規則や労使間の合意(賃金規程・労働協約等)によって定められる。なお、賞与にも一定の要件下で社会保険料(賞与に係る保険料)が課される。

  21. 21. 「退職金(退職一時金)」制度の一般的な性質として最も適切なものはどれか。

    • A. 法律上全ての企業に支給が義務付けられているものではなく、企業が就業規則等で任意に制度化するものである
    • B. 全ての企業が法律により退職金制度の導入を義務付けられている
    • C. 退職金は労働基準法上の「賃金」には一切該当しない
    • D. 退職金は毎月の給与と同じ方法で所得税が計算される

    正解: A. 法律上全ての企業に支給が義務付けられているものではなく、企業が就業規則等で任意に制度化するものである退職金(退職一時金)制度は、法律上全ての企業に導入が義務付けられているものではなく、企業が就業規則や退職金規程で任意に制度化するものである。ただし、就業規則等で退職金の支給が明記されている場合は労働基準法上の賃金に該当し、退職金の所得税計算は「退職所得」として給与所得とは異なる優遇された計算方法(退職所得控除等)が適用される。

  22. 22. 「労働条件通知書」の交付義務についての説明として最も適切なものはどれか。

    • A. 使用者は労働契約締結時に、賃金・労働時間等の一定の労働条件を書面(本人が希望すれば電子メール等も可)で明示しなければならない
    • B. 労働条件は口頭で伝えれば十分であり、書面等での明示義務は一切ない
    • C. 労働条件通知書はパートタイム労働者には交付不要である
    • D. 労働条件通知書には賃金に関する事項を記載する必要はない

    正解: A. 使用者は労働契約締結時に、賃金・労働時間等の一定の労働条件を書面(本人が希望すれば電子メール等も可)で明示しなければならない労働基準法(および労働契約法・パートタイム労働法等)に基づき、使用者は労働契約締結時に、賃金・労働時間・就業場所・業務内容等の一定の労働条件を、書面(労働者が希望する場合はFAXや電子メール等も可)で明示しなければならない。この義務は正社員に限らず、パートタイム労働者等にも適用される。

  23. 23. 給与計算実務における「マイナンバー(個人番号)」の取り扱いとして最も適切なものはどれか。

    • A. 源泉徴収票の作成等、法令で定められた範囲でのみ利用が認められ、厳格な安全管理措置のもとで取り扱う必要がある
    • B. マイナンバーは給与計算実務とは一切関係がない
    • C. マイナンバーは誰でも自由に閲覧・利用してよい情報である
    • D. マイナンバーの管理には特別な安全管理措置は不要である

    正解: A. 源泉徴収票の作成等、法令で定められた範囲でのみ利用が認められ、厳格な安全管理措置のもとで取り扱う必要があるマイナンバー(個人番号)は、源泉徴収票の作成・提出等、法令で定められた範囲(社会保障・税・災害対策の分野)でのみ利用が認められており、企業(給与計算実務担当者)は取得・保管・利用にあたって、マイナンバー法に基づく厳格な安全管理措置を講じる必要がある。

  24. 24. 「給与明細書」に一般的に記載される事項として最も適切なものはどれか。

    • A. 支給項目(基本給・各種手当等)、控除項目(社会保険料・税金等)、勤怠情報(労働日数・労働時間等)
    • B. 従業員の家族全員の氏名のみ
    • C. 従業員の趣味や特技のみ
    • D. 会社の決算情報のみ

    正解: A. 支給項目(基本給・各種手当等)、控除項目(社会保険料・税金等)、勤怠情報(労働日数・労働時間等)給与明細書には一般的に、支給項目(基本給・時間外手当・通勤手当等の各種手当)、控除項目(健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料・所得税・住民税等)、勤怠情報(出勤日数・労働時間・残業時間等)が記載され、従業員が自身の給与計算の内訳を確認できるようになっている。

  25. 25. 「年俸制」の給与形態の説明として最も適切なものはどれか。

    • A. 年間の給与総額をあらかじめ定め、それを12分割(または16分割等)して毎月支給する給与形態
    • B. 1年分の給与を年に1回のみ支給する給与形態
    • C. 年俸制の労働者には残業代を一切支払う必要がない
    • D. 年俸制は法律で導入が禁止されている給与形態である

    正解: A. 年間の給与総額をあらかじめ定め、それを12分割(または16分割等)して毎月支給する給与形態年俸制は、年間の給与総額をあらかじめ労使間で定め、それを12分割(または賞与分を含めて16分割等)して毎月支給する給与形態であるが、年俸制であっても労働基準法上の労働時間規制は適用されるため、法定時間外労働に対する割増賃金の支払いは(管理監督者等に該当しない限り)原則として必要である。

  26. 26. 「1年単位の変形労働時間制」の趣旨として最も適切なものはどれか。

    • A. 季節等による業務の繁閑に対応して、対象期間を平均し1週間当たりの労働時間が法定労働時間を超えない範囲で、特定の日・週の労働時間を弾力的に配分できる制度
    • B. 1年間を通じて毎日同じ労働時間で固定しなければならないという制度
    • C. 労働時間の上限規制を完全に撤廃する制度
    • D. パートタイム労働者にのみ適用される制度

    正解: A. 季節等による業務の繁閑に対応して、対象期間を平均し1週間当たりの労働時間が法定労働時間を超えない範囲で、特定の日・週の労働時間を弾力的に配分できる制度1年単位の変形労働時間制は、季節等による業務の繁閑に対応するため、労使協定を締結することにより、対象期間(最長1年)を平均して1週間当たりの労働時間が法定労働時間(40時間)を超えない範囲で、特定の日・週の労働時間を繁忙期に長く・閑散期に短くする等、弾力的に配分できる制度である。

  27. 27. 派遣労働者の給与計算について、給与を支払う義務を負う主体として最も適切なものはどれか。

    • A. 派遣元事業主(派遣労働者と雇用契約を締結している事業主)
    • B. 派遣先事業主(派遣労働者を実際に受け入れて指揮命令する事業主)
    • C. 派遣労働者自身
    • D. 派遣労働者の家族

    正解: A. 派遣元事業主(派遣労働者と雇用契約を締結している事業主)派遣労働者は派遣元事業主と雇用契約を締結しているため、給与を支払う義務を負うのは派遣元事業主である。派遣先事業主は派遣労働者に対して業務上の指揮命令は行うが、給与の支払い義務は負わない。

  28. 28. アルバイト・パートタイム労働者の給与計算における社会保険の適用について、最も適切なものはどれか。

    • A. 一定の労働時間・労働日数等の要件(週の所定労働時間が正社員の4分の3以上等)を満たす場合、社会保険(健康保険・厚生年金保険)の加入対象となる
    • B. アルバイト・パートタイム労働者は社会保険に一切加入できない
    • C. アルバイト・パートタイム労働者は労働時間に関わらず全員が社会保険の加入対象となる
    • D. 社会保険の適用要件は正社員と全く同じではなく、常に社会保険への加入は任意である

    正解: A. 一定の労働時間・労働日数等の要件(週の所定労働時間が正社員の4分の3以上等)を満たす場合、社会保険(健康保険・厚生年金保険)の加入対象となるアルバイト・パートタイム労働者であっても、1週間の所定労働時間および1か月の所定労働日数が正社員の4分の3以上である場合等、一定の要件を満たせば社会保険(健康保険・厚生年金保険)の加入対象となる。また、一定規模以上の企業では、より緩和された要件(週20時間以上等)での短時間労働者の社会保険適用拡大も進められている。

  29. 29. 「36協定(サブロク協定)」の説明として最も適切なものはどれか。

    • A. 使用者が法定労働時間を超えて労働者を働かせる場合に、労使間で締結し労働基準監督署へ届け出る必要がある協定
    • B. 全ての企業が締結を免除される任意の協定
    • C. 賃金の支払い方法についてのみ定める協定
    • D. 36協定を締結すれば労働時間の上限が完全に撤廃される

    正解: A. 使用者が法定労働時間を超えて労働者を働かせる場合に、労使間で締結し労働基準監督署へ届け出る必要がある協定36協定(労働基準法第36条に基づく協定)は、使用者が法定労働時間(1日8時間・週40時間)を超えて労働者に時間外労働をさせたり、法定休日に労働させたりする場合に、労使間で締結し労働基準監督署へ届け出る必要がある協定である。ただし、36協定を締結しても時間外労働には上限規制(原則月45時間・年360時間等)が適用される。

  30. 30. 使用者が労働者の労働時間を把握する方法として、原則として適切とされるものはどれか。

    • A. タイムカードやICカード、パソコンの使用時間記録等の客観的な記録による把握
    • B. 労働者本人の自己申告のみに常に頼り、客観的な記録は一切不要とする方法
    • C. 労働時間の把握は使用者の義務ではなく完全に任意である
    • D. 月に1回、大まかな推定値のみを記録する方法

    正解: A. タイムカードやICカード、パソコンの使用時間記録等の客観的な記録による把握労働時間の適正な把握のため、使用者は原則として、タイムカードやICカード、パソコンの使用時間の記録等の客観的な記録により、労働者の労働日ごとの始業・終業時刻を確認し、記録する必要がある(厚生労働省のガイドラインに基づく)。自己申告制による把握はやむを得ない場合の補完的な方法として位置づけられている。

  31. 31. 労働基準法における休憩時間の付与ルールとして最も適切なものはどれか。

    • A. 労働時間が6時間を超える場合は少なくとも45分、8時間を超える場合は少なくとも1時間の休憩を労働時間の途中に与えなければならない
    • B. 休憩時間は労働時間の長さに関わらず一律15分でよい
    • C. 休憩は労働時間の最後にまとめて与えればよい
    • D. 休憩時間の付与は法律上の義務ではない

    正解: A. 労働時間が6時間を超える場合は少なくとも45分、8時間を超える場合は少なくとも1時間の休憩を労働時間の途中に与えなければならない労働基準法において、使用者は労働時間が6時間を超える場合は少なくとも45分、8時間を超える場合は少なくとも1時間の休憩時間を、労働時間の「途中に」与えなければならないと定められている。

  32. 32. 給与計算における「1か月の時間外労働等の割増賃金の端数処理」について、行政通達上認められている取り扱いはどれか。

    • A. 1か月における時間外労働等の合計時間数に1時間未満の端数がある場合、30分未満を切り捨て、30分以上を1時間に切り上げる処理
    • B. 端数は常に切り上げなければならず、切り捨ては一切認められない
    • C. 端数処理は労働者にとって不利益な方向にのみ行わなければならない
    • D. 端数処理という概念は給与計算実務に存在しない

    正解: A. 1か月における時間外労働等の合計時間数に1時間未満の端数がある場合、30分未満を切り捨て、30分以上を1時間に切り上げる処理行政通達により、1か月における時間外労働・休日労働・深夜労働の各時間数の合計に1時間未満の端数がある場合、事務簡便化のため、30分未満の端数を切り捨て、30分以上の端数を1時間に切り上げる処理が認められている(労働者に不利にならない範囲での取り扱い)。

  33. 33. 給与計算実務を担当する上で特に重要とされる姿勢として最も適切なものはどれか。

    • A. 労働者一人ひとりの生活に直結する重要な業務であることを理解し、法令の改正情報を継続的に把握しながら正確に計算・処理する
    • B. 計算の正確性よりも処理のスピードのみを最優先する
    • C. 法令の改正情報は一切追う必要がない
    • D. 給与計算は機械的な単純作業であり特別な注意は不要である

    正解: A. 労働者一人ひとりの生活に直結する重要な業務であることを理解し、法令の改正情報を継続的に把握しながら正確に計算・処理する給与計算は、労働者一人ひとりの生活に直結する重要な業務であり、社会保険料率や税制の改正等、頻繁に変更される法令情報を継続的に把握しながら、正確に計算・処理することが給与計算実務担当者には強く求められる。

  34. 34. 「労働保険」という用語が指す保険の組み合わせとして最も適切なものはどれか。

    • A. 労災保険(労働者災害補償保険)と雇用保険の総称
    • B. 健康保険と厚生年金保険の総称
    • C. 生命保険と損害保険の総称
    • D. 労働保険は単一の保険制度の名称である

    正解: A. 労災保険(労働者災害補償保険)と雇用保険の総称「労働保険」は、労災保険(労働者災害補償保険)と雇用保険を合わせた総称であり、健康保険・厚生年金保険(これらは「社会保険」と呼ばれることが多い)とは区別される制度である。

  35. 35. 「同一労働同一賃金」の考え方として最も適切なものはどれか。

    • A. 正社員と非正規雇用労働者(パート・有期雇用・派遣労働者)との間で、不合理な待遇差を設けることを禁止する考え方
    • B. 全ての労働者に完全に同一の賃金を支払わなければならないという考え方
    • C. 正社員以外の労働者には賃金を支払わなくてよいという考え方
    • D. 同一労働同一賃金は給与計算実務とは無関係な概念である

    正解: A. 正社員と非正規雇用労働者(パート・有期雇用・派遣労働者)との間で、不合理な待遇差を設けることを禁止する考え方同一労働同一賃金は、正社員と非正規雇用労働者(パートタイム労働者・有期雇用労働者・派遣労働者)との間で、職務内容等が同一であるにもかかわらず、基本給・賞与・各種手当等について不合理な待遇差を設けることを禁止する考え方であり、パートタイム・有期雇用労働法等で明文化されている。

  36. 36. 給与の「口座振込」による支払いについての説明として最も適切なものはどれか。

    • A. 労働者本人の同意を得ることを前提に、本人が指定する銀行口座等への振込により賃金を支払うことができる
    • B. 口座振込による賃金の支払いは労働基準法で一律に禁止されている
    • C. 口座振込を行う場合、労働者本人の同意は一切不要である
    • D. 口座振込では通貨払いの原則を満たさないため常に違法となる

    正解: A. 労働者本人の同意を得ることを前提に、本人が指定する銀行口座等への振込により賃金を支払うことができる労働基準法の「通貨払いの原則」の例外として、労働者本人の同意を得ることを条件に、本人が指定する銀行口座(一定要件の下では給与デジタル払いのための資金移動業者口座も可)への振込により賃金を支払うことが認められている。

  37. 37. 「所定労働時間」と「法定労働時間」の違いとして最も適切なものはどれか。

    • A. 所定労働時間は各企業が就業規則等で定める労働時間であり、法定労働時間(1日8時間・週40時間)を超えて定めることはできない
    • B. 所定労働時間と法定労働時間は全く同じ概念であり区別する必要はない
    • C. 所定労働時間は必ず法定労働時間より長く設定しなければならない
    • D. 法定労働時間は各企業が自由に定めることができる

    正解: A. 所定労働時間は各企業が就業規則等で定める労働時間であり、法定労働時間(1日8時間・週40時間)を超えて定めることはできない所定労働時間は、各企業が就業規則や労働契約で定める実際の労働時間(始業〜終業時刻から休憩時間を除いた時間)であり、法定労働時間(労働基準法が定める1日8時間・週40時間の上限)を超えて所定労働時間を定めることはできない。

  38. 38. 給与計算における不適切な取り扱い(未払い残業代等)が発覚した場合のリスクとして最も適切なものはどれか。

    • A. 労働基準監督署からの是正勧告や、未払い賃金の遡及支払い、企業の社会的信用の低下等のリスクがある
    • B. 給与計算の誤りは発覚しても一切のリスクを伴わない
    • C. 未払い残業代があっても労働者から請求されることは法律上あり得ない
    • D. 労働基準監督署は給与計算の適正性を確認する権限を一切持たない

    正解: A. 労働基準監督署からの是正勧告や、未払い賃金の遡及支払い、企業の社会的信用の低下等のリスクがある給与計算における不適切な取り扱い(未払い残業代、社会保険料の計算誤り等)が発覚した場合、労働基準監督署からの是正勧告、未払い賃金の遡及支払い(付加金の支払いを命じられる場合もある)、企業の社会的信用の低下等、重大なリスクを伴う可能性があるため、正確な給与計算実務が求められる。

  39. 39. 外国人労働者の給与計算において留意すべき点として最も適切なものはどれか。

    • A. 在留資格の範囲内での就労であることの確認や、租税条約による所得税の取り扱いの違い等に留意する必要がある
    • B. 外国人労働者には日本の労働基準法は一切適用されない
    • C. 外国人労働者には給与を支払う必要がない
    • D. 外国人労働者の給与計算に特別な留意点は存在しない

    正解: A. 在留資格の範囲内での就労であることの確認や、租税条約による所得税の取り扱いの違い等に留意する必要がある外国人労働者の給与計算においては、在留資格の範囲内での就労であることの確認、居住者・非居住者の区分による所得税の取り扱いの違い、母国との租税条約の適用の有無等、日本人労働者の給与計算とは異なる留意点があり、日本の労働基準法自体は国籍に関わらず適用される。

  40. 40. 給与計算実務能力検定2級で求められる能力として最も適切なものはどれか。

    • A. 労働基準法の基礎知識を踏まえ、給与計算の基本的な流れ・割増賃金の計算・欠勤控除等を正確に処理できる基礎的な実務能力
    • B. 特定の給与計算ソフトの操作方法のみを暗記していればよいという能力
    • C. 労働基準法の知識は給与計算実務には一切不要であるという考え方
    • D. 給与計算は感覚的に行えばよく、正確な計算方法の理解は不要であるという考え方

    正解: A. 労働基準法の基礎知識を踏まえ、給与計算の基本的な流れ・割増賃金の計算・欠勤控除等を正確に処理できる基礎的な実務能力給与計算実務能力検定2級で求められるのは、労働基準法の基礎知識(労働時間・割増賃金・休日休暇等)を踏まえ、給与計算の基本的な流れ、割増賃金の計算、欠勤控除の計算等を正確に処理できる基礎的な実務能力である。