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建設業経理士4級 建設業特有の取引

40問 / トルカ(https://toruca.app)

  1. 1. 建設業における「請負契約」の説明として最も適切なものはどれか?

    • A. 発注者が材料を全て支給し、施工者は労務のみ提供する契約
    • B. 施工者が仕事を完成させることを約束し、発注者がその結果に対して報酬を支払う契約
    • C. 施工者が土地を発注者に売却する契約
    • D. 銀行から工事資金を借り入れる契約

    正解: B. 施工者が仕事を完成させることを約束し、発注者がその結果に対して報酬を支払う契約請負契約は、施工者(受注者)が仕事の完成を約束し、発注者がその完成した仕事の結果に対して報酬を支払うことを約束する契約です(民法632条)。建設業の基本的な契約形態です。

  2. 2. 建設業で工事の収益(完成工事高)を計上するタイミングの考え方として代表的なものはどれか?

    • A. 契約締結時に全額計上する
    • B. 工事の進捗度に応じて計上する方法と、工事完成時に一括して計上する方法がある
    • C. 資材を購入した時点で計上する
    • D. 従業員に給料を支払った時点で計上する

    正解: B. 工事の進捗度に応じて計上する方法と、工事完成時に一括して計上する方法がある工事収益の計上方法には、工事の進捗度に応じて収益を計上する「工事進行基準」的な考え方と、工事完成・引渡し時に一括計上する考え方があります。

  3. 3. 工事用の砂利・セメント60万円を購入し、代金は月末払いの約束で仕入れた。この取引の仕訳の借方・貸方に入る勘定科目はどれか?

    借方候補: 材料費(未成工事支出金)、工事未払金、現金、完成工事高
    貸方候補: 材料費(未成工事支出金)、工事未払金、現金、完成工事高

    正解: 借方「材料費(未成工事支出金)」/ 貸方「工事未払金」材料の掛け購入により未成工事支出金(原価)が発生し、対価は後払いのため工事未払金(負債)が増加します。

  4. 4. 工事未払金60万円のうち、40万円を当座預金から支払った。この取引の仕訳の借方・貸方に入る勘定科目はどれか?

    借方候補: 工事未払金、当座預金、現金、材料費
    貸方候補: 工事未払金、当座預金、現金、材料費

    正解: 借方「工事未払金」/ 貸方「当座預金」負債(工事未払金)の減少を借方に、資産(当座預金)の減少を貸方に記入します。(借)工事未払金40万円/(貸)当座預金40万円。

  5. 5. 工事未払金の支払いのために約束手形を振り出した場合に用いる勘定科目はどれか?

    • A. 支払手形
    • B. 受取手形
    • C. 完成工事未収入金
    • D. 未成工事受入金

    正解: A. 支払手形約束手形を振り出して代金の支払いを約束した場合は「支払手形」(負債)を用います。手形の期日到来時に当座預金等から決済されます。

  6. 6. 工事未払金50万円の支払いのため、約束手形を振り出した。この取引の仕訳の借方・貸方に入る勘定科目はどれか?

    借方候補: 工事未払金、支払手形、現金、受取手形
    貸方候補: 工事未払金、支払手形、現金、受取手形

    正解: 借方「工事未払金」/ 貸方「支払手形」工事未払金(負債)の減少を借方に、新たに発生した支払手形(負債)を貸方に記入します。(借)工事未払金50万円/(貸)支払手形50万円。

  7. 7. 完成工事未収入金の回収のため、得意先から約束手形を受け取った場合に用いる勘定科目はどれか?

    • A. 受取手形
    • B. 支払手形
    • C. 完成工事未収入金
    • D. 工事未払金

    正解: A. 受取手形得意先から約束手形を受け取った場合は「受取手形」(資産)で処理します。期日到来時に現金や当座預金で決済されます。

  8. 8. 完成工事未収入金80万円の回収として、得意先振出の約束手形を受け取った。この取引の仕訳の借方・貸方に入る勘定科目はどれか?

    借方候補: 受取手形、完成工事未収入金、支払手形、現金
    貸方候補: 受取手形、完成工事未収入金、支払手形、現金

    正解: 借方「受取手形」/ 貸方「完成工事未収入金」受取手形(資産)の増加を借方に、完成工事未収入金(資産)の減少を貸方に記入します。(借)受取手形80万円/(貸)完成工事未収入金80万円。

  9. 9. 建設業で使用する重機(ブルドーザー・クレーン車など)を購入した場合に用いる勘定科目として最も適切なものはどれか?

    • A. 機械装置
    • B. 材料費
    • C. 外注費
    • D. 完成工事原価

    正解: A. 機械装置重機・建設機械は長期間使用する固定資産であるため「機械装置」等の固定資産勘定で処理し、使用に応じて減価償却を行います。

  10. 10. 固定資産の取得原価を、使用期間にわたって費用として配分する手続きを何というか?

    • A. 減価償却
    • B. 棚卸し
    • C. 引当金の設定
    • D. 工事進行基準

    正解: A. 減価償却減価償却は、建物・機械装置などの固定資産の取得原価を、その耐用年数にわたって各期の費用として配分する会計手続きです。

  11. 11. 取得原価600万円、耐用年数10年、残存価額0円の建設機械を定額法で減価償却する場合、1年間の減価償却費はいくらか?

    単位: 万円 / ヒント: 定額法:減価償却費=(取得原価-残存価額)÷耐用年数

    正解: 60万円減価償却費=(600-0)÷10=60万円。定額法は毎期均等額を費用計上する方法です。

  12. 12. 工事現場で使用する重機の減価償却費は、建設業の原価計算上どの原価要素に含まれるか?

    • A. 材料費
    • B. 労務費
    • C. 経費
    • D. 外注費

    正解: C. 経費重機の減価償却費は、材料費・労務費・外注費のいずれにも該当しない原価であるため「経費」に分類されます。

  13. 13. 工事現場で使用する電力料・水道料は、建設業の原価計算上どの原価要素に含まれるか?

    • A. 材料費
    • B. 労務費
    • C. 経費(動力用水光熱費)
    • D. 外注費

    正解: C. 経費(動力用水光熱費)現場で使用する電力・水道料等は「動力用水光熱費」として経費に分類されます。

  14. 14. 工事現場に関連して支払う印紙税や固定資産税は、建設業の原価計算上どの原価要素に含まれるか?

    • A. 材料費
    • B. 労務費
    • C. 経費(租税公課)
    • D. 外注費

    正解: C. 経費(租税公課)印紙税・固定資産税などの税金は「租税公課」として経費に分類されます。

  15. 15. 現場作業員に賃金35万円を現金で支払った。この取引の仕訳の借方・貸方に入る勘定科目はどれか?

    借方候補: 労務費(未成工事支出金)、現金、外注費、完成工事原価
    貸方候補: 労務費(未成工事支出金)、現金、外注費、完成工事原価

    正解: 借方「労務費(未成工事支出金)」/ 貸方「現金」自社雇用の作業員への賃金支払いは労務費として未成工事支出金に集計します。(借)労務費(未成工事支出金)35万円/(貸)現金35万円。

  16. 16. 資材業者に対し、資材の納品前に代金の一部を前払いした場合に用いる勘定科目はどれか?

    • A. 前渡金(前払金)
    • B. 工事未払金
    • C. 未成工事受入金
    • D. 完成工事未収入金

    正解: A. 前渡金(前払金)資材の納品前に代金を前払いした場合は「前渡金(前払金)」(資産)で処理し、実際の納品時に材料費等へ振り替えます。

  17. 17. 資材業者に前渡ししていた20万円について、材料が納品されたため精算した。この取引の仕訳の借方・貸方に入る勘定科目はどれか?

    借方候補: 材料費(未成工事支出金)、前渡金、現金、工事未払金
    貸方候補: 材料費(未成工事支出金)、前渡金、現金、工事未払金

    正解: 借方「材料費(未成工事支出金)」/ 貸方「前渡金」材料の納品により原価(未成工事支出金)を計上し、資産であった前渡金を減少させます。(借)材料費(未成工事支出金)20万円/(貸)前渡金20万円。

  18. 18. 得意先の倒産等により完成工事未収入金が回収不能となることを何というか?

    • A. 貸倒れ
    • B. 工事損失
    • C. 原価割れ
    • D. 未成工事損失

    正解: A. 貸倒れ得意先の倒産等により売掛金相当(完成工事未収入金)が回収できなくなることを「貸倒れ」といいます。

  19. 19. 将来の貸倒れに備え、決算時にあらかじめ費用として見積計上しておく勘定科目はどれか?

    • A. 貸倒引当金
    • B. 工事未払金
    • C. 未成工事受入金
    • D. 前渡金

    正解: A. 貸倒引当金貸倒引当金は、完成工事未収入金や受取手形が将来貸し倒れる可能性に備え、決算時に見積計上する評価性引当金です。

  20. 20. 完成工事未収入金の期末残高が500万円あり、過去の実績から2%の貸倒れを見込む場合、貸倒引当金として計上する金額はいくらか?

    単位: 万円 / ヒント: 貸倒引当金=完成工事未収入金残高×貸倒実績率

    正解: 10万円貸倒引当金=500万円×2%=10万円。

  21. 21. 工事代金に含まれる消費税を、売上(完成工事高)や仕入とは区別して独立の勘定科目で処理する方法を何というか?

    • A. 税抜方式
    • B. 税込方式
    • C. 簡易課税方式
    • D. 一括比例配分方式

    正解: A. 税抜方式税抜方式(税抜経理方式)は、完成工事高や工事原価から消費税額を除いた金額で記帳し、消費税は「仮受消費税」「仮払消費税」として区別して処理する方法です。

  22. 22. 工事が完成し、税込み110万円(うち消費税10万円)を現金で受け取った。税抜方式による仕訳の借方・貸方に入る勘定科目はどれか(完成工事高の相手勘定を選ぶ)。

    借方候補: 現金、完成工事高、仮受消費税、完成工事未収入金
    貸方候補: 現金、完成工事高、仮受消費税、完成工事未収入金

    正解: 借方「現金」/ 貸方「完成工事高」税抜方式では(借)現金110万円/(貸)完成工事高100万円・仮受消費税10万円と仕訳します。完成工事高は税抜金額で計上します。

  23. 23. 大規模工事において、複数の建設会社が共同で受注・施工する組織形態を何というか?

    • A. ジョイント・ベンチャー(JV、共同企業体)
    • B. 持株会社
    • C. 合弁会社
    • D. 子会社

    正解: A. ジョイント・ベンチャー(JV、共同企業体)ジョイント・ベンチャー(JV、共同企業体)は、大規模・高難度の工事において複数の建設会社が共同で受注・施工するために結成する組織です。

  24. 24. 建設業を営むために原則として必要な行政上の許可を何というか?

    • A. 建設業許可
    • B. 宅地建物取引業免許
    • C. 古物商許可
    • D. 旅行業登録

    正解: A. 建設業許可一定規模以上の建設工事を請け負う場合、建設業法に基づき国土交通大臣または都道府県知事の「建設業許可」を受ける必要があります。

  25. 25. 発注者から直接工事を請け負う建設会社を何というか?

    • A. 元請負人(元請)
    • B. 下請負人(下請)
    • C. 発注者
    • D. 設計者

    正解: A. 元請負人(元請)発注者から直接工事を請け負う建設会社を「元請負人(元請)」といい、元請がさらに工事の一部を他の建設会社に発注する場合、その会社を「下請負人(下請)」といいます。

  26. 26. 現金の実際有高を調べたところ、帳簿残高より5万円少なかった。原因は不明である。この取引の仕訳の借方・貸方に入る勘定科目はどれか?

    借方候補: 現金過不足、現金、雑損失、工事未払金
    貸方候補: 現金過不足、現金、雑損失、工事未払金

    正解: 借方「現金過不足」/ 貸方「現金」実際有高が帳簿残高より少ない場合、その差額を借方に現金過不足として計上し、貸方で現金を減少させます。(借)現金過不足5万円/(貸)現金5万円。

  27. 27. 各部署でのこまごまとした支払いに備え、一定額を前渡ししておく現金管理制度を何というか?

    • A. 小口現金制度
    • B. 当座借越制度
    • C. 手形割引制度
    • D. 先入先出法

    正解: A. 小口現金制度小口現金制度は、本社の経理係が現場事務所などの各部署に一定額を前渡しし、少額の諸経費の支払いに充ててもらう現金管理の仕組みです。

  28. 28. 余裕資金の運用のために他社の株式を購入した場合に用いる勘定科目はどれか?

    • A. 有価証券
    • B. 完成工事高
    • C. 未成工事支出金
    • D. 工事未払金

    正解: A. 有価証券余裕資金の運用等の目的で株式・社債などを保有する場合は「有価証券」(資産)で処理します。

  29. 29. 本社事務所の敷地を購入した場合に用いる勘定科目はどれか?

    • A. 土地
    • B. 材料費
    • C. 未成工事支出金
    • D. 完成工事原価

    正解: A. 土地自社が使用する事務所の敷地は「土地」(固定資産)で処理します。工事現場で使用する資材とは異なり、減価償却の対象にもなりません。

  30. 30. 工事の進捗度に応じて完成工事高・完成工事原価を各期に配分して計上する方法を何というか?

    • A. 工事進行基準(原価比例法等)
    • B. 工事完成基準
    • C. 定額法
    • D. 先入先出法

    正解: A. 工事進行基準(原価比例法等)工事進行基準は、工事契約の進捗度を合理的に見積り、その進捗度に応じて各期の完成工事高・完成工事原価を計上する方法です。長期の大規模工事で用いられます。

  31. 31. 工事が完成し引き渡した時点で、それまでの原価と収益を一括して計上する方法を何というか?

    • A. 工事完成基準
    • B. 工事進行基準
    • C. 定率法
    • D. 移動平均法

    正解: A. 工事完成基準工事完成基準は、工事が完成し発注者に引き渡した時点で、完成工事高と完成工事原価を一括して計上する方法です。工期の短い工事等で用いられます。

  32. 32. ある工事について、材料費80万円・労務費40万円・外注費60万円・経費20万円が発生した。完成工事原価の合計はいくらか?

    単位: 万円 / ヒント: 完成工事原価=材料費+労務費+外注費+経費

    正解: 200万円完成工事原価=80+40+60+20=200万円。建設業の原価は材料費・労務費・外注費・経費の4要素の合計で計算します。

  33. 33. 工事現場に設置した仮設事務所の賃借料は、原価計算上どの要素に分類されるか?

    • A. 材料費
    • B. 労務費
    • C. 経費
    • D. 外注費

    正解: C. 経費現場事務所の賃借料は材料費・労務費・外注費のいずれにも該当しないため「経費」に分類されます。

  34. 34. 複数の工事に共通してかかる原価(現場管理者の給料など、特定の工事に直接紐づけにくい費用)を何というか?

    • A. 工事間接費
    • B. 工事直接費
    • C. 一般管理費
    • D. 販売費

    正解: A. 工事間接費複数の工事に共通して発生し、どの工事にいくらかかったか直接把握しにくい原価を「工事間接費」といい、一定の基準で各工事に配賦します。

  35. 35. 特定の工事のためだけに発生し、その工事の原価として直接集計できる原価を何というか?

    • A. 工事直接費
    • B. 工事間接費
    • C. 一般管理費
    • D. 営業外費用

    正解: A. 工事直接費特定の工事のために発生し、その工事の原価として直接把握・集計できる原価を「工事直接費」といいます。特定の工事現場でのみ使用する材料費などが該当します。

  36. 36. 本社の経理部門・総務部門など、工事の施工には直接関係しない部門の費用を何というか?

    • A. 一般管理費
    • B. 工事原価
    • C. 外注費
    • D. 未成工事支出金

    正解: A. 一般管理費本社の経理・総務・人事などの管理部門でかかる費用は、工事原価には含めず「一般管理費」として区別して処理します。

  37. 37. 建設業において、完成工事原価の内訳(材料費・労務費・外注費・経費)を開示するために作成する特有の財務諸表はどれか?

    • A. 完成工事原価報告書
    • B. 株主資本等変動計算書
    • C. キャッシュフロー計算書
    • D. 個別注記表

    正解: A. 完成工事原価報告書完成工事原価報告書は、建設業特有の財務諸表で、完成工事原価の内訳(材料費・労務費・外注費・経費)を示すものです。損益計算書の付属明細として作成されます。

  38. 38. 建設業特有の勘定科目と、一般商業簿記における対応する勘定科目を組み合わせよ。

    • 完成工事高 ー (     )
    • 完成工事未収入金 ー (     )
    • 工事未払金 ー (     )
    • 未成工事支出金 ー (     )

    正解: 完成工事高→売上高、完成工事未収入金→売掛金、工事未払金→買掛金、未成工事支出金→仕掛品建設業では長期の工事案件を扱うため独自の勘定科目名を用いますが、機能としては一般商業簿記の売上高・売掛金・買掛金・仕掛品にそれぞれ対応しています。

  39. 39. 工事ごとに発生した原価(材料費・労務費・外注費・経費)を集計する帳簿を何というか?

    • A. 工事台帳(工事原価計算表)
    • B. 現金出納帳
    • C. 得意先元帳
    • D. 仕入先元帳

    正解: A. 工事台帳(工事原価計算表)工事台帳(工事原価計算表)は、工事番号ごとに発生した原価を集計する補助簿で、各工事の採算管理や未成工事支出金の内訳把握に使われます。

  40. 40. 個々の工事案件ごとに固有の番号を付し、原価をその番号ごとに集計する仕組みを何というか?

    • A. 工事番号制
    • B. 部門別計算制度
    • C. 標準原価計算制度
    • D. 予算実績管理制度

    正解: A. 工事番号制工事番号制は、受注した工事案件ごとに固有の番号(工事番号)を付し、発生した原価をその番号ごとに区分して集計する、建設業の原価計算に不可欠な仕組みです。