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建設業経理士2級 会社会計(株式会社の会計・税務)
全40問 / トルカ(https://toruca.app)
問1. 株式会社を設立する際、出資者から払い込まれた金額のうち、原則として全額を計上する純資産の勘定科目はどれか?
- A. 資本金
- B. 資本準備金
- C. 利益準備金
- D. 繰越利益剰余金
正解: A. 資本金 / 株式会社設立時の出資額は、原則として全額を「資本金」として計上します(会社法上、一定額を資本金に計上せず資本準備金とすることも認められています)。
問2. 会社法上、株式発行に伴う払込金額のうち、資本金として計上しないことができる部分(上限2分の1)を計上する勘定科目はどれか?
- A. 資本準備金
- B. 利益準備金
- C. 資本金
- D. 繰越利益剰余金
正解: A. 資本準備金 / 会社法では、株式の払込金額のうち2分の1を超えない額を資本金に計上しないことができ、その額は「資本準備金」として計上します。
問3. 新株を発行し、払込金額1,000万円が当座預金に入金された(全額を資本金とする)。この取引の仕訳の借方・貸方に入る勘定科目はどれか?
借方候補: 当座預金、資本金、資本準備金、現金
貸方候補: 当座預金、資本金、資本準備金、現金正解: 借方「当座預金」/ 貸方「資本金」 / (借)当座預金1,000万円/(貸)資本金1,000万円。全額を資本金に組み入れる場合の仕訳です。
問4. 会社法上、剰余金の配当を行う際に一定額の積立てが義務付けられている準備金を何というか?
- A. 利益準備金
- B. 資本準備金
- C. 任意積立金
- D. 圧縮積立金
正解: A. 利益準備金 / 利益準備金は、会社法により剰余金の配当時に一定額(配当額の10分の1等)の積立てが義務付けられている法定準備金です。
問5. 株主総会の決議により、繰越利益剰余金を財源として配当金100万円の支払いと、利益準備金10万円の積立てを決議した。この取引の仕訳の借方・貸方に入る勘定科目はどれか(借方は繰越利益剰余金)。
借方候補: 繰越利益剰余金、未払配当金・利益準備金、資本金、現金
貸方候補: 繰越利益剰余金、未払配当金・利益準備金、資本金、現金正解: 借方「繰越利益剰余金」/ 貸方「未払配当金・利益準備金」 / (借)繰越利益剰余金110万円/(貸)未払配当金100万円・利益準備金10万円。配当決議時点では現金は未払いのため未払配当金(負債)で処理します。
問6. 会社が発行した自社の株式を、株主から買い戻して保有する場合に用いる勘定科目はどれか?
- A. 自己株式
- B. 有価証券
- C. 投資有価証券
- D. 子会社株式
正解: A. 自己株式 / 自己株式は、会社が自社の発行済株式を取得し保有するもので、純資産の部にマイナス項目として表示されます(資産としては計上しません)。
問7. 純資産(特に株主資本)の各項目が、当期にどのように変動したかを示す財務諸表を何というか?
- A. 株主資本等変動計算書
- B. キャッシュフロー計算書
- C. 完成工事原価報告書
- D. 個別注記表
正解: A. 株主資本等変動計算書 / 株主資本等変動計算書は、資本金・資本剰余金・利益剰余金等の純資産項目について、当期首残高から当期末残高までの変動事由と金額を示す財務諸表です。
問8. 会社法で作成が義務付けられている計算書類に含まれないものはどれか?
- A. 貸借対照表
- B. 損益計算書
- C. 株主資本等変動計算書
- D. 有価証券報告書
正解: D. 有価証券報告書 / 会社法上の計算書類は、貸借対照表・損益計算書・株主資本等変動計算書・個別注記表です。有価証券報告書は金融商品取引法に基づき上場企業等が作成するものです。
問9. 法人税額を計算する基礎となる「課税所得」の算定方法として正しいものはどれか?
- A. 会計上の税引前当期純利益に、税務上の調整(加算・減算)を加えて算定する
- B. 完成工事高から直接計算する
- C. 現金預金残高そのものである
- D. 資本金の額と同額である
正解: A. 会計上の税引前当期純利益に、税務上の調整(加算・減算)を加えて算定する / 課税所得は、会計上の利益(税引前当期純利益)を基礎として、税法の規定に基づく加算・減算調整(申告調整)を行って算定します。
問10. 会計上は費用として計上されているが、税法上は損金として認められない項目を何というか?
- A. 損金不算入項目
- B. 益金不算入項目
- C. 損金算入項目
- D. 益金算入項目
正解: A. 損金不算入項目 / 損金不算入項目は、会計上は費用(例:交際費の一部、寄附金の一部)だが、税法上は損金として認められないため、課税所得の計算上加算調整される項目です。
問11. 会計上は収益として計上されているが、税法上は益金として扱われない項目を何というか?
- A. 益金不算入項目
- B. 損金不算入項目
- C. 益金算入項目
- D. 損金算入項目
正解: A. 益金不算入項目 / 益金不算入項目(例:受取配当等の一部)は、会計上は収益として計上されるものの、税法上は益金に算入されないため、課税所得の計算上減算調整されます。
問12. 税引前当期純利益が500万円、損金不算入額が30万円、益金不算入額が10万円である場合、課税所得はいくらか?
単位: 万円 / ヒント: 課税所得=税引前当期純利益+損金不算入額-益金不算入額
正解: 520万円 / 課税所得=500+30-10=520万円。
問13. 法人税等の中間申告により、40万円を現金で納付した。この取引の仕訳の借方・貸方に入る勘定科目はどれか?
借方候補: 仮払法人税等、現金、未払法人税等、法人税等
貸方候補: 仮払法人税等、現金、未払法人税等、法人税等正解: 借方「仮払法人税等」/ 貸方「現金」 / 中間納付額は、決算時の確定税額との精算まで「仮払法人税等」(資産)として処理します。(借)仮払法人税等40万円/(貸)現金40万円。
問14. 決算の結果、当期の法人税等が100万円と確定した。中間納付額(仮払法人税等)が40万円ある場合、この取引の仕訳の貸方に入る勘定科目の組み合わせとして正しいものはどれか。
- A. 仮払法人税等40万円・未払法人税等60万円
- B. 現金100万円
- C. 未払法人税等100万円のみ
- D. 仮払法人税等100万円のみ
正解: A. 仮払法人税等40万円・未払法人税等60万円 / (借)法人税等100万円/(貸)仮払法人税等40万円・未払法人税等60万円。確定税額から中間納付済み額を差し引いた残額を未払法人税等として計上します。
問15. 消費税を売上・仕入等の金額に含めて処理し、期末に一括して租税公課等で処理する方法を何というか?
- A. 税込方式(税込経理方式)
- B. 税抜方式(税抜経理方式)
- C. 簡易課税方式
- D. 本則課税方式
正解: A. 税込方式(税込経理方式) / 税込方式は、完成工事高や工事原価に消費税額を含めて記帳し、期末に納付すべき消費税額を租税公課等として一括処理する方法です。
問16. 課税売上高が一定額以下の事業者が選択できる、みなし仕入率を用いて簡便に消費税額を計算する方式を何というか?
- A. 簡易課税制度
- B. 本則課税
- C. 税込経理方式
- D. 税効果会計
正解: A. 簡易課税制度 / 簡易課税制度は、基準期間の課税売上高が5,000万円以下の事業者が選択できる制度で、業種ごとのみなし仕入率を用いて簡便に納付税額を計算します。
問17. 当期の仮受消費税が80万円、仮払消費税が55万円であった。納付すべき消費税額はいくらか?
単位: 万円 / ヒント: 納付税額=仮受消費税-仮払消費税
正解: 25万円 / 納付税額=80-55=25万円。
問18. 決算にあたり、仮受消費税80万円と仮払消費税55万円を相殺し、納付すべき消費税額を未払消費税等として計上する。この取引の仕訳の借方・貸方に入る勘定科目はどれか(貸方は未払消費税等)。
借方候補: 仮受消費税、仮払消費税・未払消費税等、未収消費税等、現金
貸方候補: 仮受消費税、仮払消費税・未払消費税等、未収消費税等、現金正解: 借方「仮受消費税」/ 貸方「仮払消費税・未払消費税等」 / (借)仮受消費税80万円/(貸)仮払消費税55万円・未払消費税等25万円。
問19. 適格請求書発行事業者が交付する、仕入税額控除の要件を満たすための請求書等を何というか?
- A. 適格請求書(インボイス)
- B. 見積書
- C. 納品書のみ
- D. 検収書のみ
正解: A. 適格請求書(インボイス) / 適格請求書(インボイス)は、登録番号・適用税率・消費税額等の法定事項が記載された請求書で、原則としてこれがないと仕入税額控除を受けられません。
問20. 個人の下請業者(一人親方等)へ支払う一定の報酬について、支払者が所得税をあらかじめ差し引いて納付する制度を何というか?
- A. 源泉徴収制度
- B. 年末調整制度
- C. 青色申告制度
- D. 簡易課税制度
正解: A. 源泉徴収制度 / 源泉徴収制度は、原稿料・デザイン料・一部の建設関連報酬など特定の報酬を支払う際、支払者があらかじめ所得税相当額を差し引いて国に納付する制度です。
問21. 工事請負契約書を作成する際に貼付が必要となる税金を何というか?
- A. 印紙税
- B. 登録免許税
- C. 固定資産税
- D. 都市計画税
正解: A. 印紙税 / 工事請負契約書は印紙税の課税文書に該当し、契約金額に応じた収入印紙を貼付・消印する必要があります。
問22. 土地・建物などの固定資産の所有者に対して、毎年課される地方税を何というか?
- A. 固定資産税
- B. 印紙税
- C. 法人税
- D. 消費税
正解: A. 固定資産税 / 固定資産税は、毎年1月1日時点の固定資産(土地・建物・償却資産)の所有者に対して市町村(東京23区は都)が課す地方税です。
問23. 法人の事業活動に対して課される地方税で、損金算入が認められるものはどれか?
- A. 事業税
- B. 法人税
- C. 住民税(法人税割)
- D. 所得税
正解: A. 事業税 / 事業税は都道府県が課す地方税で、法人税・住民税とは異なり、原則として納付した事業年度の損金に算入することが認められています。
問24. 一定規模以上の株式会社に義務付けられている、公認会計士等による財務諸表の監査を何というか?
- A. 会計監査(法定監査)
- B. 内部監査
- C. 税務調査
- D. 経営事項審査
正解: A. 会計監査(法定監査) / 会社法上の大会社等は、公認会計士または監査法人による会計監査(法定監査)が義務付けられており、財務諸表の適正性が第三者によって検証されます。
問25. 業務の有効性・効率性、財務報告の信頼性等を確保するために企業内部に整備される体制を何というか?
- A. 内部統制
- B. 外部監査
- C. 税務調査
- D. 経営事項審査
正解: A. 内部統制 / 内部統制は、業務の有効性・効率性、財務報告の信頼性、法令遵守等の目的を達成するために企業内部に構築・運用される仕組みです。
問26. 株式会社において、業務執行の意思決定を行う機関として一般的なものはどれか?
- A. 取締役会
- B. 従業員代表会
- C. 労働組合
- D. 監査役会のみ
正解: A. 取締役会 / 取締役会設置会社では、取締役会が業務執行に関する重要な意思決定を行い、代表取締役が実際の業務執行を担います。
問27. 取締役の職務執行を監査する機関を何というか?
- A. 監査役
- B. 会計参与
- C. 執行役員
- D. 支配人
正解: A. 監査役 / 監査役は、取締役の職務執行が法令・定款に適合しているかを監査する機関です。会計監査だけでなく業務監査も行います。
問28. 株式会社の計算書類(財務諸表)は、原則としてどの機関の承認を経て確定するか?
- A. 株主総会(または取締役会)の承認
- B. 従業員代表の承認
- C. 取引銀行の承認
- D. 税務署の承認
正解: A. 株主総会(または取締役会)の承認 / 計算書類は、監査役等の監査を経たうえで、原則として株主総会(一定の要件を満たす場合は取締役会)の承認を受けて確定します。
問29. 株式会社が定時株主総会終了後に、貸借対照表(大会社は損益計算書も)を公開する義務を何というか?
- A. 決算公告
- B. 経営事項審査
- C. 登記
- D. 確定申告
正解: A. 決算公告 / 決算公告は、会社法により株式会社に義務付けられている、決算内容(貸借対照表等)を官報や日刊新聞紙、自社ウェブサイト等で公開する手続きです。
問30. 会社法上、剰余金の配当を行う際に上限となる金額を何というか?
- A. 分配可能額
- B. 資本金の額
- C. 純資産の額全額
- D. 総資産の額
正解: A. 分配可能額 / 会社法では、剰余金の配当は「分配可能額」の範囲内で行わなければならないとされており、純資産額から資本金・準備金等の一定額を控除して計算します。
問31. 経営事項審査における「経営状況分析(Y点)」の算定に用いられる指標として適切でないものはどれか?
- A. 純支払利子比率・自己資本比率などの財務指標
- B. 従業員の勤続年数
- C. 営業キャッシュフロー
- D. 総資本売上総利益率
正解: B. 従業員の勤続年数 / 経営状況分析(Y点)は、純支払利子比率・自己資本比率・営業キャッシュフロー・総資本売上総利益率など、決算書に基づく財務指標を用いて算定されます。従業員の勤続年数は用いられません。
問32. 経営事項審査における評点のうち、完成工事高や自己資本額・利払前税引前償却前利益などをもとに算定される項目を何というか?
- A. 経営規模等評価(X1・X2点等)
- B. 経営状況分析(Y点)
- C. 技術力(Z点)
- D. その他の審査項目(社会性等・W点)
正解: A. 経営規模等評価(X1・X2点等) / 経営規模等評価(X1:完成工事高、X2:自己資本額と利払前税引前償却前利益の平均額)は、企業規模を評価する項目で、決算書の数値が直接影響します。
問33. 建設業許可(特定建設業)を受けるための要件の1つとして求められる財務要件はどれか?
- A. 一定額以上の自己資本額・欠損の額の基準を満たすこと
- B. 従業員数が100人以上であること
- C. 取引銀行が3行以上あること
- D. 本社が東京にあること
正解: A. 一定額以上の自己資本額・欠損の額の基準を満たすこと / 特定建設業の許可を受けるためには、自己資本額が一定額以上であること、欠損の額が資本金の一定割合を超えていないことなど、財産的基礎に関する要件を満たす必要があります。
問34. 建設業許可を更新する際、毎事業年度終了後に提出が義務付けられている書類はどれか?
- A. 決算変更届(財務諸表を含む事業報告)
- B. 住民票
- C. 戸籍謄本
- D. 健康診断書
正解: A. 決算変更届(財務諸表を含む事業報告) / 建設業許可業者は、毎事業年度終了後4か月以内に、決算内容(財務諸表等)を含む「決算変更届」を許可行政庁に提出することが義務付けられています。
問35. 建設業の完成工事高・完成工事原価等を集計する際、どの単位で区分することが基本となるか?
- A. 工事(工事番号)ごと
- B. 月ごとのみ
- C. 従業員ごと
- D. 取引銀行ごと
正解: A. 工事(工事番号)ごと / 建設業会計は個別原価計算を基本とするため、完成工事高・完成工事原価は工事(工事番号)ごとに区分して集計するのが基本です。
問36. 取締役と共同して計算書類を作成する、公認会計士または税理士でなければなれない会社の機関を何というか?
- A. 会計参与
- B. 監査役
- C. 執行役
- D. 会計監査人
正解: A. 会計参与 / 会計参与は、取締役と共同して計算書類を作成する機関で、公認会計士(監査法人を含む)または税理士(税理士法人を含む)でなければ就任できません。中小企業のガバナンス強化を目的とした制度です。
問37. 大会社等に設置が義務付けられている、計算書類等の会計監査を行う機関を何というか?
- A. 会計監査人
- B. 会計参与
- C. 監査等委員
- D. 執行役員
正解: A. 会計監査人 / 会計監査人は、公認会計士または監査法人でなければ就任できず、大会社等において計算書類・その附属明細書等の会計監査を行う機関です。
問38. 多額の配当を行うことが、経営事項審査における評点にどのような影響を与える可能性があるか?
- A. 自己資本(純資産)が減少し、経営状況分析等の評点が悪化する可能性がある
- B. 必ず評点が向上する
- C. 評点には一切影響しない
- D. 完成工事高が自動的に増加する
正解: A. 自己資本(純資産)が減少し、経営状況分析等の評点が悪化する可能性がある / 多額の配当により純資産(自己資本)が減少すると、自己資本比率などの財務指標が悪化し、経営事項審査の評点にマイナスの影響を与える可能性があります。
問39. 将来の設備投資等に備え、株主総会の決議により任意に積み立てる剰余金を何というか?
- A. 任意積立金
- B. 利益準備金
- C. 資本準備金
- D. 資本金
正解: A. 任意積立金 / 任意積立金は、将来の特定の目的(設備投資、退職金の支給等)のために、会社が任意の判断で繰越利益剰余金の一部を積み立てるものです。
問40. 建設業経理士(検定資格保有者)が企業内で期待される役割として最も適切なものはどれか?
- A. 建設業特有の会計・原価計算の知識を活かし、正確な決算書作成や経営事項審査対応に貢献する
- B. 建設工事の設計図を作成する
- C. 工事現場の安全管理責任者を務める
- D. 重機の運転免許を取得する
正解: A. 建設業特有の会計・原価計算の知識を活かし、正確な決算書作成や経営事項審査対応に貢献する / 建設業経理士は、建設業特有の会計処理・原価計算の専門知識を活かし、正確な決算書の作成、経営事項審査への対応、経営管理への助言等を通じて企業経営に貢献する役割が期待されています。