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建設業経理士1級 会計基準・開示制度
全40問 / トルカ(https://toruca.app)
問1. 日本における企業会計基準の設定主体として最も適切なものはどれか?
- A. 企業会計基準委員会(ASBJ)
- B. 国税庁
- C. 建設業振興基金
- D. 証券取引所
正解: A. 企業会計基準委員会(ASBJ) / 企業会計基準委員会(ASBJ)は、日本における会計基準の設定を担う民間団体で、企業会計基準(収益認識、リース会計等)を公表しています。
問2. 建設業法上、建設業者が計算書類を作成する際に準拠すべき会計処理の考え方はどれか?
- A. 一般に公正妥当と認められる企業会計の慣行に従う
- B. 建設業者が独自に定めた社内ルールにのみ従う
- C. 会計基準に従う必要はない
- D. 発注者が指定する任意の方法に従う
正解: A. 一般に公正妥当と認められる企業会計の慣行に従う / 建設業法は、建設業者の会計について「一般に公正妥当と認められる企業会計の慣行に従うものとする」と定めており、企業会計基準等への準拠を求めています。
問3. 上場企業ほど高度な会計処理が求められない中小企業を対象に、簡便な会計処理の目安を示した指針を何というか?
- A. 中小企業の会計に関する指針(中小企業会計指針)
- B. 国際財務報告基準(IFRS)
- C. 連結会計基準
- D. 退職給付会計基準
正解: A. 中小企業の会計に関する指針(中小企業会計指針) / 中小企業の会計に関する指針は、中小企業向けに簡便な会計処理・表示の目安を示したもので、多くの中小建設業者の実務のよりどころとなっています。
問4. 近年の企業会計基準の見直しにより、オペレーティング・リース取引についてどのような変化が生じているか?
- A. 借手において原則としてすべてのリースを資産・負債として計上する方向性が示されている
- B. リース取引の会計処理は今後も一切変わらない
- C. リースは税務上の概念でしかなく会計処理は不要になった
- D. リースはすべて廃止された
正解: A. 借手において原則としてすべてのリースを資産・負債として計上する方向性が示されている / 国際的な潮流(IFRS第16号等)を踏まえ、日本でも借手が原則としてすべてのリース取引(一部の少額・短期リースを除く)について使用権資産とリース負債を計上する方向での基準開発が進められています。
問5. 金融商品等の時価をどのように算定すべきかについて定めた会計基準を何というか?
- A. 時価の算定に関する会計基準
- B. 退職給付会計基準
- C. 税効果会計基準
- D. 減損会計基準
正解: A. 時価の算定に関する会計基準 / 時価の算定に関する会計基準は、金融商品等の時価について、インプット(観察可能な相場価格の有無等)のレベルに応じた算定方法や開示を定めた基準です。
問6. 金融商品会計基準において、時価の変動を財務諸表に反映させる必要性が高いとされる有価証券の区分はどれか?
- A. 売買目的有価証券
- B. 満期保有目的の債券
- C. 子会社株式
- D. 関連会社株式
正解: A. 売買目的有価証券 / 売買目的有価証券は短期的な価格変動を利用した売買益の獲得を目的とするため、期末に時価評価し評価差額を当期の損益として処理します。
問7. 満期まで保有する意図をもって取得した社債等を、原則としてどのように評価するか?
- A. 取得原価(または償却原価法)で評価し、時価評価は行わない
- B. 常に時価評価する
- C. 低価法で評価する
- D. 評価は一切行わない
正解: A. 取得原価(または償却原価法)で評価し、時価評価は行わない / 満期保有目的の債券は、満期までの価格変動リスクを負わない前提のため、原則として償却原価法(取得価額と額面金額との差額を毎期一定の方法で加減する方法)により評価し、時価評価は行いません。
問8. 売買目的でも満期保有目的でも子会社株式でもない有価証券(その他有価証券)の期末評価方法として正しいものはどれか?
- A. 時価評価し、評価差額は純資産の部に直接計上する(全部純資産直入法等)
- B. 取得原価のまま据え置く
- C. 評価差額を必ず当期の損益に計上する
- D. 評価自体を行わない
正解: A. 時価評価し、評価差額は純資産の部に直接計上する(全部純資産直入法等) / その他有価証券は時価評価しますが、事業投資的な性格も持つため、評価差額は損益に計上せず、純資産の部に直接計上する方法(全部純資産直入法等)が採用されます。
問9. 顧客との契約を獲得するために発生した増分コスト(例:営業担当者への成功報酬)について、収益認識基準上どのように処理するか?
- A. 回収が見込まれる場合は資産として計上し、関連する収益の認識パターンと整合的に費用化する
- B. 常に発生時に全額費用処理しなければならない
- C. 常に資本的支出として永久に資産計上する
- D. 契約コストという概念は収益認識基準に存在しない
正解: A. 回収が見込まれる場合は資産として計上し、関連する収益の認識パターンと整合的に費用化する / 契約獲得のための増分コストで回収が見込まれるものは、一定の要件のもと資産として計上し、関連する収益の認識パターンと整合するように費用配分することが求められます(ただし簡便的な取扱いも認められています)。
問10. 現行の収益認識に関する会計基準のもとで、従来の「工事進行基準」はどのように位置づけられるか?
- A. 「一定の期間にわたり充足される履行義務」の要件を満たす場合の収益認識方法として実質的に継承されている
- B. 工事進行基準の考え方は完全に廃止され、一切適用できない
- C. 工事完成基準に完全に置き換わった
- D. 工事進行基準は税務上のみ有効である
正解: A. 「一定の期間にわたり充足される履行義務」の要件を満たす場合の収益認識方法として実質的に継承されている / 収益認識に関する会計基準では「工事進行基準」という用語自体は用いられませんが、「一定の期間にわたり充足される履行義務」の要件を満たす場合、実質的に進捗度に応じた収益認識(従来の工事進行基準に近い処理)が継続されています。
問11. 収益認識に関する会計基準のもとで求められる開示(注記)事項として適切なものはどれか?
- A. 収益の分解情報(工事の種類・地域別等)や、契約資産・契約負債の残高等に関する注記
- B. 従業員の氏名一覧
- C. 取引先の個人情報
- D. 施工図面の詳細
正解: A. 収益の分解情報(工事の種類・地域別等)や、契約資産・契約負債の残高等に関する注記 / 収益認識に関する会計基準は、収益を主要な区分(工事種類・地域等)に分解した情報や、契約資産・契約負債の期首残高・期末残高等、投資家の意思決定に有用な注記を求めています。
問12. 上場している建設会社が金融商品取引法に基づき提出する開示書類を何というか?
- A. 有価証券報告書
- B. 決算変更届
- C. 経営事項審査申請書
- D. 建設業許可申請書
正解: A. 有価証券報告書 / 有価証券報告書は、金融商品取引法に基づき上場企業等が提出する開示書類で、財務諸表に加え、事業の状況・コーポレートガバナンスの状況等の詳細情報が記載されます。
問13. 有価証券報告書等の開示書類を電子的に提出・閲覧するための金融庁のシステムを何というか?
- A. EDINET
- B. e-Tax
- C. 経営事項審査システム
- D. 建設業許可システム
正解: A. EDINET / EDINET(Electronic Disclosure for Investors' NETwork)は、有価証券報告書等の開示書類を電子的に提出・閲覧するための金融庁の電子開示システムです。
問14. 財務諸表等の開示情報を、コンピュータで自動処理しやすい形式で電子化するための国際的な標準言語を何というか?
- A. XBRL
- B. HTML
- C. PDF
- D. CSV
正解: A. XBRL / XBRL(eXtensible Business Reporting Language)は、財務情報を電子的にタグ付けして表現する国際標準言語で、EDINETでの提出書類にも採用され、データの自動処理・分析を容易にしています。
問15. 上場企業に対して、実効性の高いコーポレートガバナンスの実現に向けた原則を示した規範を何というか?
- A. コーポレートガバナンス・コード
- B. 建設業法
- C. 労働基準法
- D. 会社計算規則
正解: A. コーポレートガバナンス・コード / コーポレートガバナンス・コードは、東京証券取引所が定める、上場企業の実効的なコーポレートガバナンスの実現に資する原則(プリンシプルベース)をまとめた規範です。
問16. 上場企業に対し、財務報告に係る内部統制の有効性を自ら評価し報告することを義務付けた制度を何というか?
- A. 内部統制報告制度(J-SOX)
- B. 経営事項審査
- C. 建設業許可制度
- D. 決算公告制度
正解: A. 内部統制報告制度(J-SOX) / 内部統制報告制度(J-SOX)は、金融商品取引法に基づき、上場企業の経営者が財務報告に係る内部統制の有効性を評価した「内部統制報告書」を作成・開示することを義務付ける制度です。
問17. 上場企業が1年を4分割した各期間の財務状況を開示する制度を何というか?
- A. 四半期報告制度
- B. 月次決算のみ
- C. 年次決算のみ
- D. 経営事項審査
正解: A. 四半期報告制度 / 四半期報告制度は、上場企業が3か月ごとの業績を開示する制度で、投資家がより頻繁に企業の状況を把握できるようにする目的があります(近年は四半期報告書と決算短信の一本化等、制度の見直しも進んでいます)。
問18. 気候変動などのサステナビリティ課題が企業の財務に与える影響について開示を求める、国際的な基準設定主体を何というか?
- A. 国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)
- B. 国税庁
- C. 建設業振興基金
- D. 実務技能検定協会
正解: A. 国際サステナビリティ基準審議会(ISSB) / 国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)は、気候関連財務情報を含むサステナビリティ関連の開示基準を国際的に整備している基準設定主体です。日本でもサステナビリティ基準委員会(SSBJ)が対応する基準の開発を進めています。
問19. 気候変動関連のリスク・機会に関する財務情報の開示を推奨する国際的な枠組みを何というか?
- A. TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)
- B. ISO9001
- C. JIS規格
- D. 建設業法施行規則
正解: A. TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース) / TCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)は、気候変動が企業の財務に与えるリスク・機会について、ガバナンス・戦略・リスク管理・指標と目標の4本柱での開示を推奨する国際的な枠組みです。
問20. 建設業がカーボンニュートラルに向けた取り組み(省エネ資材の活用、CO2排出量の削減等)を進める中で、財務諸表や開示情報にどのような影響が生じうるか?
- A. 設備投資の増加要因となる一方、非財務情報(サステナビリティ開示)の充実が求められる
- B. 財務諸表には一切影響しない
- C. 会計基準の適用対象外である
- D. 建設業のみ開示義務が免除される
正解: A. 設備投資の増加要因となる一方、非財務情報(サステナビリティ開示)の充実が求められる / カーボンニュートラル対応は、省エネ設備投資等による財務数値への影響のほか、気候変動対応に関する非財務情報(サステナビリティ開示)の充実が求められるなど、開示制度全体に影響を及ぼしています。
問21. 多数の工事案件を抱える建設業者が、収益認識に関する会計基準の適用にあたり実務上直面しやすい課題として適切なものはどれか?
- A. 工事ごとの履行義務の識別や進捗度の見積り、契約変更の都度の会計処理の見直しなど、事務負担が増大する
- B. 会計処理は一切変わらないため対応不要である
- C. 収益認識基準は建設業には適用されない
- D. 工事番号制が不要になった
正解: A. 工事ごとの履行義務の識別や進捗度の見積り、契約変更の都度の会計処理の見直しなど、事務負担が増大する / 多数の工事案件を扱う建設業者にとって、履行義務の識別・進捗度の見積り・契約変更時の再評価など、収益認識に関する会計基準への対応は実務上の事務負担増加要因となります。
問22. 日本国内における会計基準の適用状況として正しいものはどれか?
- A. 日本基準・修正国際基準・米国基準・IFRSの4つの基準の並存が認められている
- B. すべての企業が強制的にIFRSを適用しなければならない
- C. 会計基準は各社が自由に決めてよく、統一基準は存在しない
- D. 建設業のみ独自の国際基準が存在する
正解: A. 日本基準・修正国際基準・米国基準・IFRSの4つの基準の並存が認められている / 日本の上場企業においては、日本基準に加え、任意適用のIFRS、修正国際基準(JMIS)、米国基準の適用が認められており、複数の会計基準が並存する状況にあります。
問23. 収益認識における工事進捗度の見積りのように、財務諸表に重要な影響を与える会計上の見積りについて、近年開示が拡充されている項目を何というか?
- A. 重要な会計上の見積り(の内容に関する注記)
- B. 完成工事原価報告書のみ
- C. 工事番号一覧
- D. 従業員名簿
正解: A. 重要な会計上の見積り(の内容に関する注記) / 「会計上の見積りの開示に関する会計基準」により、翌年度の財務諸表に重要な影響を与える可能性のある会計上の見積り(工事進捗度の見積り等を含む)について、その内容を注記する開示が求められるようになりました。
問24. 「会計上の見積りの開示に関する会計基準」の目的として最も適切なものはどれか?
- A. 財務諸表利用者が、見積りの不確実性やその影響を理解できるようにするため
- B. 税務署の調査を簡素化するため
- C. 従業員の残業時間を削減するため
- D. 建設業許可の要件を緩和するため
正解: A. 財務諸表利用者が、見積りの不確実性やその影響を理解できるようにするため / 会計上の見積りの開示は、財務諸表利用者が経営者の行った見積りの内容・不確実性・翌年度の財務諸表への影響を理解できるようにすることを目的としています。
問25. 工事損失引当金の計上額に重要性がある場合、財務諸表上どのような対応が求められるか?
- A. その計上根拠・見積り方法等について、重要な会計上の見積りとして注記が求められることがある
- B. 一切開示する必要はない
- C. 工事損失引当金は貸借対照表に計上してはならない
- D. 決算公告のみで開示すれば十分である
正解: A. その計上根拠・見積り方法等について、重要な会計上の見積りとして注記が求められることがある / 工事損失引当金の計上額が重要な場合、その算定の基礎となった見積り(工事原価総額の見積り等)の内容について、重要な会計上の見積りとして注記が求められることがあります。
問26. 公認会計士等が財務諸表監査を実施する際に準拠すべき基準を何というか?
- A. 監査基準
- B. 原価計算基準
- C. 経営事項審査基準
- D. 建設業法施行規則
正解: A. 監査基準 / 監査基準は、公認会計士等が財務諸表監査を実施する際に準拠すべき基準で、監査の目的・実施方法・報告の枠組みを定めています。
問27. 監査人が財務諸表は全体として適正に表示されていると判断した場合に表明する監査意見を何というか?
- A. 無限定適正意見
- B. 限定付適正意見
- C. 不適正意見
- D. 意見不表明
正解: A. 無限定適正意見 / 無限定適正意見は、財務諸表が全ての重要な点において適正に表示されていると監査人が判断した場合に表明される監査意見で、監査意見の中で最も高い信頼性を示します。
問28. 監査人が特に重要と判断した事項について、監査報告書に記載する制度を何というか?
- A. 監査上の主要な検討事項(KAM)
- B. 内部統制報告書
- C. 四半期報告書
- D. 経営事項審査
正解: A. 監査上の主要な検討事項(KAM) / 監査上の主要な検討事項(KAM:Key Audit Matters)は、監査人が当年度の財務諸表監査で特に重要と判断した事項を監査報告書に記載する制度で、監査の透明性向上を目的としています。工事進捗度の見積り等がKAMとして取り上げられることもあります。
問29. 四半期財務諸表について、監査人が年度監査ほど詳細ではない一定の手続きにより検討する業務を何というか?
- A. 四半期レビュー
- B. 年度監査
- C. 内部統制監査
- D. 税務調査
正解: A. 四半期レビュー / 四半期レビューは、四半期財務諸表に対して、質問・分析的手続を中心とした年度監査より簡易な手続きにより、重要な虚偽表示がないかどうかの消極的な保証を得る業務です。
問30. 多数の中小工事を扱う建設業者が、収益認識基準の適用負担を軽減するために活用しうる取扱いはどれか?
- A. 重要性が乏しい工事契約について代替的な取扱い(工事完成基準に類似した処理等)を適用する
- B. 収益認識基準を完全に無視する
- C. すべての工事について毎日決算を行う
- D. 税務申告を停止する
正解: A. 重要性が乏しい工事契約について代替的な取扱い(工事完成基準に類似した処理等)を適用する / 収益認識に関する会計基準では、契約の初期段階で進捗度を合理的に見積れない場合や、重要性の乏しい工事について、代替的な取扱い(工事完成基準に類似した処理)を適用することが認められています。
問31. 国税関係帳簿書類を電子データで保存することを認める法律を何というか?
- A. 電子帳簿保存法
- B. 建設業法
- C. 会社法
- D. 金融商品取引法
正解: A. 電子帳簿保存法 / 電子帳簿保存法は、国税関係帳簿書類の電子データによる保存や、電子取引データの保存義務等を定めた法律で、建設業の請求書・領収書等の管理実務にも影響を与えています。
問32. 電子帳簿保存法上、メールで受領した請求書等の電子取引データについて求められる保存方法はどれか?
- A. 紙に印刷するだけでなく、原則として電子データのまま保存する
- B. 紙に印刷すれば電子データは削除してよい
- C. 一切保存する必要はない
- D. 口頭で内容を記憶しておけばよい
正解: A. 紙に印刷するだけでなく、原則として電子データのまま保存する / 電子帳簿保存法の改正により、電子的に授受した取引情報(メール添付の請求書等)は、原則として紙に出力するだけでなく、要件を満たした電子データのまま保存することが求められています。
問33. インボイス制度導入後、免税事業者からの仕入れに係る消費税の会計処理として実務上の論点となるものはどれか?
- A. 経過措置期間中の仕入税額控除の一部制限を踏まえた消費税額の計算・処理
- B. 消費税は一切考慮不要になった
- C. 免税事業者との取引は全面禁止された
- D. インボイス制度は建設業には適用されない
正解: A. 経過措置期間中の仕入税額控除の一部制限を踏まえた消費税額の計算・処理 / インボイス制度導入後、免税事業者等(適格請求書発行事業者以外)からの仕入れについては、経過措置により仕入税額控除が段階的に縮小されるため、その影響を踏まえた消費税額の会計処理が実務上の論点となります。
問34. 近年、建設業許可の申請・届出手続きにおいて進められている取り組みとして適切なものはどれか?
- A. 電子申請システム(建設業許可・経営事項審査電子申請システム等)の導入によるオンライン化
- B. 紙媒体のみでの提出への一本化
- C. 許可制度自体の廃止
- D. 経営事項審査の廃止
正解: A. 電子申請システム(建設業許可・経営事項審査電子申請システム等)の導入によるオンライン化 / 建設業許可・経営事項審査の電子申請システムの整備が進められており、行政手続きのデジタル化・オンライン化が図られています。
問35. 会計方針の変更(遡及適用)により過去の決算書の数値が修正された場合、経営事項審査にどのような影響が生じうるか?
- A. 経営状況分析等の評点算定に用いる基礎数値が変わるため、評点にも影響する可能性がある
- B. 経営事項審査には一切影響しない
- C. 経営事項審査の申請自体ができなくなる
- D. 税務申告のみに影響し財務諸表には影響しない
正解: A. 経営状況分析等の評点算定に用いる基礎数値が変わるため、評点にも影響する可能性がある / 会計方針の変更により過去の決算数値が修正されると、経営状況分析(Y点)等の算定基礎となる財務指標も変動するため、経営事項審査の評点に影響を与える可能性があります。
問36. 複雑化する会計基準(収益認識・リース・税効果等)の適用にあたり、建設業経理士に期待される役割として最も適切なものはどれか?
- A. 会計基準の趣旨を正しく理解し、自社の取引実態に即した適切な会計処理・開示を実践する
- B. 会計基準を一切理解せず経理処理を行う
- C. 会計基準は税理士にすべて任せ関与しない
- D. 会計基準の適用は上場企業にのみ必要である
正解: A. 会計基準の趣旨を正しく理解し、自社の取引実態に即した適切な会計処理・開示を実践する / 建設業経理士は、複雑化する会計基準の趣旨を正しく理解し、自社の取引実態(工事契約、共同企業体、リース取引等)に即した適切な会計処理・開示を実践する専門的な役割を担うことが期待されます。
問37. 国際的な会計基準の潮流(IFRS等)が、国内の建設業の実務に影響を与える可能性がある領域として適切なものはどれか?
- A. 収益認識、リース会計、金融商品の時価評価など、複数の領域で実務上の対応が求められている
- B. 国内建設業には一切影響しない
- C. 建設業は会計基準の適用対象外である
- D. 国際的な潮流は税務にのみ影響する
正解: A. 収益認識、リース会計、金融商品の時価評価など、複数の領域で実務上の対応が求められている / 収益認識に関する会計基準やリース会計基準の見直しなど、国際的な会計基準の潮流を受けた国内基準の整備が進んでおり、建設業の実務にも広く影響を及ぼしています。
問38. 建設業経理士が最新の会計基準・開示制度を継続的に学習する意義として最も適切なものはどれか?
- A. 会計基準は頻繁に改正されるため、常に最新の知識を持って適正な財務報告を行うため
- B. 一度学習すれば以後は学習不要である
- C. 会計基準は変わることがないため学習の必要はない
- D. 資格試験の合格だけが目的であり実務での活用は考えない
正解: A. 会計基準は頻繁に改正されるため、常に最新の知識を持って適正な財務報告を行うため / 会計基準は経済環境や国際的な潮流の変化に応じて継続的に改正されるため、建設業経理士には最新の基準を学習し続け、適正な財務報告の実現に貢献することが求められます。
問39. 建設業者の財務諸表・開示情報を利用する利害関係者として適切でないものはどれか?
- A. 株主・債権者(金融機関)・発注者・経営事項審査を行う行政庁
- B. 全く無関係の第三者国の一般市民
- C. 取引先(下請業者・資材業者)
- D. 投資家
正解: B. 全く無関係の第三者国の一般市民 / 財務諸表・開示情報の主な利害関係者は、株主・債権者・取引先・発注者・行政庁(経営事項審査等)・投資家などです。企業と直接の利害関係がない第三者国の一般市民は通常想定される利害関係者には含まれません。
問40. 1級建設業経理士が業界全体において果たすことが期待される社会的役割として最も適切なものはどれか?
- A. 高度な会計・原価計算・財務分析の専門知識を活かし、建設業界全体の財務報告の質と経営の透明性向上に貢献する
- B. 特定の1社の利益のみを優先し、社会全体への影響は考慮しない
- C. 会計基準の改正に一切関与・対応しない
- D. 資格を取得すること自体が唯一の目的であり、その後の実務貢献は求められない
正解: A. 高度な会計・原価計算・財務分析の専門知識を活かし、建設業界全体の財務報告の質と経営の透明性向上に貢献する / 1級建設業経理士は、高度な専門知識を活かして自社の財務報告の質を高めるだけでなく、業界全体の経営の透明性・信頼性向上、ひいては建設業の健全な発展に貢献することが期待される、社会的意義の大きい資格です。