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建設業経理士1級 経営分析の応用

40問 / トルカ(https://toruca.app)

  1. 1. 経営事項審査における総合評定値(P点)を構成する評価項目の組み合わせとして正しいものはどれか?

    • A. 経営規模(X1・X2)・経営状況(Y)・技術力(Z)・その他の審査項目(社会性等・W)
    • B. 完成工事高のみ
    • C. 自己資本比率のみ
    • D. 従業員数のみ

    正解: A. 経営規模(X1・X2)・経営状況(Y)・技術力(Z)・その他の審査項目(社会性等・W)総合評定値(P点)は「P=0.25X1+0.15X2+0.20Y+0.25Z+0.15W」という算式(比重は制度により調整)で、経営規模・経営状況・技術力・その他の審査項目を総合して算定されます。

  2. 2. 経営状況分析(Y点)で用いられる財務指標のカテゴリとして適切でないものはどれか?

    • A. 負債抵抗力・収益性及び効率性・財務健全性・絶対的力量
    • B. 完成工事高キャッシュフロー
    • C. 純支払利子比率
    • D. 従業員の平均年齢

    正解: D. 従業員の平均年齢経営状況分析(Y点)は、負債抵抗力・収益性及び効率性・財務健全性・絶対的力量という観点から複数の財務指標を組み合わせて評価します。従業員の平均年齢は評価要素に含まれません。

  3. 3. 支払利息が90万円、受取利息配当金が10万円、完成工事高と兼業事業売上高の合計が4,000万円であるとき、純支払利子比率は何%か?

    単位: % / ヒント: 純支払利子比率=(支払利息-受取利息配当金)÷(完成工事高+兼業事業売上高)×100

    正解: 2%純支払利子比率=(90-10)÷4,000×100=80÷4,000×100=2%。この数値は低いほど良好(負債への依存度・利息負担が軽い)と評価されます。

  4. 4. 負債の完成工事高等に対する相対的な大きさを月数で示し、負債の返済にかかる期間の目安とする指標を何というか?

    • A. 負債回転期間
    • B. 自己資本比率
    • C. 流動比率
    • D. 労働生産性

    正解: A. 負債回転期間負債回転期間は「(流動負債+固定負債)÷(完成工事高+兼業事業売上高)×12」等で計算され、負債の水準が事業規模に対してどの程度の大きさかを月数で示す指標です。経営状況分析でも用いられます。

  5. 5. 経営状況分析(Y点)における「収益性及び効率性」のカテゴリで用いられる代表的な指標はどれか?

    • A. 総資本売上総利益率
    • B. 純支払利子比率
    • C. 負債回転期間
    • D. 自己資本対固定資産比率

    正解: A. 総資本売上総利益率総資本売上総利益率(総資本に対する完成工事総利益等の割合)は、経営状況分析における「収益性及び効率性」のカテゴリで用いられる代表的な指標です。

  6. 6. 経営状況分析(Y点)における「財務健全性」のカテゴリで用いられる代表的な指標はどれか?

    • A. 自己資本対固定資産比率・自己資本比率
    • B. 労働生産性
    • C. 完成工事高増加率
    • D. 労働装備率

    正解: A. 自己資本対固定資産比率・自己資本比率自己資本対固定資産比率や自己資本比率は、経営状況分析の「財務健全性」のカテゴリで用いられ、財務基盤の安定性を評価します。

  7. 7. 経営状況分析(Y点)における「絶対的力量」のカテゴリで評価される要素として最も適切なものはどれか?

    • A. 営業キャッシュフロー・利益剰余金の絶対額
    • B. 従業員数のみ
    • C. 資本金の額面のみ
    • D. 設立年数のみ

    正解: A. 営業キャッシュフロー・利益剰余金の絶対額「絶対的力量」のカテゴリでは、営業キャッシュフローの絶対額や利益剰余金の絶対額など、企業規模を反映した実額ベースの指標が評価されます。

  8. 8. 経営事項審査における経営規模評価のうち、完成工事高を評価する項目を何というか?

    • A. X1(完成工事高評点)
    • B. X2(自己資本額・利益額評点)
    • C. Y(経営状況分析)
    • D. Z(技術力評点)

    正解: A. X1(完成工事高評点)X1は、業種別の完成工事高(2年平均または3年平均を選択可能)を評価する経営規模評価の項目です。

  9. 9. 経営事項審査における経営規模評価のうち、自己資本額と利払前税引前償却前利益(キャッシュフロー)の平均額を評価する項目を何というか?

    • A. X2(自己資本額・利払前税引前償却前利益評点)
    • B. X1(完成工事高評点)
    • C. Y(経営状況分析)
    • D. Z(技術力評点)

    正解: A. X2(自己資本額・利払前税引前償却前利益評点)X2は、自己資本額と利払前税引前償却前利益(EBITDA的な指標)の平均額を用いて企業の資本力・収益力を評価する経営規模評価の項目です。

  10. 10. 経営事項審査における技術力評価(Z点)で考慮される要素として適切なものはどれか?

    • A. 技術職員数・元請完成工事高
    • B. 自己資本比率
    • C. 純支払利子比率
    • D. 従業員の年齢構成

    正解: A. 技術職員数・元請完成工事高技術力評価(Z点)は、有資格の技術職員数や元請としての完成工事高等をもとに、企業の技術的な施工能力を評価する項目です。

  11. 11. 経営事項審査における「その他の審査項目(社会性等・W点)」で評価される要素として適切なものはどれか?

    • A. 労働福祉の状況・建設業の営業年数・防災協定の締結状況等
    • B. 重機の色
    • C. 本社の内装デザイン
    • D. 従業員の出身地

    正解: A. 労働福祉の状況・建設業の営業年数・防災協定の締結状況等W点(その他の審査項目)は、労働福祉の状況(社会保険の加入状況等)、営業年数、建設業の許可年数、防災活動への貢献度、コンプライアンス(法令遵守状況)等、社会性に関する要素を評価します。

  12. 12. 経営事項審査の結果(総合評定値P点等)は、主にどのような場面で活用されるか?

    • A. 公共工事の入札参加資格審査(発注者による格付け)
    • B. 従業員の給与査定のみ
    • C. 民間工事の設計変更のみ
    • D. 税務調査の要否判断のみ

    正解: A. 公共工事の入札参加資格審査(発注者による格付け)経営事項審査の結果は、公共工事の入札参加資格審査において、発注者が建設業者を等級付け(格付け)する際の重要な基礎資料として活用されます。

  13. 13. 自己資本比率を向上させるための経営施策として最も直接的なものはどれか?

    • A. 内部留保の充実(利益の蓄積)や増資による純資産の増強
    • B. 借入金を増やして総資産を拡大する
    • C. 配当を最大限まで増やす
    • D. 固定資産を大量に売却して現金化するだけで済ませる

    正解: A. 内部留保の充実(利益の蓄積)や増資による純資産の増強自己資本比率の向上には、利益の内部留保や増資により純資産(自己資本)そのものを増強することが直接的な施策となります。借入金の増加は自己資本比率をむしろ低下させます。

  14. 14. 完成工事未収入金回転期間を短縮するための施策として適切なものはどれか?

    • A. 契約時の支払条件交渉により早期回収の仕組みを整える
    • B. 常に代金回収を後回しにする
    • C. 外注費の支払いを早める
    • D. 工事原価を意図的に増やす

    正解: A. 契約時の支払条件交渉により早期回収の仕組みを整える完成工事未収入金の回転期間短縮には、契約段階での支払条件の交渉(前受金比率の引き上げ、支払サイトの短縮等)が有効な施策となります。

  15. 15. ある企業の自己資本比率が15%、流動比率が90%であった。一般的な安全性の目安(自己資本比率30%程度以上、流動比率150〜200%程度が望ましいとされる水準)と比較した場合、この企業の財務体質の評価として適切なものはどれか?

    • A. 自己資本比率・流動比率ともに一般的な目安を下回り、財務的な安全性に課題がある可能性が高い
    • B. 自己資本比率・流動比率ともに極めて良好である
    • C. この数値だけでは何もわからない
    • D. 流動比率だけが良好で自己資本比率は問題ない

    正解: A. 自己資本比率・流動比率ともに一般的な目安を下回り、財務的な安全性に課題がある可能性が高い自己資本比率15%、流動比率90%はいずれも一般的に望ましいとされる水準を下回っており、財務的な安全性(長期・短期双方)に課題を抱えている可能性が高いと判断されます。

  16. 16. 個々の工事の採算悪化が積み重なった場合、企業の財務諸表全体にどのような影響が生じる可能性が高いか?

    • A. 完成工事高総利益率の低下、ひいては当期純利益・自己資本の減少につながる可能性がある
    • B. 財務諸表には一切影響しない
    • C. 必ず完成工事高が増加する
    • D. 自己資本が自動的に増加する

    正解: A. 完成工事高総利益率の低下、ひいては当期純利益・自己資本の減少につながる可能性がある個々の工事の採算悪化は完成工事総利益の圧迫を通じて、完成工事高総利益率の低下、ひいては当期純利益・自己資本(利益剰余金)の減少につながる可能性があります。

  17. 17. 利益は計上されているが手元資金が不足する「黒字倒産」を防ぐために重視すべき経営管理の視点はどれか?

    • A. キャッシュフロー経営(資金繰り管理)
    • B. 損益計算書の利益のみに着目した経営
    • C. 配当性向のみに着目した経営
    • D. 従業員数の拡大のみに着目した経営

    正解: A. キャッシュフロー経営(資金繰り管理)黒字倒産(利益は出ているが資金繰りが破綻する状況)を防ぐには、損益計算書上の利益だけでなく、キャッシュフロー計算書等を活用した資金繰り管理(キャッシュフロー経営)が重要です。建設業は工事の長期化・多額な立替資金が発生しやすいため特に重要です。

  18. 18. 建設業において、工事の着手から代金回収までの間に必要となる資金を何ということが多いか?

    • A. 工事立替資金(運転資金)
    • B. 設備投資資金のみ
    • C. 配当金のみ
    • D. 税金の還付金のみ

    正解: A. 工事立替資金(運転資金)建設業では、材料費・労務費・外注費等を工事の進行に応じて先に支払い、代金回収は工事完成後や出来高払いのタイミングになることが多いため、その間を賄う工事立替資金(運転資金)の確保が重要な経営課題です。

  19. 19. ある工事について、未成工事支出金(未収の立替原価相当)が800万円、工事未払金(未払いの原価)が300万円、未成工事受入金(前受金)が200万円である場合、概算の必要運転資金(立替資金)はいくらか?

    単位: 万円 / ヒント: 必要運転資金=未成工事支出金-工事未払金-未成工事受入金

    正解: 300万円必要運転資金=800-300-200=300万円。未成工事支出金(立替原価)から、まだ支払っていない工事未払金と、すでに受け取っている未成工事受入金を差し引いた金額が、実質的に自社が立て替える必要のある資金となります。

  20. 20. 銀行融資の審査や公共工事の入札審査を受ける際、建設業者が財務諸表・経営事項審査結果について求められる姿勢として最も適切なものはどれか?

    • A. 正確かつ透明性の高い財務情報を提供し、経営状況を適切に説明する
    • B. 都合の悪い数値は一切開示しない
    • C. 決算書の内容を誇張して伝える
    • D. 説明責任を一切果たさない

    正解: A. 正確かつ透明性の高い財務情報を提供し、経営状況を適切に説明する銀行融資や公共工事入札の審査において、建設業者には正確で透明性の高い財務情報の提供と、経営状況に関する適切な説明責任が求められます。信頼関係の構築が持続的な事業運営の基盤となります。

  21. 21. 経営事項審査の評点向上を目的として、決算内容を実態と乖離させて操作することについての評価として適切なものはどれか?

    • A. 会計上の適正性・信頼性を損なう不適切な行為であり、行うべきではない
    • B. 評点向上のためであれば実態と乖離した決算処理をしてもよい
    • C. 経営事項審査には会計の適正性は無関係である
    • D. 決算書の内容は自由に操作してよい

    正解: A. 会計上の適正性・信頼性を損なう不適切な行為であり、行うべきではない経営事項審査の評点向上のみを目的として実態と乖離した決算処理を行うことは、会計の真実性・適正性の原則に反する不適切な行為であり、行うべきではありません。適正な経営努力の結果として評点向上を図るべきです。

  22. 22. 財務分析の結果を中長期の経営計画に反映させる際の視点として適切なものはどれか?

    • A. 現状の財務体質・収益構造の課題を踏まえ、目標とする財務指標水準や達成のための施策を計画に盛り込む
    • B. 財務分析の結果は経営計画には一切反映させない
    • C. 経営計画は財務分析と無関係に策定すべきである
    • D. 経営計画には数値目標を一切設定しない

    正解: A. 現状の財務体質・収益構造の課題を踏まえ、目標とする財務指標水準や達成のための施策を計画に盛り込む財務分析で明らかになった課題(自己資本比率の低さ、回収期間の長さ等)を踏まえ、目標指標の設定や具体的な改善施策を中長期経営計画に組み込むことで、実効性の高い経営管理が可能になります。

  23. 23. 建設業者の合併・買収(M&A)に際して、対象企業の財務状況を詳細に調査・検証する手続きを何というか?

    • A. 財務デューデリジェンス
    • B. 経営事項審査
    • C. 決算公告
    • D. 内部統制報告

    正解: A. 財務デューデリジェンス財務デューデリジェンスは、M&Aにおいて対象企業の財務諸表の信頼性、簿外債務の有無、工事損失引当金の妥当性等を詳細に調査・検証する手続きで、財務分析の応用的な活用場面の1つです。

  24. 24. 建設業のM&Aにおいて、財務デューデリジェンスで特に留意すべき建設業特有の項目はどれか?

    • A. 未成工事支出金の実在性・評価の妥当性、工事損失引当金の計上の十分性
    • B. 本社ビルの内装デザインのみ
    • C. 従業員の出身地のみ
    • D. 重機の色のみ

    正解: A. 未成工事支出金の実在性・評価の妥当性、工事損失引当金の計上の十分性建設業のM&Aでは、未成工事支出金の実在性・評価(進行中の工事の実態把握)、工事損失引当金が十分に計上されているか等、建設業特有の会計項目を重点的に検証する必要があります。

  25. 25. 建設業の事業承継(後継者への引継ぎ)にあたり、財務分析が果たす役割として最も適切なものはどれか?

    • A. 現状の財務体質・収益構造を正確に把握し、円滑な引継ぎと将来の経営方針の検討に役立てる
    • B. 財務分析は事業承継とは無関係である
    • C. 後継者は財務内容を一切把握する必要がない
    • D. 事業承継の際は財務諸表を破棄してよい

    正解: A. 現状の財務体質・収益構造を正確に把握し、円滑な引継ぎと将来の経営方針の検討に役立てる事業承継にあたっては、財務分析を通じて現状の経営状態を正確に後継者に伝え、円滑な引継ぎと今後の経営方針の検討につなげることが重要です。中小建設業者にとって特に重要な経営課題です。

  26. 26. 地方の中小建設業者が直面しやすい経営課題として、財務分析からも読み取れることが多いものはどれか?

    • A. 公共工事への依存度の高さや、担い手不足による労働生産性の伸び悩み
    • B. 財務分析からは何も読み取れない
    • C. 常に自己資本比率が極めて高い
    • D. 常に完成工事高が右肩上がりである

    正解: A. 公共工事への依存度の高さや、担い手不足による労働生産性の伸び悩み地方の中小建設業者は公共工事への依存度が高い傾向があり、また担い手不足の影響で労働生産性の伸び悩みが財務指標にも表れることがあります。財務分析はこうした構造的課題を可視化する手段となります。

  27. 27. 時間外労働の上限規制等の働き方改革が建設業の財務指標に与えうる影響として考えられるものはどれか?

    • A. 労務費(人件費)の増加や、生産性向上のための投資増加につながる可能性がある
    • B. 財務指標には一切影響しない
    • C. 完成工事高が必ず減少する
    • D. 自己資本が自動的に増加する

    正解: A. 労務費(人件費)の増加や、生産性向上のための投資増加につながる可能性がある働き方改革に伴う労働時間の適正化は、要員増加や生産性向上投資(ICT施工等)を通じて労務費や設備投資の増加要因となりうる一方、長期的には労働生産性や企業イメージの向上に寄与する可能性があります。

  28. 28. ドローン測量やBIM/CIM等のICT施工・DX投資が財務諸表に与える影響として適切なものはどれか?

    • A. 短期的には設備投資・システム投資による費用増加要因となるが、中長期的には労働生産性・工事採算の改善が期待される
    • B. 財務諸表には一切関係しない
    • C. 必ず即座に完成工事高が倍増する
    • D. 税務上一切考慮する必要がない

    正解: A. 短期的には設備投資・システム投資による費用増加要因となるが、中長期的には労働生産性・工事採算の改善が期待されるICT施工・DX投資は初期投資(費用・設備投資)を伴いますが、施工の効率化・省力化を通じて中長期的な労働生産性の向上や工事採算の改善に寄与することが期待されます。

  29. 29. 近年の建設業における資金調達手段の多様化の例として適切なものはどれか?

    • A. クラウドファンディング、私募債、政策金融機関の融資制度の活用等
    • B. 資金調達手段は銀行借入のみに限定されている
    • C. 資金調達という概念自体が建設業には存在しない
    • D. 資金調達は税務署からのみ行う

    正解: A. クラウドファンディング、私募債、政策金融機関の融資制度の活用等近年は銀行借入以外にも、私募債の発行、クラウドファンディング、政策金融機関の融資制度等、資金調達手段が多様化しており、財務戦略の選択肢が広がっています。

  30. 30. 中小企業融資における経営者の個人保証の在り方について定めた指針を何というか?

    • A. 経営者保証に関するガイドライン
    • B. コーポレートガバナンス・コード
    • C. 監査基準
    • D. 経営事項審査基準

    正解: A. 経営者保証に関するガイドライン経営者保証に関するガイドラインは、法人と個人の資産・経理の明確な分離等、一定の要件を満たす場合に経営者保証によらない融資を促進するための自主的な指針で、財務諸表の信頼性向上とも関連が深い取り組みです。

  31. 31. 財務諸表の信頼性(適正な会計処理・開示)が高い企業は、資金調達においてどのような影響を受けやすいか?

    • A. 金融機関等からの信用力が高まり、より有利な条件での資金調達が期待できる
    • B. 資金調達コストには一切影響しない
    • C. 必ず融資を断られる
    • D. 税務調査の対象から完全に除外される

    正解: A. 金融機関等からの信用力が高まり、より有利な条件での資金調達が期待できる適正な会計処理・開示による財務諸表の信頼性向上は、金融機関等からの信用力向上につながり、より有利な条件(低い金利等)での資金調達を可能にする要因となります。

  32. 32. 海外の建設会社と自社の財務指標を比較する際に留意すべき点として適切なものはどれか?

    • A. 会計基準の違い(IFRSと日本基準等)や商慣習の違いを踏まえて比較する必要がある
    • B. 会計基準の違いは一切考慮しなくてよい
    • C. 海外との比較は不可能であり無意味である
    • D. 為替レートは一切考慮不要である

    正解: A. 会計基準の違い(IFRSと日本基準等)や商慣習の違いを踏まえて比較する必要がある海外企業との財務指標比較には、適用される会計基準の違い(収益認識の方法等)や、為替レート・商慣習の違いを十分に踏まえたうえで慎重に行う必要があります。

  33. 33. 財務情報とサステナビリティ等の非財務情報を統合して報告する取り組みを何ということが多いか?

    • A. 統合報告(統合報告書)
    • B. 経営事項審査報告書
    • C. 決算公告のみ
    • D. 完成工事原価報告書のみ

    正解: A. 統合報告(統合報告書)統合報告(統合報告書)は、財務情報とESG・サステナビリティ等の非財務情報を統合し、企業の長期的な価値創造ストーリーを説明する報告形態で、大企業を中心に採用が進んでいます。

  34. 34. 急激かつ不自然な完成工事未収入金の増加、未成工事支出金の異常な滞留等は、財務分析上どのようなリスクの兆候となりうるか?

    • A. 架空の工事計上や粉飾決算等の不正会計の兆候である可能性がある
    • B. 必ず正常な事業拡大を意味する
    • C. 何のリスクもない
    • D. 節税対策として推奨される状態である

    正解: A. 架空の工事計上や粉飾決算等の不正会計の兆候である可能性がある急激・不自然な財務指標の変動(未収入金の急増、棚卸資産の異常な滞留等)は、架空計上や粉飾決算等の不正の兆候である可能性があり、財務分析はこうしたリスクの早期発見にも役立ちます。

  35. 35. 企業における内部通報制度(公益通報者保護)の整備は、財務諸表の信頼性向上にどのように寄与するか?

    • A. 不正・誤謬の早期発見・是正を促し、財務諸表の信頼性維持に寄与する
    • B. 財務諸表の信頼性とは無関係である
    • C. 内部通報制度は建設業には不要である
    • D. 内部通報制度は財務諸表の信頼性を損なう

    正解: A. 不正・誤謬の早期発見・是正を促し、財務諸表の信頼性維持に寄与する内部通報制度(公益通報者保護の仕組み)の整備は、不正会計や誤謬の早期発見・是正を促す内部統制の一環として機能し、結果的に財務諸表全体の信頼性維持に寄与します。

  36. 36. 経営者が株主・金融機関等のステークホルダーに対して財務内容を説明する責任を何というか?

    • A. アカウンタビリティ(説明責任)
    • B. 経営事項審査
    • C. 決算公告のみ
    • D. 税務申告のみ

    正解: A. アカウンタビリティ(説明責任)アカウンタビリティ(説明責任)は、経営資源の受託者である経営者が、その運用状況・成果について株主・金融機関等の利害関係者に説明する責任を指し、財務諸表の作成・開示はその中核をなす手段です。

  37. 37. 財務分析だけでは把握しきれない、技術力・信用力・人材育成状況等の情報を補完する必要性についての説明として適切なものはどれか?

    • A. 定量的な財務分析と定性的な情報を組み合わせることで、より総合的で正確な企業評価が可能になる
    • B. 財務分析さえあれば定性情報は一切不要である
    • C. 定性情報は財務分析よりも常に重要度が低い
    • D. 定性情報の収集は違法である

    正解: A. 定量的な財務分析と定性的な情報を組み合わせることで、より総合的で正確な企業評価が可能になる財務分析(定量情報)だけでは把握できない技術力・人材育成・企業文化等の定性情報を組み合わせることで、より正確で総合的な企業評価・経営判断が可能になります。

  38. 38. 財務分析の結果を経営層だけでなく現場管理者にも共有することの意義として適切なものはどれか?

    • A. 現場レベルでも原価意識・採算意識を高め、組織全体で経営改善に取り組めるようになる
    • B. 現場管理者には財務情報を一切共有すべきではない
    • C. 財務情報の共有は法律で禁止されている
    • D. 現場管理者の業務には財務分析は無関係である

    正解: A. 現場レベルでも原価意識・採算意識を高め、組織全体で経営改善に取り組めるようになる財務分析の結果を現場管理者にも適切に共有することで、現場レベルでの原価意識・採算意識が高まり、実行予算管理の徹底など組織全体での経営改善につながります。

  39. 39. 1級建設業経理士(財務諸表・原価計算・財務分析の3科目合格)を取得することの意義として最も適切なものはどれか?

    • A. 会計・原価計算・財務分析を統合的に理解し、経営者の意思決定を高度な専門知識で支える人材となる
    • B. 資格を取得するだけで実務能力とは無関係である
    • C. 3科目はそれぞれ完全に独立しており相互に関連しない
    • D. 1級取得後は学習を続ける必要が一切ない

    正解: A. 会計・原価計算・財務分析を統合的に理解し、経営者の意思決定を高度な専門知識で支える人材となる1級建設業経理士は、原価計算・財務諸表・財務分析の3科目すべてに合格することで初めて認定される資格であり、これらを統合的に理解し、経営者の意思決定を高度な専門性で支える人材としての証となります。

  40. 40. 建設業経理士検定(4級〜1級)を通じた学習の全体的な意義として最も適切なものはどれか?

    • A. 基礎的な簿記の理解から高度な原価計算・財務分析まで段階的に学ぶことで、建設業の経営を支える実践的な会計知識を体系的に習得できる
    • B. 各級はまったく関連性がなく、学ぶ意味がない
    • C. 4級を取得すれば1級の内容は学ぶ必要がない
    • D. 資格取得後は建設業界で一切活用できない

    正解: A. 基礎的な簿記の理解から高度な原価計算・財務分析まで段階的に学ぶことで、建設業の経営を支える実践的な会計知識を体系的に習得できる建設業経理士検定は4級(簿記の基礎)から1級(原価計算・財務諸表・財務分析の高度な理論と応用)まで段階的に体系化されており、着実に学習を進めることで建設業の経営を支える実践的な会計知識を習得できます。