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ITパスポート サービスマネジメント
全40問 / トルカ(https://toruca.app)
問1. ITサービスマネジメントの目的として最も適切なものはどれか。
- A. ITサービスの品質を利用者の要求水準に合わせて維持・向上させ、安定的に提供する
- B. サーバーの台数を無条件に最大化する
- C. 利用者からの問い合わせを一切受け付けない
- D. システムの開発コストのみを最小化する
正解: A. ITサービスの品質を利用者の要求水準に合わせて維持・向上させ、安定的に提供する / ITサービスマネジメントは、ITサービスの品質を利用者の要求水準に合わせて維持・向上させ、安定的かつ継続的にサービスを提供するための一連の管理活動である。
問2. ITIL(Information Technology Infrastructure Library)の説明として最も適切なものはどれか。
- A. ITサービスマネジメントに関するベストプラクティスをまとめたガイドライン集
- B. 特定のプログラミング言語の仕様書
- C. 1つの企業のみが使用できる非公開の内部規則
- D. ハードウェアの物理的な仕様のみを定めた規格
正解: A. ITサービスマネジメントに関するベストプラクティスをまとめたガイドライン集 / ITILは、ITサービスマネジメントに関する世界的に広く参照されているベストプラクティス(成功事例)をまとめたガイドライン集であり、多くの企業がITサービス運用の指針として活用している。
問3. サービスデスクの役割として最も適切なものはどれか。
- A. 利用者からの問い合わせやトラブル報告を受け付ける単一の窓口となる
- B. システムのプログラムを新規に開発する部門
- C. 経営戦略を決定する部門
- D. 従業員の給与計算のみを行う部門
正解: A. 利用者からの問い合わせやトラブル報告を受け付ける単一の窓口となる / サービスデスクは、ITサービスの利用者からの問い合わせ・トラブル報告・依頼を受け付ける単一窓口(シングルポイントオブコンタクト)としての役割を担う組織・機能である。
問4. インシデント管理の目的として最も適切なものはどれか。
- A. サービスの中断・品質低下(インシデント)が発生した際に、できるだけ早くサービスを正常な状態に復旧させる
- B. インシデントの根本原因を必ず完全に解明してから復旧作業を始める
- C. インシデントが発生しても一切対応しない
- D. インシデントの発生をあらかじめ完全に防止する
正解: A. サービスの中断・品質低下(インシデント)が発生した際に、できるだけ早くサービスを正常な状態に復旧させる / インシデント管理は、サービスの中断や品質低下(インシデント)が発生した際に、根本原因の追求よりもまず「できるだけ早くサービスを正常な状態に復旧させること」を最優先の目的とする活動である。
問5. 問題管理とインシデント管理の違いとして最も適切なものはどれか。
- A. インシデント管理は迅速な復旧を目的とし、問題管理はインシデントの根本原因を特定し再発防止を図る
- B. 問題管理とインシデント管理は全く同じ活動である
- C. 問題管理はサービスを復旧させることのみを目的とする
- D. インシデント管理は根本原因の分析のみを行い復旧作業は行わない
正解: A. インシデント管理は迅速な復旧を目的とし、問題管理はインシデントの根本原因を特定し再発防止を図る / インシデント管理はサービスの迅速な復旧を目的とするのに対し、問題管理は複数のインシデントに共通する根本原因(問題)を特定し、恒久的な解決策を講じて再発を防止することを目的とする、より中長期的な活動である。
問6. 「既知の誤り(ナレッジドエラー)」の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 問題管理により根本原因が特定され、暫定的な回避策や恒久的解決策が判明している問題
- B. まだ一度も発生したことがないインシデント
- C. 利用者が全く気づいていない軽微な誤字
- D. システム開発工程で必ず発生する仕様変更
正解: A. 問題管理により根本原因が特定され、暫定的な回避策や恒久的解決策が判明している問題 / 既知の誤り(ナレッジドエラー)は、問題管理のプロセスにより根本原因が特定され、回避策(ワークアラウンド)や恒久的な解決策が判明している問題を指し、同様のインシデント発生時に迅速な対応を可能にする。
問7. ITサービスにおける変更管理の目的として最も適切なものはどれか。
- A. システムへの変更が計画的かつ統制された手順で実施されるようにし、変更に伴うリスクを最小化する
- B. システムへの変更を一切禁止する
- C. 変更内容を記録せず口頭のみで済ませる
- D. 変更の影響範囲を検討せずに即座に本番環境へ反映する
正解: A. システムへの変更が計画的かつ統制された手順で実施されるようにし、変更に伴うリスクを最小化する / 変更管理は、システムへの変更(設定変更、機能追加等)が無秩序に行われることを防ぎ、影響評価・承認・実施・レビューという統制されたプロセスを経ることで、変更に伴うリスクを最小化することを目的とする。
問8. ITサービスマネジメントにおける構成管理データベース(CMDB)の役割として最も適切なものはどれか。
- A. サーバーやソフトウェアなどIT資産(構成品目)の情報や相互関係を一元的に管理する
- B. 従業員の給与情報のみを管理する
- C. 顧客からの入金情報のみを管理する
- D. 会議の議事録のみを保存する
正解: A. サーバーやソフトウェアなどIT資産(構成品目)の情報や相互関係を一元的に管理する / CMDB(構成管理データベース)は、サーバー・ネットワーク機器・ソフトウェアなどのIT資産(構成品目:CI)に関する情報や、それらの相互関係を一元的に管理するデータベースであり、変更やインシデント発生時の影響分析にも活用される。
問9. キャパシティ管理の目的として最も適切なものはどれか。
- A. 現在および将来の業務量に見合ったITリソース(処理能力)を、費用対効果を考慮して適切に確保する
- B. サーバーの台数を無条件に最大限まで増やす
- C. 利用者数を制限しシステムの利用を禁止する
- D. システムの開発言語を統一する
正解: A. 現在および将来の業務量に見合ったITリソース(処理能力)を、費用対効果を考慮して適切に確保する / キャパシティ管理は、現在および将来予測される業務量・利用者数に見合った処理能力(サーバー性能、ネットワーク帯域等)を、コストとのバランスを考慮しながら適切なタイミングで確保するための活動である。
問10. あるシステムの総稼働時間が900時間、その間の故障回数が3回であった場合のMTBF(平均故障間隔)は何時間か。
MTBF=総稼働時間 ÷ 故障回数単位: 時間 / ヒント: 900 ÷ 3 を計算する
正解: 300時間 / MTBF(平均故障間隔)=総稼働時間 ÷ 故障回数=900時間 ÷ 3回=300時間。この値が大きいほど故障しにくい(信頼性が高い)システムであることを示す。
問11. あるシステムの故障からの総修理時間が12時間、故障回数が3回であった場合のMTTR(平均修復時間)は何時間か。
MTTR=総修理時間 ÷ 故障回数単位: 時間 / ヒント: 12 ÷ 3 を計算する
正解: 4時間 / MTTR(平均修復時間)=総修理時間 ÷ 故障回数=12時間 ÷ 3回=4時間。この値が小さいほど故障からの復旧が速い(保守性が高い)システムであることを示す。
問12. あるシステムのMTBF(平均故障間隔)が180時間、MTTR(平均修復時間)が20時間である場合、稼働率は何%か。
稼働率=MTBF ÷(MTBF+MTTR)× 100単位: % / ヒント: 180 ÷ (180+20) × 100 を計算する
正解: 90% / 稼働率=MTBF ÷(MTBF+MTTR)× 100=180 ÷(180+20)× 100=180 ÷ 200 × 100=90%。
問13. 稼働率90%の装置Aと稼働率80%の装置Bを直列に接続したシステム全体の稼働率は何%か。
直列システムの稼働率=稼働率A × 稼働率B単位: % / ヒント: 0.9 × 0.8 × 100 を計算する
正解: 72% / 直列に接続されたシステムは、どちらか一方でも故障すると全体が停止するため、稼働率は各装置の稼働率の積で計算する。0.9 × 0.8 × 100 = 72%。
問14. 稼働率90%の装置Aと稼働率80%の装置Bを並列(両方同時に故障した場合のみ全体停止)に接続したシステム全体の稼働率は何%か。
並列システムの稼働率=1-(1-稼働率A)×(1-稼働率B)単位: % / ヒント: (1 - (1-0.9)×(1-0.8)) × 100 を計算する
正解: 98% / 並列システムは両方が同時に故障しない限り稼働し続けるため、稼働率=1-(1-0.9)×(1-0.8)=1-0.1×0.2=1-0.02=0.98=98%。並列化(冗長化)により稼働率が向上することが分かる。
問15. UPS(無停電電源装置)の役割として最も適切なものはどれか。
- A. 停電発生時に一定時間電力を供給し、システムの安全な停止やサーバーの保護を可能にする
- B. サーバーの処理速度を常時2倍に向上させる
- C. ネットワークの通信速度を保証する
- D. データのバックアップを自動的に取得する専用の記憶装置
正解: A. 停電発生時に一定時間電力を供給し、システムの安全な停止やサーバーの保護を可能にする / UPS(Uninterruptible Power Supply:無停電電源装置)は、停電が発生した際に内蔵バッテリー等から一定時間電力を供給し、その間にシステムを安全に停止させたり、非常用電源へ切り替えたりする時間を確保する装置である。
問16. データセンターの立地選定において考慮すべき事項として最も適切なものはどれか。
- A. 自然災害(地震・洪水等)のリスクが低く、電力供給が安定している地域を選定する
- B. 顧客からできるだけ遠い場所を選定する
- C. 地代のみを重視し災害リスクは一切考慮しない
- D. 従業員の通勤時間のみを重視する
正解: A. 自然災害(地震・洪水等)のリスクが低く、電力供給が安定している地域を選定する / データセンターの立地選定では、地震・洪水・土砂災害などの自然災害リスクが低く、電力の安定供給が見込め、通信回線の確保がしやすい地域を選ぶことが、事業継続の観点から重要となる。
問17. データセンターの建物における免震構造の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 建物と地盤の間に免震装置を設置し、地震の揺れが建物に直接伝わりにくくする構造
- B. 建物の壁を厚くして揺れに耐える構造
- C. 地震が発生した際に建物ごと移動させる構造
- D. 地震保険にのみ加入することを指す用語
正解: A. 建物と地盤の間に免震装置を設置し、地震の揺れが建物に直接伝わりにくくする構造 / 免震構造は、建物の基礎と地盤の間に免震装置(積層ゴム等)を設置することで、地震の揺れが建物へ直接伝わることを軽減する構造であり、揺れに耐える「耐震構造」とは異なるアプローチである。
問18. バックアップ方式の名称と特徴を対応させよ。
- フルバックアップ ー ( )
- 差分バックアップ ー ( )
- 増分バックアップ ー ( )
正解: フルバックアップ→全てのデータを毎回バックアップする。復元は速いがバックアップに時間がかかる、差分バックアップ→前回のフルバックアップ以降に変更された全データをバックアップする、増分バックアップ→前回のバックアップ(種類問わず)以降に変更された分だけをバックアップする / フルバックアップは全データを対象とし復元が速い一方バックアップに時間がかかる。差分バックアップは前回フル取得後の変更分全て、増分バックアップは前回バックアップ以降の変更分のみを対象とし、いずれもバックアップ時間の短縮を図れるが復元時はフル+差分(または複数の増分)の組み合わせが必要になる。
問19. 増分バックアップの特徴として最も適切なものはどれか。
- A. 前回のバックアップ(種類を問わない)以降に変更されたデータのみをバックアップするため、バックアップ時間は短いが復元には全ての増分データが必要になる
- B. 毎回全てのデータをバックアップするため、最も時間がかかる方式である
- C. バックアップを一切取得しない方式である
- D. 復元作業が一切不要になる方式である
正解: A. 前回のバックアップ(種類を問わない)以降に変更されたデータのみをバックアップするため、バックアップ時間は短いが復元には全ての増分データが必要になる / 増分バックアップは直前のバックアップ以降に変更された分のみを対象とするためバックアップ時間が短く済むが、復元時にはフルバックアップと、それ以降の全ての増分バックアップを順番に適用する必要があり、復元に時間がかかる傾向がある。
問20. BCP(事業継続計画)の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 災害やシステム障害などの緊急事態が発生した際に、重要な事業活動を継続または早期復旧するための計画
- B. 毎年の事業予算のみを定めた計画
- C. 従業員の採用計画のみを指す
- D. 広告宣伝活動のみを計画する文書
正解: A. 災害やシステム障害などの緊急事態が発生した際に、重要な事業活動を継続または早期復旧するための計画 / BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)は、地震・水害・システム障害などの緊急事態が発生した場合に、重要な事業活動を中断させない、あるいは中断しても目標復旧時間内に再開できるようにするための計画である。
問21. BCM(事業継続マネジメント)とBCP(事業継続計画)の関係として最も適切なものはどれか。
- A. BCMはBCPの策定・維持・改善を含む、継続的なマネジメント活動全体を指す
- B. BCMとBCPは全く同じ意味であり違いはない
- C. BCPはBCMより広い概念であり、BCMを包含する
- D. BCMは緊急時に一度だけ実施する対応そのものを指す
正解: A. BCMはBCPの策定・維持・改善を含む、継続的なマネジメント活動全体を指す / BCM(Business Continuity Management:事業継続マネジメント)は、BCP(事業継続計画)の策定にとどまらず、その維持・訓練・見直し・改善までを含む、PDCAサイクルを回す継続的なマネジメント活動全体を指す、より広い概念である。
問22. SLA(サービスレベル合意書)で合意した水準を継続的に確認する活動として最も適切なものはどれか。
- A. 実際のサービス提供状況を定期的に測定・報告し、合意水準との差異があれば改善策を講じる
- B. SLAを一度合意したら二度と見直さない
- C. サービス提供者側の判断のみで水準を一方的に変更する
- D. SLAの内容を利用者に一切開示しない
正解: A. 実際のサービス提供状況を定期的に測定・報告し、合意水準との差異があれば改善策を講じる / SLAで合意したサービス品質水準は、定期的にモニタリングし、実績値を測定・報告するとともに、合意水準に満たない場合は原因分析と改善策の実施につなげることが重要である。
問23. サービスデスクの組織形態のうち、複数拠点の窓口を1か所に集約する形態を何と呼ぶか。
- A. 中央サービスデスク
- B. ローカルサービスデスク
- C. バーチャルサービスデスク
- D. 分散サービスデスク
正解: A. 中央サービスデスク / 中央サービスデスクは、複数の拠点に分散していた問い合わせ窓口を1か所に集約する形態であり、対応品質の均一化やコスト削減が期待できる(各拠点に個別配置する形態はローカルサービスデスク、地理的に離れた要員が一体的に運営する形態はバーチャルサービスデスクと呼ばれる)。
問24. エスカレーションの説明として最も適切なものはどれか。
- A. 一次対応窓口で解決できない問題を、より高度な専門知識や権限を持つ担当者・上位者に引き継ぐこと
- B. 問題を発見しても報告せずそのまま放置すること
- C. 全ての問い合わせを自動的に却下すること
- D. 顧客への請求金額を無条件に値上げすること
正解: A. 一次対応窓口で解決できない問題を、より高度な専門知識や権限を持つ担当者・上位者に引き継ぐこと / エスカレーションは、一次対応(サービスデスク等)で解決が困難な問題について、より専門的な知識を持つ二次サポートや、対応の権限を持つ上位者に引き継ぐことであり、機能的エスカレーション(専門性)と階層的エスカレーション(権限)がある。
問25. システム監査の目的として最も適切なものはどれか。
- A. 独立した立場の専門家が情報システムを客観的に評価し、リスク管理・信頼性・安全性の向上に役立てる
- B. システムの開発工程そのものを実施すること
- C. 従業員の給与を計算すること
- D. 顧客からの入金を消込むこと
正解: A. 独立した立場の専門家が情報システムを客観的に評価し、リスク管理・信頼性・安全性の向上に役立てる / システム監査は、監査対象から独立した立場の専門家(システム監査人)が、情報システムのリスク管理・信頼性・安全性・効率性などを客観的に評価し、改善につなげることを目的とする活動である。
問26. システム監査人に求められる「独立性」の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 監査対象の業務や組織から独立した客観的な立場で監査を行うこと
- B. 監査対象の部署の責任者が監査人を兼任すること
- C. 監査結果を監査対象部署の意向のみに沿って作成すること
- D. 監査対象と利害関係を持つことが望ましいとされること
正解: A. 監査対象の業務や組織から独立した客観的な立場で監査を行うこと / システム監査人の独立性とは、監査対象となる業務やシステムの開発・運用部門から独立した、外部的にも内部的にも客観的な立場で監査を実施することを指し、監査の信頼性を担保するために不可欠な要件である。
問27. システム監査における「監査計画」の役割として最も適切なものはどれか。
- A. 監査の目的・対象範囲・実施時期・体制などをあらかじめ定め、効果的・効率的な監査の実施を図る
- B. 監査結果が判明した後に事後的に作成する報告書
- C. 監査対象部署の予算のみを決定する文書
- D. 従業員の人事評価のみを行う文書
正解: A. 監査の目的・対象範囲・実施時期・体制などをあらかじめ定め、効果的・効率的な監査の実施を図る / 監査計画は、システム監査の目的・対象範囲・実施時期・監査手続・体制などを事前に定めることで、限られた時間や人員の中で効果的・効率的に監査を実施できるようにするための計画である。
問28. システム監査における「監査証拠」の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 監査人が意見を形成するための根拠となる、客観的な事実を裏付ける資料や記録
- B. 監査人の主観的な推測のみを指す
- C. 監査対象部署の希望のみを記載した文書
- D. 監査終了後に廃棄が義務付けられている文書
正解: A. 監査人が意見を形成するための根拠となる、客観的な事実を裏付ける資料や記録 / 監査証拠は、システム監査人が監査意見を形成するための客観的な根拠となる資料であり、システムログ・議事録・規程文書・インタビュー記録など、事実を裏付けるものでなければならない。
問29. システム監査の実施過程を記録する「監査調書」の役割として最も適切なものはどれか。
- A. 監査手続の実施内容や入手した監査証拠、監査人の判断根拠を記録し、監査意見の妥当性を裏付ける
- B. 監査対象部署の従業員名簿のみを記載する
- C. 会社の決算書そのものを指す
- D. 監査終了後に必ず破棄しなければならない書類
正解: A. 監査手続の実施内容や入手した監査証拠、監査人の判断根拠を記録し、監査意見の妥当性を裏付ける / 監査調書は、システム監査人が実施した監査手続の内容、入手した監査証拠、そこから導いた判断の根拠などを記録した文書であり、監査意見の妥当性を裏付け、監査品質の担保やレビューのために保管される。
問30. システム監査の最終段階で作成される「監査報告書」に記載される内容として最も適切なものはどれか。
- A. 監査の結果判明した指摘事項や問題点、および改善に向けた勧告
- B. 監査対象部署の従業員の給与明細
- C. 監査人自身の私的な感想のみ
- D. 監査を実施しなかった理由のみ
正解: A. 監査の結果判明した指摘事項や問題点、および改善に向けた勧告 / 監査報告書は、システム監査の結果として判明した指摘事項・問題点と、それに対する改善勧告などを、経営層や監査対象部署の責任者に報告するための文書である。
問31. システム監査における「フォローアップ」の目的として最も適切なものはどれか。
- A. 監査報告書で指摘した改善勧告が、監査対象部署で実際に実施されているかを確認する
- B. 監査を一度も実施しない部署を探し出す
- C. 監査人の給与を再計算する
- D. 監査対象システムを新規に開発する
正解: A. 監査報告書で指摘した改善勧告が、監査対象部署で実際に実施されているかを確認する / フォローアップは、システム監査の結果として報告された改善勧告事項が、監査対象部署において実際に実施され、問題が是正されているかどうかを事後的に確認する活動である。
問32. 内部統制とシステム監査の関係として最も適切なものはどれか。
- A. 内部統制は経営者が自ら整備・運用する仕組みであり、システム監査は独立した立場からその有効性を評価する活動である
- B. 内部統制とシステム監査は全く同じ活動であり区別されない
- C. システム監査は経営者自身が実施することが義務付けられている
- D. 内部統制はシステム監査人のみが整備できるものである
正解: A. 内部統制は経営者が自ら整備・運用する仕組みであり、システム監査は独立した立場からその有効性を評価する活動である / 内部統制は経営者の責任のもとで組織が自ら整備・運用する仕組みであるのに対し、システム監査は監査対象から独立した立場の監査人が、その内部統制が有効に機能しているかを客観的に評価する活動であり、両者は補完関係にある。
問33. ITガバナンスの説明として最も適切なものはどれか。
- A. 経営陣がIT戦略の策定・統制に主体的に関与し、企業価値の向上とIT投資の適正化を図る仕組み
- B. IT部門が経営から完全に独立して意思決定を行う仕組み
- C. サーバーの物理的な設置基準のみを定めた規格
- D. 従業員のIT研修プログラムのみを指す
正解: A. 経営陣がIT戦略の策定・統制に主体的に関与し、企業価値の向上とIT投資の適正化を図る仕組み / ITガバナンスは、経営陣がIT戦略の策定・実行・統制に主体的に関与し、IT投資が経営戦略と整合し企業価値の向上に寄与するようにする仕組み・体制を指す。
問34. コンプライアンス監査の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 組織の活動が法令・社内規程等を遵守して行われているかを検証する監査
- B. サーバーの処理速度のみを測定する監査
- C. 従業員の給与額のみを検証する監査
- D. 広告デザインの美しさのみを評価する監査
正解: A. 組織の活動が法令・社内規程等を遵守して行われているかを検証する監査 / コンプライアンス監査は、組織の業務活動やシステムの運用が、関連する法令・業界規制・社内規程などを遵守して行われているかを検証することに焦点を当てた監査である。
問35. 設備が故障する前に部品交換などを計画的に行う保守方式を何と呼ぶか。
- A. 予防保守
- B. 事後保守
- C. 緊急保守
- D. 無計画保守
正解: A. 予防保守 / 予防保守は、故障が発生する前に、あらかじめ計画的に部品の交換や点検を行うことで、故障の発生自体を未然に防ごうとする保守方式である(故障発生後に修理を行う方式は事後保守と呼ばれる)。
問36. 事後保守の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 設備やシステムに故障が実際に発生してから、修理・復旧作業を行う保守方式
- B. 故障が発生する前に、予定に基づき部品を交換する保守方式
- C. 保守作業を一切実施しない方針
- D. 毎日決まった時刻に必ず点検を行う保守方式のみを指す
正解: A. 設備やシステムに故障が実際に発生してから、修理・復旧作業を行う保守方式 / 事後保守は、故障が実際に発生してから初めて修理・復旧作業を行う保守方式であり、予防保守と対比される概念である。
問37. 災害発生時に業務を継続するため、遠隔地に予備の設備や拠点をあらかじめ用意しておく対策を何と呼ぶか。
- A. バックアップサイトの整備
- B. デグレードの実施
- C. スコープクリープの容認
- D. アフィリエイトの活用
正解: A. バックアップサイトの整備 / 災害発生時にも業務を継続できるよう、本社や主要拠点とは離れた場所に予備の設備・データセンター(バックアップサイト)をあらかじめ整備しておくことは、BCP(事業継続計画)における代表的な対策の一つである。
問38. サービスの提供中に発生した問い合わせ・障害等の対応記録を一元的に管理するシステムを何と呼ぶか。
- A. サービスデスクツール(インシデント管理システム)
- B. 会計システム
- C. 人事給与システム
- D. 生産管理システム
正解: A. サービスデスクツール(インシデント管理システム) / サービスデスクツール(インシデント管理システム)は、利用者からの問い合わせや障害報告、対応状況・履歴を一元的に記録・管理し、対応の抜け漏れ防止や過去の対応履歴の参照を可能にするシステムである。
問39. システム監査を実施する頻度・体制に関する望ましい考え方として最も適切なものはどれか。
- A. リスクの大きさや前回監査からの期間などを考慮し、計画的かつ定期的に実施する
- B. 問題が発生した場合にのみ、事前準備なく実施する
- C. 監査は一度実施すれば二度と実施する必要はない
- D. 監査対象部署の希望がある場合のみ実施を検討する
正解: A. リスクの大きさや前回監査からの期間などを考慮し、計画的かつ定期的に実施する / システム監査は、対象システムのリスクの大きさや重要度、前回監査からの経過期間などを考慮したうえで、年間監査計画に基づき計画的・定期的に実施することが望ましいとされる。
問40. システム監査における「チェックリスト法」の説明として最も適切なものはどれか。
- A. あらかじめ確認すべき項目を一覧化したチェックリストに基づき、監査対象の状況を照合しながら確認する監査技法
- B. 監査対象システムのプログラムを全て書き換える技法
- C. 監査人の主観的な感想のみを記録する技法
- D. 監査結果を一切文書化しない技法
正解: A. あらかじめ確認すべき項目を一覧化したチェックリストに基づき、監査対象の状況を照合しながら確認する監査技法 / チェックリスト法は、あらかじめ確認すべき統制項目・確認事項を一覧化したチェックリストを用意し、それに基づいて監査対象の実施状況を照合しながら確認していく、システム監査の代表的な技法の一つである。