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ITパスポート プロジェクトマネジメント
全40問 / トルカ(https://toruca.app)
問1. プロジェクトの定義的な特徴として最も適切なものはどれか。
- A. 明確な始まりと終わりがある(有期性)独自の成果物・サービスを生み出す活動である
- B. 永続的に繰り返される定型的な日常業務そのものである
- C. 必ず複数の企業が共同で行う活動のみを指す
- D. 利益を一切生まないボランティア活動のみを指す
正解: A. 明確な始まりと終わりがある(有期性)独自の成果物・サービスを生み出す活動である / プロジェクトは、明確な開始と終了がある(有期性)、独自の成果物・サービス・所産を生み出す(独自性)という特徴を持つ活動であり、日常反復される定型業務(オペレーション)とは区別される。
問2. プロジェクト憲章の説明として最も適切なものはどれか。
- A. プロジェクトの目的・目標・プロジェクトマネージャーの権限などを正式に承認し文書化したもの
- B. プロジェクト完了後の顧客満足度アンケートの結果
- C. 従業員の給与規定を定めた社内規則
- D. サーバーの物理的な仕様書のみを指す
正解: A. プロジェクトの目的・目標・プロジェクトマネージャーの権限などを正式に承認し文書化したもの / プロジェクト憲章は、プロジェクトの目的・目標、プロジェクトマネージャーの任命と権限などを正式に承認し文書化したものであり、プロジェクトの開始を公式に認可する文書である。
問3. PMBOK(Project Management Body Of Knowledge)の説明として最も適切なものはどれか。
- A. プロジェクトマネジメントに関する知識やベストプラクティスを体系的にまとめたガイドブック
- B. 特定の1つのプログラミング言語の仕様書
- C. 1社のみが使用できる非公開の社内マニュアル
- D. 会計基準を定めた法律
正解: A. プロジェクトマネジメントに関する知識やベストプラクティスを体系的にまとめたガイドブック / PMBOKは、プロジェクトマネジメント協会(PMI)が発行する、プロジェクトマネジメントに関する知識・プロセス・ベストプラクティスを体系的にまとめたガイドであり、世界的に広く参照されている。
問4. プロジェクトスコープ記述書の役割として最も適切なものはどれか。
- A. プロジェクトで実施する作業範囲と、実施しない作業の境界を明確にする
- B. プロジェクトメンバーの給与額を定める
- C. サーバーの物理的な設置場所のみを定める
- D. プロジェクト終了後の懇親会の予算を定める
正解: A. プロジェクトで実施する作業範囲と、実施しない作業の境界を明確にする / プロジェクトスコープ記述書は、プロジェクトで実施すべき作業範囲(スコープ)と、実施しない範囲の境界を明確にすることで、後工程での作業範囲の認識齟齬(スコープクリープ)を防ぐ役割を持つ。
問5. ガントチャートの説明として最も適切なものはどれか。
- A. 各作業の開始日・終了日・進捗状況を横棒(バー)で表現したスケジュール管理図
- B. 作業の前後関係のみを矢印で表現した図
- C. 企業の組織階層を表現した図
- D. 会計上の勘定科目の関係を表現した図
正解: A. 各作業の開始日・終了日・進捗状況を横棒(バー)で表現したスケジュール管理図 / ガントチャートは、縦軸に作業項目、横軸に時間軸をとり、各作業の開始日・終了日・進捗状況を横棒(バー)で視覚的に表現するスケジュール管理図である。
問6. アローダイアグラム(PERT図)の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 作業の前後関係と所要日数を矢線(アロー)と結合点(ノード)で表現し、全体の日程を分析する図
- B. 各作業の担当者の役職のみを表現した図
- C. 会計上の損益計算書のフォーマット
- D. サーバーの物理的な配線図
正解: A. 作業の前後関係と所要日数を矢線(アロー)と結合点(ノード)で表現し、全体の日程を分析する図 / アローダイアグラム(PERT図)は、作業の前後関係と所要日数を矢線(作業)と結合点(イベント)で表現し、全体の最短所要日数やクリティカルパスを分析するために用いられる図である。
問7. あるプロジェクトのアローダイアグラムにおいて、開始から終了までの経路が3つあり、それぞれの所要日数が18日、22日、20日である場合、このプロジェクトの最短完了日数(クリティカルパスの日数)は何日か。
クリティカルパスは全経路のうち最も日数がかかる経路であり、これがプロジェクト全体の所要日数を決定する。単位: 日 / ヒント: 3つの経路のうち最大の日数を選ぶ
正解: 22日 / クリティカルパスは複数経路のうち最も長い経路であるため、18日・22日・20日のうち最大の22日がこのプロジェクトの最短完了日数(クリティカルパス)となる。
問8. マイルストーンの説明として最も適切なものはどれか。
- A. プロジェクトの進捗を管理するうえで、特に重要な区切りとなる時点や達成目標
- B. プロジェクトメンバー全員の氏名一覧
- C. プロジェクトで使用するサーバーの型番
- D. 会計年度末の決算日のみを指す用語
正解: A. プロジェクトの進捗を管理するうえで、特に重要な区切りとなる時点や達成目標 / マイルストーンは、プロジェクトの進捗管理上、特に重要な区切りとなる時点(例:要件定義完了、テスト完了等)を指し、進捗状況を確認する重要な指標となる。
問9. コストマネジメントの目的として最も適切なものはどれか。
- A. プロジェクトの予算内で作業を完了できるよう、コストの見積もり・予算化・管理を行う
- B. プロジェクトメンバーの人数を最大限に増やす
- C. サーバーの型番を統一する
- D. 顧客への請求書の様式のみを統一する
正解: A. プロジェクトの予算内で作業を完了できるよう、コストの見積もり・予算化・管理を行う / コストマネジメントは、プロジェクトを承認された予算内で完了できるよう、コストの見積もり・予算編成・実績管理(コストコントロール)を行うプロセス群である。
問10. EVM(アーンドバリューマネジメント)の主要指標と内容を対応させよ。
- PV(計画価値) ー ( )
- EV(出来高価値) ー ( )
- AC(実コスト) ー ( )
正解: PV(計画価値)→計画上、その時点までに完了しているはずの作業の予算額、EV(出来高価値)→実際にその時点までに完了した作業の予算換算額、AC(実コスト)→その時点までに実際にかかった費用の実績額 / EVM(Earned Value Management)は、PV(計画価値)・EV(出来高価値)・AC(実コスト)の3指標を用いて、プロジェクトの進捗とコストの状況を定量的に把握する管理手法である。
問11. あるプロジェクトのある時点で、計画価値(PV)が100万円、出来高価値(EV)が80万円である場合のスケジュール差異(SV=EV-PV)はいくらか。マイナスの場合は負の数値で答えよ。
スケジュール差異(SV)=EV-PV。マイナスであれば計画より遅延していることを示す。単位: 万円 / ヒント: 80-100 を計算する
正解: -20万円 / スケジュール差異(SV)=EV-PV=80万円-100万円=-20万円。マイナスの値は、計画(予定)よりも進捗が遅れていることを示す。
問12. あるプロジェクトのある時点で、出来高価値(EV)が80万円、実コスト(AC)が100万円である場合のコスト差異(CV=EV-AC)はいくらか。マイナスの場合は負の数値で答えよ。
コスト差異(CV)=EV-AC。マイナスであれば予算超過していることを示す。単位: 万円 / ヒント: 80-100 を計算する
正解: -20万円 / コスト差異(CV)=EV-AC=80万円-100万円=-20万円。マイナスの値は、出来高に対して実際のコストが超過している(予算オーバー)ことを示す。
問13. プロジェクトにおける品質マネジメントの目的として最も適切なものはどれか。
- A. 成果物や作業プロセスが要求された品質基準を満たすよう計画・保証・管理する
- B. プロジェクトの予算を無条件に削減する
- C. プロジェクトメンバーの人数を減らす
- D. 納期を必ず前倒しにする
正解: A. 成果物や作業プロセスが要求された品質基準を満たすよう計画・保証・管理する / 品質マネジメントは、プロジェクトの成果物や作業プロセスが、要求された品質基準・要求事項を満たすように、品質の計画・保証(プロセスの遵守確認)・管理(成果物の検証)を行うプロセス群である。
問14. パレート図の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 不良項目の発生件数を大きい順に棒グラフで並べ、累積比率を折れ線で示した図で、重点管理項目を特定するために使う
- B. 作業の前後関係を矢印で示した図
- C. 2つの変量の関係性を点でプロットした図
- D. 工程が管理状態にあるかを時系列で監視する図
正解: A. 不良項目の発生件数を大きい順に棒グラフで並べ、累積比率を折れ線で示した図で、重点管理項目を特定するために使う / パレート図は、不良や問題の発生要因を件数の多い順に棒グラフで並べ、累積比率を折れ線グラフで重ねて表示した図であり、「重点管理すべき少数の要因(ABC分析の考え方)」を特定するQC7つ道具の一つである。
問15. 特性要因図(フィッシュボーンダイアグラム)の説明として最も適切なものはどれか。
- A. ある結果(特性)に対して、考えられる原因(要因)を魚の骨のような図に整理して分析する手法
- B. 2つの変量間の相関関係を点でプロットする手法
- C. 作業のスケジュールを横棒グラフで表現する手法
- D. 在庫の発注量を計算する手法
正解: A. ある結果(特性)に対して、考えられる原因(要因)を魚の骨のような図に整理して分析する手法 / 特性要因図(フィッシュボーンダイアグラム)は、問題となる結果(特性)に対し、考えられる原因(要因)を大骨・中骨・小骨のように魚の骨の形に整理して、原因を体系的に分析するQC7つ道具の一つである。
問16. ヒストグラムの説明として最も適切なものはどれか。
- A. データを一定の範囲(階級)ごとに区切り、それぞれの度数を棒グラフで表し、データのばらつきを把握する図
- B. 作業の前後関係を示す図
- C. 2種類のデータの相関関係を点でプロットする図
- D. 組織の指揮命令系統を示す図
正解: A. データを一定の範囲(階級)ごとに区切り、それぞれの度数を棒グラフで表し、データのばらつきを把握する図 / ヒストグラムは、収集したデータを一定の範囲(階級)ごとに区切り、それぞれの階級に含まれるデータの個数(度数)を棒グラフで表現し、データの分布やばらつきを視覚的に把握するための図である。
問17. 散布図の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 2種類のデータ(変量)を縦軸・横軸にとり、両者の関係性(相関)を点でプロットして視覚化する図
- B. 1種類のデータの度数分布のみを棒グラフで表す図
- C. 作業の進捗を横棒グラフで表す図
- D. 不良項目を件数の多い順に並べた図
正解: A. 2種類のデータ(変量)を縦軸・横軸にとり、両者の関係性(相関)を点でプロットして視覚化する図 / 散布図は、2種類のデータをそれぞれ縦軸・横軸にとり、両者の組み合わせを点としてプロットすることで、2つのデータ間に相関関係があるかどうかを視覚的に把握するための図である。
問18. 管理図の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 工程の測定値を時系列にプロットし、上限・下限の管理限界線を用いて工程が安定状態にあるかを監視する図
- B. 不良項目を件数の多い順に並べた図
- C. 2種類のデータの相関を点で表した図
- D. 作業の前後関係のみを表した図
正解: A. 工程の測定値を時系列にプロットし、上限・下限の管理限界線を用いて工程が安定状態にあるかを監視する図 / 管理図は、工程から得られる測定値を時系列に沿ってプロットし、統計的に算出した上方管理限界(UCL)・下方管理限界(LCL)と比較することで、工程が統計的に安定した状態(管理状態)にあるかを監視するための図である。
問19. チェックシートの説明として最も適切なものはどれか。
- A. 点検項目や不良項目の発生状況を、簡単な記号(チェックマーク等)で記録・集計するための表
- B. 作業の日程のみを管理する横棒グラフ
- C. 2つのデータの相関関係を分析するグラフ
- D. 組織の指揮命令系統を示す図
正解: A. 点検項目や不良項目の発生状況を、簡単な記号(チェックマーク等)で記録・集計するための表 / チェックシートは、点検項目やデータの発生状況を、あらかじめ用意した表に簡単な記号(チェックマーク等)で記録・集計するための帳票であり、QC7つ道具の一つとしてデータ収集の第一歩として使われる。
問20. プロジェクトの資源マネジメント(要員計画)の目的として最も適切なものはどれか。
- A. プロジェクトに必要な人的資源・物的資源を特定し、適切に確保・配置・管理する
- B. プロジェクトの予算を一切見積もらない
- C. プロジェクトの成果物の品質を無視する
- D. 顧客とのコミュニケーションを一切行わない
正解: A. プロジェクトに必要な人的資源・物的資源を特定し、適切に確保・配置・管理する / 資源マネジメントは、プロジェクトの遂行に必要な人的資源(要員)や物的資源(設備・資材等)を特定し、適切なタイミングで確保・配置し、効果的に活用・管理するプロセス群である。
問21. RACI図(責任分担表)の目的として最も適切なものはどれか。
- A. 各作業に対して誰が実行責任者・説明責任者・協業先・報告先にあたるかを明確にする
- B. 各作業の所要日数のみを一覧化する
- C. 各作業の予算のみを一覧化する
- D. 各作業で使用するプログラミング言語を一覧化する
正解: A. 各作業に対して誰が実行責任者・説明責任者・協業先・報告先にあたるかを明確にする / RACI図(責任分担表)は、各作業タスクについて「実行責任者(Responsible)」「説明責任者(Accountable)」「協業先(Consulted)」「報告先(Informed)」を整理し、役割分担を明確にするための表である。
問22. プロジェクトのリスクマネジメントにおける最初のステップとして最も適切なものはどれか。
- A. プロジェクトに影響を与える可能性のあるリスクを洗い出し特定する
- B. リスクへの対応予算をいきなり確定する
- C. リスクが発生した後にのみ対応を検討する
- D. リスクマネジメントは実施しないと決定する
正解: A. プロジェクトに影響を与える可能性のあるリスクを洗い出し特定する / リスクマネジメントは、まずプロジェクトに影響を与えうるリスクを洗い出し「特定」することから始まり、その後、分析・対応計画の策定・監視というプロセスを経る。
問23. 定性的リスク分析と定量的リスク分析の違いとして最も適切なものはどれか。
- A. 定性的分析は発生確率・影響度を相対的な尺度(高中低等)で評価し、定量的分析は数値データを用いて分析する
- B. 定性的分析のみが数値を使い、定量的分析は数値を一切使わない
- C. 両者は全く同じ手法である
- D. 定量的分析はリスクの洗い出しのみを行う
正解: A. 定性的分析は発生確率・影響度を相対的な尺度(高中低等)で評価し、定量的分析は数値データを用いて分析する / 定性的リスク分析は、リスクの発生確率や影響度を「高・中・低」など相対的な尺度で評価し優先順位をつける手法、定量的リスク分析は数値データやシミュレーションを用いてリスクの影響をより具体的に数値化する手法である。
問24. リスク対応戦略の名称と内容を対応させよ。
- 回避 ー ( )
- 転嫁 ー ( )
- 軽減(低減) ー ( )
- 受容 ー ( )
正解: 回避→リスクの原因となる作業自体を計画から取り除く、転嫁→保険への加入や外部委託により、リスクの影響を第三者に移転する、軽減(低減)→リスクの発生確率や影響度を許容できる水準まで下げる対策を講じる、受容→対策コストが見合わないなどの理由で、あえて対応せずリスクを受け入れる / リスクへの対応戦略には「回避」(原因除去)「転嫁」(保険・外部委託等で第三者に移転)「軽減」(発生確率・影響度の低減)「受容」(あえて対応しない)の4種類がある。
問25. 重要な機能の開発を経験豊富な外部の専門会社に委託することでプロジェクトの技術リスクに対応する場合、これはどのリスク対応戦略に該当するか。
- A. 転嫁
- B. 回避
- C. 受容
- D. 無視
正解: A. 転嫁 / リスクの原因となる作業自体を外部の専門会社に委託し、その責任・影響を移転することは「転嫁」に該当する(保険加入も転嫁の代表例)。
問26. プロジェクトのコミュニケーションマネジメントの目的として最も適切なものはどれか。
- A. プロジェクトの情報を、必要な関係者に適切なタイミング・方法で確実に伝達・共有する
- B. 会議の頻度を可能な限りゼロにする
- C. 顧客への報告を一切行わない
- D. 議事録を一切作成しない
正解: A. プロジェクトの情報を、必要な関係者に適切なタイミング・方法で確実に伝達・共有する / コミュニケーションマネジメントは、プロジェクトに関する情報(進捗状況、課題、決定事項等)を必要な関係者に対して適切なタイミング・適切な方法で確実に伝達・共有するためのプロセス群である。
問27. プロジェクトにおけるステークホルダーの説明として最も適切なものはどれか。
- A. プロジェクトの実行や結果によって影響を受ける、または影響を与える個人・組織(利害関係者)
- B. プロジェクトメンバーのうち正社員のみを指す
- C. プロジェクトに全く関与しない第三者のみを指す
- D. サーバーの製造メーカーのみを指す
正解: A. プロジェクトの実行や結果によって影響を受ける、または影響を与える個人・組織(利害関係者) / ステークホルダー(利害関係者)は、プロジェクトの実行やその結果に対して影響を受ける、あるいは影響を与える可能性がある個人・組織(顧客、経営層、プロジェクトメンバー、規制当局等)を指す。
問28. プロジェクトの調達マネジメントにおける「請負契約」の特徴として最も適切なものはどれか。
- A. 受注者が成果物の完成を約束し、完成責任・契約不適合責任を負う契約
- B. 受注者が労働時間の提供のみを約束し、成果物の完成責任を負わない契約
- C. 契約書を一切取り交わさない口約束のみの取引
- D. 受注者が発注者の指揮命令下で直接働く雇用契約
正解: A. 受注者が成果物の完成を約束し、完成責任・契約不適合責任を負う契約 / 請負契約は、受注者が仕事の完成(成果物の納品)を約束し、完成責任・契約不適合責任(旧・瑕疵担保責任)を負う契約形態である。成果物の完成を約束しない「準委任契約」とは異なる。
問29. 準委任契約の特徴として最も適切なものはどれか。
- A. 成果物の完成を約束するのではなく、一定の業務遂行(役務の提供)そのものを約束する契約
- B. 必ず成果物の完成責任を負う契約
- C. 労働者を発注者が直接指揮命令する雇用契約
- D. 契約書の作成が法律で禁止されている契約
正解: A. 成果物の完成を約束するのではなく、一定の業務遂行(役務の提供)そのものを約束する契約 / 準委任契約は、成果物の完成を約束するのではなく、専門的な知識・技術に基づく一定の業務遂行(役務の提供)そのものを目的とする契約であり、システム開発における要件定義支援やコンサルティング業務などで用いられることが多い。
問30. 労働者派遣契約の特徴として最も適切なものはどれか。
- A. 派遣元と雇用契約を結んだ労働者が、派遣先の指揮命令のもとで働く契約形態
- B. 受注者が成果物の完成責任のみを負い、指揮命令は一切受けない契約
- C. 受注者と発注者が対等な業務提携関係を結ぶ契約
- D. 契約期間の定めが一切ない契約
正解: A. 派遣元と雇用契約を結んだ労働者が、派遣先の指揮命令のもとで働く契約形態 / 労働者派遣契約では、労働者は派遣元事業主と雇用契約を結んでいるが、実際の業務は派遣先の指揮命令のもとで行う点が特徴であり、請負契約・準委任契約とは指揮命令権の所在が異なる。
問31. プロジェクト終結時に作成される「プロジェクト完了報告書」の目的として最も適切なものはどれか。
- A. プロジェクトの成果・実績・教訓(得られた知見)を記録し、今後のプロジェクトに活かす
- B. プロジェクトメンバーの給与を再計算する
- C. サーバーの型番のみを記録する
- D. 顧客からの入金を一切記録しない
正解: A. プロジェクトの成果・実績・教訓(得られた知見)を記録し、今後のプロジェクトに活かす / プロジェクト完了報告書は、プロジェクトの最終的な成果・実績・当初計画との差異、得られた教訓(レッスンズラーンド)を記録し、組織の知識として蓄積し今後のプロジェクトに活かすために作成される。
問32. 「QCD」が表す、プロジェクトマネジメントで重視される3つの制約条件の組み合わせとして正しいものはどれか。
- A. 品質(Quality)・コスト(Cost)・納期(Delivery)
- B. 品質(Quality)・顧客(Customer)・データ(Data)
- C. 数量(Quantity)・コスト(Cost)・デザイン(Design)
- D. 品質(Quality)・顧客(Customer)・開発(Development)
正解: A. 品質(Quality)・コスト(Cost)・納期(Delivery) / QCDは品質(Quality)・コスト(Cost)・納期(Delivery)の3要素の頭文字であり、プロジェクトマネジメントにおいて相互にトレードオフの関係にあるため、バランスを取りながら管理することが重要とされる。
問33. スケジュール遅延に対応する手法である「ファストトラッキング」の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 通常は順番に行う作業を、一部並行して実施することで全体の期間短縮を図る手法
- B. 作業に追加の要員や費用を投入して期間短縮を図る手法
- C. 作業の品質基準を引き下げて期間短縮を図る手法
- D. 顧客との契約を破棄して期間短縮を図る手法
正解: A. 通常は順番に行う作業を、一部並行して実施することで全体の期間短縮を図る手法 / ファストトラッキングは、本来は順番(直列)に実施する作業の一部を並行して進めることで、プロジェクト全体の期間短縮を図るスケジュール短縮技法である。追加コストなしに期間短縮できる可能性がある一方、リスクが増加する場合がある。
問34. スケジュール遅延に対応する手法である「クラッシング」の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 追加の要員や資源を投入することでコストは増加するが期間短縮を図る手法
- B. 作業の順序を並行させることで追加コストなしに期間短縮を図る手法
- C. 作業そのものをすべて中止する手法
- D. 納期を無条件に延長する手法
正解: A. 追加の要員や資源を投入することでコストは増加するが期間短縮を図る手法 / クラッシングは、クリティカルパス上の作業に追加の要員や設備などの資源を投入し、コスト増加と引き換えに期間短縮を図るスケジュール短縮技法である。
問35. プロジェクトマネージャーの主な役割として最も適切なものはどれか。
- A. プロジェクトの目標達成に向けて、スコープ・スケジュール・コスト・品質・リスクなどを統合的にマネジメントする
- B. プログラムのソースコードを1人で全て記述する
- C. 会社全体の経営戦略を単独で決定する
- D. 顧客の日常業務を代行する
正解: A. プロジェクトの目標達成に向けて、スコープ・スケジュール・コスト・品質・リスクなどを統合的にマネジメントする / プロジェクトマネージャーは、プロジェクトの目標達成に向けて、スコープ・スケジュール・コスト・品質・資源・リスク・コミュニケーションなど複数の管理領域を統合的にマネジメントする責任者である。
問36. ステークホルダー分析を行う目的として最も適切なものはどれか。
- A. 各ステークホルダーの関心度・影響力を把握し、適切な関与戦略やコミュニケーション方法を検討する
- B. ステークホルダーの数を無条件に減らす
- C. 顧客とのコミュニケーションを一切行わないようにする
- D. プロジェクトメンバーの給与のみを比較する
正解: A. 各ステークホルダーの関心度・影響力を把握し、適切な関与戦略やコミュニケーション方法を検討する / ステークホルダー分析は、各ステークホルダーがプロジェクトに対して持つ関心度・影響力の大きさを把握し、それぞれに適した関与の戦略やコミュニケーション方法を検討するために行われる。
問37. リスクへの対応戦略のうち「軽減(低減)」の具体例として最も適切なものはどれか。
- A. 重要な処理を冗長化(二重化)し、障害発生時の影響を小さくする
- B. リスクのある作業を計画から完全に取りやめる
- C. リスクを認識したうえで特に対策をとらず放置する
- D. リスクの責任を全て顧客に転嫁する
正解: A. 重要な処理を冗長化(二重化)し、障害発生時の影響を小さくする / リスク対応戦略の「軽減(低減)」は、リスクの発生確率や発生時の影響度を許容できる水準まで引き下げる対策を指す。システムの冗長化(二重化)はその代表的な具体例である。
問38. 品質マネジメントにおける「品質保証」と「品質管理」の違いとして最も適切なものはどれか。
- A. 品質保証はプロセスが正しく実行されているかを確認する活動、品質管理は成果物が基準を満たしているか検証する活動である
- B. 品質保証と品質管理は全く同じ意味で使われる用語である
- C. 品質保証は成果物の検証のみを指し、プロセスは一切確認しない
- D. 品質管理はプロジェクト開始前にのみ実施される活動である
正解: A. 品質保証はプロセスが正しく実行されているかを確認する活動、品質管理は成果物が基準を満たしているか検証する活動である / 品質保証は、決められた開発プロセス・標準が正しく守られているかを確認する活動(プロセス重視)、品質管理は実際に完成した成果物が要求品質基準を満たしているかを検証する活動(成果物重視)である。
問39. コストマネジメントにおける「予備費(コンティンジェンシー予備)」の目的として最も適切なものはどれか。
- A. 特定済みのリスクが実際に発生した場合に備え、あらかじめ確保しておく予算
- B. プロジェクトメンバーの賞与のみに充てる予算
- C. 顧客への接待費用のみに充てる予算
- D. サーバーの定期点検費用のみに充てる予算
正解: A. 特定済みのリスクが実際に発生した場合に備え、あらかじめ確保しておく予算 / コンティンジェンシー予備(予備費)は、リスクマネジメントで特定済みのリスクが実際に発生した場合の対応コストに充てるため、あらかじめ予算内に確保しておく費用である。
問40. プロジェクトの進行中に、当初合意していたスコープの範囲が、承認された変更管理手続きを経ずになし崩し的に拡大していく現象を何と呼ぶか。
- A. スコープクリープ
- B. クラッシング
- C. ファストトラッキング
- D. デグレード
正解: A. スコープクリープ / スコープクリープは、正式な変更管理プロセスを経ずに、プロジェクトの作業範囲(スコープ)がなし崩し的に少しずつ拡大していく現象であり、納期遅延やコスト超過の主要な原因の一つとされる。