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FP1級 タックスプランニング
全24問 / トルカ(https://toruca.app)
問1. 非上場会社(同族会社)の株式を相続税評価する際、会社規模(大会社・中会社・小会社)に応じて評価方式の適用がどのように異なるか、一般的な考え方として正しいものはどれか?
- A. 大会社は原則として類似業種比準方式、小会社は原則として純資産価額方式が中心となり、中会社はその併用(一定割合での折衷)で評価する
- B. 会社規模にかかわらず、全ての非上場会社は必ず純資産価額方式のみで評価する
- C. 会社規模にかかわらず、全ての非上場会社は必ず類似業種比準方式のみで評価する
- D. 評価方式の選択に会社規模という概念は一切関係しない
正解: A. 大会社は原則として類似業種比準方式、小会社は原則として純資産価額方式が中心となり、中会社はその併用(一定割合での折衷)で評価する / 非上場株式の評価は、会社の規模区分(従業員数・総資産価額・取引金額等により大会社・中会社・小会社に分類)に応じて、類似業種比準方式・純資産価額方式・両者の併用方式のいずれかまたはその組み合わせで評価する仕組みになっています。
問2. 法人税法上の「適格合併」に該当した場合の税務上の取り扱いとして正しいものはどれか?
- A. 被合併法人の資産・負債を帳簿価額のまま合併法人に引き継ぐことができ、原則として譲渡損益が生じない
- B. 適格合併に該当すると必ず消費税が全額免除される
- C. 適格合併では被合併法人の欠損金は一切引き継げない
- D. 適格合併に該当するかどうかは、合併の税務処理に一切影響を与えない
正解: A. 被合併法人の資産・負債を帳簿価額のまま合併法人に引き継ぐことができ、原則として譲渡損益が生じない / 組織再編税制上「適格合併」の要件(完全支配関係や共同事業要件等)を満たす場合、被合併法人の資産・負債を帳簿価額のまま引き継ぐことができ、原則として譲渡損益は生じません(非適格の場合は時価による譲渡があったものとして課税関係が生じます)。
問3. 近年、高額な不動産(いわゆるタワーマンション等)の相続税評価額が市場での取引価格と大きく乖離しているケースについて、税務上どのような対応が図られているか、その考え方として正しいものはどれか?
- A. 評価額と市場価格の乖離が著しい場合には、伝統的な評価方法だけでなく、市場価格の実態を反映するような評価の適正化(補正)が図られる場合がある
- B. 不動産の相続税評価額は市場価格とどれだけ乖離していても一切見直されることはない
- C. この問題は税務上一切考慮されておらず、対応する制度は存在しない
- D. 不動産の評価額は必ず時価と完全に一致するよう義務付けられている
正解: A. 評価額と市場価格の乖離が著しい場合には、伝統的な評価方法だけでなく、市場価格の実態を反映するような評価の適正化(補正)が図られる場合がある / 近年、相続税評価額(路線価等に基づく評価)と実際の市場での取引価格との乖離が大きい高額な不動産(特にタワーマンションの高層階等)を利用した過度な節税に対応するため、評価方法の見直し・適正化が図られる動きがあります。
問4. 「国外財産調書制度」の趣旨として正しいものはどれか?
- A. その年の12月31日時点で一定額を超える国外財産を有する居住者に、その財産の詳細を税務署に届け出させることで、国外財産に係る課税の適正化を図る
- B. 国外財産調書は法人にのみ提出が義務付けられている
- C. 国外財産調書を提出すると国外財産に対する課税が一切免除される
- D. 国外財産調書制度は国内財産のみを対象とする制度である
正解: A. その年の12月31日時点で一定額を超える国外財産を有する居住者に、その財産の詳細を税務署に届け出させることで、国外財産に係る課税の適正化を図る / 国外財産調書制度は、その年の12月31日時点で保有する国外財産の合計額が一定額を超える居住者に対し、財産の種類・数量・価額等を記載した調書の提出を求める制度で、国外財産を利用した申告漏れ・租税回避への対応として設けられています。
問5. 「財産債務調書制度」の対象となる典型的なケースとして正しいものはどれか?
- A. 一定額以上の所得があり、かつ一定額以上の財産を有する者等が、保有する財産・債務の詳細を税務署に届け出る制度
- B. 財産債務調書は非居住者のみが提出する制度である
- C. 財産債務調書制度は消費税の申告手続きの一部である
- D. 財産債務調書を提出すると相続税が自動的に非課税になる
正解: A. 一定額以上の所得があり、かつ一定額以上の財産を有する者等が、保有する財産・債務の詳細を税務署に届け出る制度 / 財産債務調書制度は、その年の所得金額が一定額を超え、かつ保有する財産の合計額が一定額以上である者等(一定の要件に該当する者)に、財産・債務の種類・価額等を記載した調書の提出を求める制度で、所得・資産の把握の適正化を目的としています。
問6. インボイス制度導入に伴い、免税事業者から新たに適格請求書発行事業者(課税事業者)となった小規模事業者を対象とする実務上の負担軽減措置(いわゆる「2割特例」)の趣旨として正しいものはどれか?
- A. 一定期間、納付税額を売上に係る消費税額の一定割合(2割)とする簡便な計算方法を認めることで、インボイス制度への移行に伴う事務・税負担を軽減する
- B. 2割特例を適用すると消費税の納税義務そのものが恒久的に免除される
- C. 2割特例は全ての法人が期限なく無条件で利用できる制度である
- D. 2割特例は簡易課税制度と全く同じ制度である
正解: A. 一定期間、納付税額を売上に係る消費税額の一定割合(2割)とする簡便な計算方法を認めることで、インボイス制度への移行に伴う事務・税負担を軽減する / 2割特例は、インボイス制度をきっかけに免税事業者から新たに課税事業者となった小規模事業者を対象に、一定期間、売上に係る消費税額の2割を納付税額とする簡便な計算を認める経過的な負担軽減措置です。
問7. 副業などの所得区分について、その所得が「事業所得」に該当するか「雑所得」に該当するかを判定する際の一般的な考慮要素として正しいものはどれか?
- A. その所得を得るための活動が社会通念上「事業」と称するに足りる程度で、営利性・継続性・反復性等を有しているかどうかを総合的に勘案して判定する
- B. 帳簿を作成してさえいれば、活動の実態にかかわらず必ず事業所得と認められる
- C. 副業から生じる所得は金額の多寡にかかわらず全て一律に雑所得として扱われる
- D. 事業所得と雑所得の区分に営利性・継続性という概念は一切関係しない
正解: A. その所得を得るための活動が社会通念上「事業」と称するに足りる程度で、営利性・継続性・反復性等を有しているかどうかを総合的に勘案して判定する / 事業所得か雑所得かの判定は、収入金額や帳簿書類の保存状況だけでなく、その所得を得る活動が営利性・有償性、反復継続性、自己の危険と計算による企画遂行性などを備え、社会通念上「事業」と言えるかどうかを総合的に勘案して判定するのが基本的な考え方です。
問8. 個人事業者の事業用資産の承継を支援する「個人版事業承継税制」の対象となる資産の範囲として正しいものはどれか?
- A. 青色申告に係る事業に使われていた土地・建物・一定の減価償却資産等の特定事業用資産
- B. 個人の居住用財産(自宅)のみが対象である
- C. 現金や預貯金など事業用資産以外の全ての財産が対象である
- D. 個人版事業承継税制の対象資産に上限や区分は一切存在しない
正解: A. 青色申告に係る事業に使われていた土地・建物・一定の減価償却資産等の特定事業用資産 / 個人版事業承継税制は、青色申告を行う個人事業者の後継者が、事業用の土地・建物・一定の減価償却資産等(特定事業用資産)を相続・贈与により取得した場合に、それらに係る相続税・贈与税の納税を猶予する制度で、法人版事業承継税制の個人事業者版に相当する仕組みです。
問9. 近年議論されている「相続税と贈与税の一体化」の考え方の背景として最も適切なものはどれか?
- A. 資産移転のタイミング(生前贈与か相続か)によって税負担に差が生じることを是正し、税負担の中立性を確保しようとする考え方
- B. 贈与税を完全に廃止し、相続税のみを課税する制度に変更することが既に確定している
- C. 相続税と贈与税の一体化は消費税の計算方法を変更する議論である
- D. この議論は法人税にのみ関係する議論である
正解: A. 資産移転のタイミング(生前贈与か相続か)によって税負担に差が生じることを是正し、税負担の中立性を確保しようとする考え方 / 相続税と贈与税の一体化の議論は、生前贈与を行うタイミングや方法によって税負担に有利・不利が生じる現状を是正し、資産をいつ移転しても税負担が中立的になるよう、諸外国の制度も参考にしながら検討されている税制上の論点です。
問10. 「国外転出時課税制度(出国税)」の趣旨として最も適切なものはどれか?
- A. 一定額以上の対象資産(有価証券等)を保有する者が国外に転出する場合、その対象資産の含み益に対してあらかじめ譲渡があったものとみなして課税する
- B. 国外転出時課税制度は国内に住み続ける者にのみ課される税制である
- C. この制度は国外への転出を法律上禁止するものである
- D. 国外転出時課税制度の対象資産に有価証券は一切含まれない
正解: A. 一定額以上の対象資産(有価証券等)を保有する者が国外に転出する場合、その対象資産の含み益に対してあらかじめ譲渡があったものとみなして課税する / 国外転出時課税制度は、一定額以上の有価証券等を保有する者が国外に転出(住所を移転)する場合、含み益について国外転出時に譲渡があったものとみなして課税する制度で、国外転出後に含み益を実現させることで日本での課税を回避する行為への対応として設けられています。
問11. 「タックスヘイブン対策税制(外国子会社合算税制)」の趣旨として正しいものはどれか?
- A. 税負担が著しく低い国・地域にある子会社等に十分な経済活動の実体がない場合に、その子会社等の所得を日本の親会社の所得に合算して課税する
- B. この税制は国内子会社にのみ適用される
- C. タックスヘイブン対策税制を適用すると法人税は必ず全額免除される
- D. この税制は個人の相続税にのみ関係する制度である
正解: A. 税負担が著しく低い国・地域にある子会社等に十分な経済活動の実体がない場合に、その子会社等の所得を日本の親会社の所得に合算して課税する / タックスヘイブン対策税制は、税負担の著しく低い国・地域に所在する外国子会社等が、十分な経済活動の実体を伴わずに所得を留保している場合に、その所得を日本の親会社等の所得に合算して課税することで、租税回避を防止する制度です。
問12. 「移転価格税制」の趣旨として最も適切なものはどれか?
- A. 海外の関連会社との取引価格を、独立した第三者間の取引価格(独立企業間価格)と異なる金額に設定することで生じる所得の海外移転を防止する
- B. 移転価格税制は国内企業間の取引にのみ適用される
- C. 移転価格税制を適用すると法人税の申告そのものが不要になる
- D. 移転価格税制は消費税の計算方法を定める制度である
正解: A. 海外の関連会社との取引価格を、独立した第三者間の取引価格(独立企業間価格)と異なる金額に設定することで生じる所得の海外移転を防止する / 移転価格税制は、多国籍企業グループが海外の関連会社との取引価格を意図的に操作し、所得を税負担の低い国に移転させることを防止するため、独立企業間価格(第三者間取引と同等の価格)に基づいて所得を計算し直す制度です。
問13. 生命保険の非課税枠(500万円×法定相続人の数)を活用した相続税対策について、1級レベルで理解しておくべき留意点として正しいものはどれか?
- A. 非課税枠には上限があるため、それを超える保険金部分は通常の相続財産と同様に課税対象となり、他の対策(贈与や不動産の活用等)と組み合わせて総合的に検討する必要がある
- B. 生命保険に加入すれば加入額に関わらず相続財産の全額が非課税になる
- C. 生命保険金の非課税枠には上限が一切存在しない
- D. 生命保険を活用すれば遺産分割協議自体が一切不要になる
正解: A. 非課税枠には上限があるため、それを超える保険金部分は通常の相続財産と同様に課税対象となり、他の対策(贈与や不動産の活用等)と組み合わせて総合的に検討する必要がある / 生命保険金の非課税枠(500万円×法定相続人の数)はあくまで一定の限度額であり、それを超える部分は通常の相続財産と同様に課税対象となります。そのため、生命保険の活用は相続税対策の一つの手段にすぎず、贈与や不動産の活用、遺産分割の円滑化など他の対策と組み合わせた総合的なプランニングが求められます。
問14. 「電子帳簿保存法」における電子取引データの保存義務に関する近年の考え方として正しいものはどれか?
- A. 電子的に授受した請求書・領収書等の取引情報は、原則として一定の要件のもとで電子データのまま保存することが求められる
- B. 電子取引のデータは紙に印刷して保存すれば電子データそのものは削除してよい
- C. 電子帳簿保存法は消費税の申告書の保存方法のみを定めた法律である
- D. 電子取引データの保存義務は資本金1億円以上の大企業にのみ課される
正解: A. 電子的に授受した請求書・領収書等の取引情報は、原則として一定の要件のもとで電子データのまま保存することが求められる / 電子帳簿保存法の改正により、電子的に授受した請求書・領収書等の取引情報(電子取引データ)は、紙に印刷して保存するのではなく、原則として一定の要件(真実性・可視性の確保等)のもとで電子データのまま保存することが求められるようになっています。
問15. 事業承継対策として活用されることがある「種類株式(無議決権株式・拒否権付株式等)」の活用目的として正しいものはどれか?
- A. 後継者に経営権(議決権)を集中させつつ、他の相続人には財産的価値のある株式(無議決権株式等)を承継させることで、経営の安定と遺産分割の公平性を両立させる
- B. 種類株式は必ず全ての株主に同一の権利内容を保障するための制度である
- C. 種類株式の発行には会社法上一切の制限がない
- D. 種類株式を発行すると自動的に相続税が非課税になる
正解: A. 後継者に経営権(議決権)を集中させつつ、他の相続人には財産的価値のある株式(無議決権株式等)を承継させることで、経営の安定と遺産分割の公平性を両立させる / 種類株式(議決権制限株式・拒否権付株式「黄金株」等)は、後継者に経営権(議決権)を集中させる一方、他の相続人には配当請求権等の財産的権利を持つ無議決権株式を承継させるなど、経営の安定と相続人間の財産的公平性を両立させる事業承継の手法として活用されます。
問16. 事業承継において「持株会社(ホールディングス)」を活用する手法の一般的な狙いとして正しいものはどれか?
- A. 後継者が設立した持株会社が事業会社の株式を取得することで、株式の分散を防ぎつつ、グループ全体のガバナンスや資金調達を統合的に行いやすくする
- B. 持株会社を設立すると事業会社の法人税が完全に免除される
- C. 持株会社の活用には会社法・税法上の制約が一切ない
- D. 持株会社化は事業承継とは無関係の単なる節税目的の手法である
正解: A. 後継者が設立した持株会社が事業会社の株式を取得することで、株式の分散を防ぎつつ、グループ全体のガバナンスや資金調達を統合的に行いやすくする / 持株会社(ホールディングス)体制の活用は、後継者が設立した会社を通じて事業会社の株式を集約することで株式の分散を防ぎ、グループ全体のガバナンス・資金調達・M&A戦略等を統合的に行いやすくする狙いがあり、株式取得の際の資金調達方法(銀行借入等)の設計も含めて総合的に検討されます。
問17. 税務調査における「修正申告」と「更正」の違いに関する説明として正しいものはどれか?
- A. 修正申告は納税者が自ら申告内容を修正して提出するもの、更正は税務署長が職権で税額等を是正する行政処分である
- B. 修正申告と更正は全く同じ手続きを指す別名にすぎない
- C. 更正は納税者自身が行う手続きであり税務署長は一切関与しない
- D. 修正申告を行うと過去に遡って税務調査を受けることが一切なくなる
正解: A. 修正申告は納税者が自ら申告内容を修正して提出するもの、更正は税務署長が職権で税額等を是正する行政処分である / 修正申告は納税者が自ら申告内容に誤りがあったことに気付き、自主的に修正して提出する手続きであるのに対し、「更正」は税務署長が調査等に基づき職権で税額等を是正する行政処分です。修正申告に応じない場合等に更正が行われることがあります。
問18. 1級レベルで求められる事業承継・相続を含めた総合的な税務プランニングの視点として最も適切なものはどれか?
- A. 所得税・法人税・相続税・贈与税など複数の税目にまたがる影響を総合的に見極め、納税資金の確保や関係者間の公平性、事業の継続性も踏まえて長期的な視点で設計する
- B. 税務プランニングは相続税のみを最小化することだけを目的に行えばよい
- C. 事業承継の税務プランニングに後継者以外の相続人への配慮は一切不要である
- D. 税務プランニングには長期的な視点は不要で、目先の節税額のみを重視すればよい
正解: A. 所得税・法人税・相続税・贈与税など複数の税目にまたがる影響を総合的に見極め、納税資金の確保や関係者間の公平性、事業の継続性も踏まえて長期的な視点で設計する / 1級レベルの税務プランニングでは、単一の税目の最小化だけでなく、所得税・法人税・相続税・贈与税など複数の税目にまたがる影響、納税資金の確保、後継者以外の相続人を含めた関係者間の公平性、事業の継続性などを総合的に考慮した長期的な設計が求められます。
問19. 相続税における「連帯納付義務」の説明として正しいものはどれか?
- A. 同一の被相続人から相続等により財産を取得した者は、原則として互いに、相続税の総額のうち各自が受けた利益の価額を限度として、連帯して納付する責任を負う
- B. 連帯納付義務は各相続人が完全に独立して納税すればよく、他の相続人の未納税額には一切責任を負わない制度である
- C. 連帯納付義務は配偶者にのみ課される義務である
- D. 連帯納付義務には金額の上限が一切設けられていない
正解: A. 同一の被相続人から相続等により財産を取得した者は、原則として互いに、相続税の総額のうち各自が受けた利益の価額を限度として、連帯して納付する責任を負う / 相続税には連帯納付義務があり、同一の被相続人から相続等により財産を取得した者は、原則として互いに、相続税の総額のうち各自が受けた利益の価額を限度として連帯して納付する責任を負います。他の相続人が相続税を滞納した場合に、自身にも納付義務が及ぶ可能性がある点に留意が必要です。
問20. 納税者が年の中途で死亡した場合に、相続人が行う「準確定申告」の説明として正しいものはどれか?
- A. 相続人が、死亡した年の1月1日から死亡日までの所得について、相続の開始があったことを知った日の翌日から原則4か月以内に申告する手続き
- B. 準確定申告は死亡した年の翌年の確定申告時期に他の確定申告と全く同じ期限で行えばよい
- C. 準確定申告は法人にのみ課される手続きである
- D. 準確定申告を行うと相続税の申告義務が一切なくなる
正解: A. 相続人が、死亡した年の1月1日から死亡日までの所得について、相続の開始があったことを知った日の翌日から原則4か月以内に申告する手続き / 準確定申告は、年の中途で死亡した納税者について、相続人が死亡した年の1月1日から死亡日までの所得を、相続の開始があったことを知った日の翌日から原則として4か月以内に申告する手続きです。通常の確定申告期限とは異なる点に注意が必要です。
問21. 小規模宅地等の特例のうち、被相続人の事業(貸付事業を除く)の用に供されていた宅地等に適用される「特定事業用宅地等」の一般的な減額割合・限度面積として正しいものはどれか?
- A. 限度面積400㎡までの部分について、評価額の80%を減額できる
- B. 限度面積330㎡までの部分について、評価額の80%を減額できる(これは居住用の限度面積である)
- C. 限度面積200㎡までの部分について、評価額の50%を減額できる(これは貸付事業用の限度面積・割合である)
- D. 特定事業用宅地等には減額割合という概念が存在しない
正解: A. 限度面積400㎡までの部分について、評価額の80%を減額できる / 特定事業用宅地等(貸付事業以外の事業用宅地)は、限度面積400㎡までの部分について評価額の80%を減額できます。居住用(特定居住用宅地等)は330㎡・80%、貸付事業用宅地等は200㎡・50%と、宅地等の区分によって限度面積・減額割合が異なる点に注意が必要です。
問22. 税務調査等により当初の申告税額に誤りがあったことが判明した場合に課される可能性がある「加算税」の種類として適切な組み合わせはどれか?
- A. 過少申告加算税・無申告加算税・重加算税等、申告内容や悪質性の程度に応じて異なる種類の加算税が設けられている
- B. 加算税は常に一律の税率・一種類のみである
- C. 加算税は法人にのみ課され個人には一切課されない
- D. 加算税には税務調査を受ける前に自主的に修正申告をした場合との区別は一切ない
正解: A. 過少申告加算税・無申告加算税・重加算税等、申告内容や悪質性の程度に応じて異なる種類の加算税が設けられている / 加算税には、申告はしたが税額が過少だった場合の「過少申告加算税」、期限内に申告しなかった場合の「無申告加算税」、事実の仮装・隠蔽等悪質なケースに課される重い「重加算税」など、申告内容や悪質性の程度に応じた複数の種類があります。税務調査を受ける前に自主的に修正申告をした場合は、過少申告加算税が課されない等の取り扱いもあります。
問23. 所得税の確定申告について、法定申告期限から原則として何年以内であれば「更正の請求」を行うことができるか?
単位: 年 / ヒント: 更正の請求の期限は原則として法定申告期限から5年以内である
正解: 5年 / 更正の請求は、原則として法定申告期限から5年以内に行う必要があります。この期間を過ぎると、納め過ぎた税金があっても原則として還付を受けることができなくなるため、期限管理が重要です。
問24. 中小企業の事業承継の手法として実務上活用されるものを全て選べ。
- A. 親族内承継(子等への株式・事業用資産の承継)
- B. 親族外承継(従業員等への承継、いわゆるMBO等)
- C. 第三者への譲渡(M&A)
- D. 株主総会を開催せずに全ての意思決定を行うこと
正解: A・B・C / 事業承継には親族内承継、従業員等への親族外承継(MBO等)、第三者への譲渡(M&A)など複数の手法があり、後継者の有無や事業の将来性等に応じて最適な手法が選択されます。株主総会を開催しないことは事業承継の手法ではなく、会社法上の手続きを欠く不適切な運営です。