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基本情報技術者 経営戦略・システム戦略・企業と法務
全40問 / トルカ(https://toruca.app)
問1. 経営戦略の分析手法「SWOT分析」における「強み(Strengths)」「弱み(Weaknesses)」の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 自社の内部環境における長所と短所を分析する要素
- B. 自社を取り巻く外部環境における機会と脅威を分析する要素(これはOpportunities/Threatsの説明)
- C. 競合他社の内部環境のみを分析する要素
- D. 市場全体の成長率のみを分析する要素
正解: A. 自社の内部環境における長所と短所を分析する要素 / SWOT分析は、自社の内部環境における「強み(Strengths)」「弱み(Weaknesses)」と、自社を取り巻く外部環境における「機会(Opportunities)」「脅威(Threats)」の4つの要素を整理することで、経営戦略の立案に活用する分析フレームワークである。
問2. 経営戦略の分析手法「PPM(プロダクトポートフォリオマネジメント)」における「花形(スター)」の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 市場成長率・市場占有率ともに高く、将来の主力事業として期待されるが、成長に伴う投資も必要な事業
- B. 市場成長率・市場占有率ともに低く、撤退を検討すべき事業(これは負け犬の説明)
- C. 市場成長率は低いが市場占有率が高く、安定した資金源となる事業(これは金のなる木の説明)
- D. 市場成長率は高いが市場占有率が低く、投資すべきか見極めが必要な事業(これは問題児の説明)
正解: A. 市場成長率・市場占有率ともに高く、将来の主力事業として期待されるが、成長に伴う投資も必要な事業 / PPM(プロダクトポートフォリオマネジメント)は、事業を「市場成長率」と「市場占有率(シェア)」の2軸で「花形(スター)」「金のなる木」「問題児」「負け犬」の4象限に分類する分析手法であり、花形は両軸ともに高く、将来の主力事業として期待される一方、成長維持のための継続的な投資も必要となる事業を指す。
問3. PPMにおける「金のなる木」の特徴として最も適切なものはどれか。
- A. 市場成長率は低いが市場占有率が高く、大きな投資を必要とせず安定した資金を生み出す事業
- B. 市場成長率・市場占有率ともに高く、大きな投資を必要とする事業(これは花形の説明)
- C. 市場成長率・市場占有率ともに低く、早期の撤退を検討すべき事業(これは負け犬の説明)
- D. 市場が完全に消滅した事業のみを指す
正解: A. 市場成長率は低いが市場占有率が高く、大きな投資を必要とせず安定した資金を生み出す事業 / 金のなる木は、PPM分析における4象限の一つであり、市場成長率は低いものの市場占有率(シェア)が高いため、大きな追加投資を必要とせず、安定した資金(キャッシュフロー)を生み出す事業を指す。この資金は花形や問題児等、他の成長事業への投資原資として活用されることが多い。
問4. 「3C分析」における3つの「C」の組み合わせとして正しいものはどれか。
- A. Customer(顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)
- B. Cost(コスト)、Cash(現金)、Credit(信用)
- C. Communication(コミュニケーション)、Culture(文化)、Career(キャリア)
- D. Cloud(クラウド)、Code(コード)、Compile(コンパイル)
正解: A. Customer(顧客)、Competitor(競合)、Company(自社) / 3C分析は、Customer(顧客・市場)、Competitor(競合)、Company(自社)という3つの視点から事業環境を分析する経営戦略のフレームワークであり、これらの相互関係を把握することで、自社の取るべき戦略の方向性を検討する。
問5. マーケティングの「4P」に含まれる要素の組み合わせとして正しいものはどれか。
- A. Product(製品)、Price(価格)、Place(流通)、Promotion(販売促進)
- B. People(人材)、Process(プロセス)、Physical evidence(物的証拠)、Profit(利益)
- C. Plan(計画)、Practice(実践)、Position(位置)、Purpose(目的)
- D. Personal(個人)、Public(公共)、Private(私的)、Political(政治的)
正解: A. Product(製品)、Price(価格)、Place(流通)、Promotion(販売促進) / マーケティングの4Pは、Product(製品)、Price(価格)、Place(流通・チャネル)、Promotion(販売促進)という、企業が顧客に価値を届けるためにコントロールする4つの要素(マーケティングミックス)を指す。
問6. マイケル・ポーターが提唱した「5フォース分析」の目的として最も適切なものはどれか。
- A. 業界内の競争、新規参入の脅威、代替品の脅威、買い手の交渉力、売り手の交渉力という5つの要因から業界の収益構造・競争環境を分析する
- B. 自社の内部の強み・弱みのみを分析する(これはSWOT分析の一部)
- C. 顧客・競合・自社の3つの視点のみで分析する(これは3C分析)
- D. 製品のライフサイクルの段階のみを分析する
正解: A. 業界内の競争、新規参入の脅威、代替品の脅威、買い手の交渉力、売り手の交渉力という5つの要因から業界の収益構造・競争環境を分析する / 5フォース分析は、マイケル・ポーターが提唱した分析フレームワークであり、「業界内の既存企業間の競争」「新規参入の脅威」「代替品・代替サービスの脅威」「買い手(顧客)の交渉力」「売り手(供給業者)の交渉力」という5つの競争要因(フォース)から、業界全体の収益構造や競争環境の魅力度を分析する手法である。
問7. ポーターの提唱する基本競争戦略のうち「差別化戦略」の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 競合他社の製品・サービスとは異なる独自の価値(品質、ブランド、機能等)を提供することで競争優位を築く戦略
- B. 業界内で最も低いコストを実現することのみで競争優位を築く戦略(これはコストリーダーシップ戦略)
- C. 特定の狭い市場セグメントに経営資源を集中する戦略(これは集中戦略)
- D. 競合他社と全く同じ製品を提供することを目指す戦略
正解: A. 競合他社の製品・サービスとは異なる独自の価値(品質、ブランド、機能等)を提供することで競争優位を築く戦略 / 差別化戦略は、マイケル・ポーターが提唱する3つの基本競争戦略(コストリーダーシップ戦略・差別化戦略・集中戦略)の一つであり、競合他社の製品・サービスとは異なる独自の価値(高品質、優れたブランドイメージ、独自機能等)を顧客に提供することで、価格競争に陥ることなく競争優位を築く戦略である。
問8. 「BPR(ビジネスプロセスリエンジニアリング)」の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 既存の業務プロセスを、抜本的に見直し・再設計することで、劇的な業務効率や成果の向上を図る取り組み
- B. 既存の業務プロセスを一切変更せずそのまま維持する取り組み
- C. ハードウェアのみを最新のものに交換する取り組み
- D. 従業員の給与体系のみを見直す取り組み
正解: A. 既存の業務プロセスを、抜本的に見直し・再設計することで、劇的な業務効率や成果の向上を図る取り組み / BPR(Business Process Reengineering:ビジネスプロセスリエンジニアリング)は、既存の業務プロセスを部分的に改善するのではなく、抜本的に見直し・再設計することで、コスト・品質・スピード等の面で劇的な業務効率や成果の向上を図る経営改革の取り組みである。
問9. 「ERP(統合基幹業務システム)」の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 会計・人事・生産・販売等、企業の基幹業務全体のデータを統合的に管理し、経営資源の全体最適化を図るシステム
- B. 特定の1つの部門の業務のみを支援する個別最適化されたシステム
- C. 画像編集専用のソフトウェアを指す用語
- D. ネットワークのセキュリティ機能のみを提供するシステム
正解: A. 会計・人事・生産・販売等、企業の基幹業務全体のデータを統合的に管理し、経営資源の全体最適化を図るシステム / ERP(Enterprise Resource Planning:統合基幹業務システム)は、会計・人事・生産・販売・在庫管理等、企業の基幹業務に関わるデータを一元的に統合管理し、経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)の全体最適化と、リアルタイムでの経営状況の可視化を図るためのシステムである。
問10. 「SOA(サービス指向アーキテクチャ)」の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 業務機能を独立した「サービス」の単位に分割し、それらを組み合わせることでシステム全体を構築する設計思想
- B. 全ての機能を1つの巨大なプログラムとして実装する設計思想
- C. ハードウェアの物理的な構成のみを重視する設計思想
- D. ネットワークを一切使用しないシステムの設計思想
正解: A. 業務機能を独立した「サービス」の単位に分割し、それらを組み合わせることでシステム全体を構築する設計思想 / SOA(Service Oriented Architecture:サービス指向アーキテクチャ)は、業務機能を独立性の高い「サービス」という単位に分割し、それらのサービスを組み合わせる(オーケストレーションする)ことで、柔軟かつ再利用性の高いシステム全体を構築する設計思想であり、近年のマイクロサービスアーキテクチャの源流の一つとされる。
問11. 「EA(エンタープライズアーキテクチャ)」の目的として最も適切なものはどれか。
- A. 組織全体の業務プロセスや情報システムを、ビジネス・データ・アプリケーション・技術という複数の観点から体系的に整理し、全体最適化を図る
- B. 特定の1つのシステムの詳細設計のみを行う
- C. ハードウェアの物理的な保守のみを行う
- D. 従業員の勤怠管理のみを行う
正解: A. 組織全体の業務プロセスや情報システムを、ビジネス・データ・アプリケーション・技術という複数の観点から体系的に整理し、全体最適化を図る / EA(Enterprise Architecture:エンタープライズアーキテクチャ)は、組織全体の業務プロセスや情報システムを、ビジネスアーキテクチャ・データアーキテクチャ・アプリケーションアーキテクチャ・テクノロジアーキテクチャという複数の観点から体系的に整理・可視化し、組織全体の情報システムの全体最適化やITガバナンスの強化を図るための手法・考え方である。
問12. IT投資の評価指標「ROI(投資収益率)」の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 投資額に対して、どれだけの利益(収益)が得られたかを表す指標
- B. 投資にかかった期間のみを表す指標
- C. 投資によって発生したリスクの数のみを表す指標
- D. 投資先の企業の従業員数のみを表す指標
正解: A. 投資額に対して、どれだけの利益(収益)が得られたかを表す指標 / ROI(Return On Investment:投資収益率)は、投資額に対して、どれだけの利益(収益)が得られたかを示す指標であり、一般に「利益÷投資額×100」で算出され、IT投資を含む様々な投資の効果を評価するために広く用いられる。
問13. あるIT投資案件において、投資額が500万円、その投資によって得られた利益が100万円の場合、ROI(投資収益率)は何%か。
ROI = 利益 ÷ 投資額 × 100。利益=100万円、投資額=500万円として計算せよ。単位: % / ヒント: 100 ÷ 500 × 100
正解: 20% / ROI=利益÷投資額×100=100÷500×100=20%となる。ROIが高いほど、投資に対する利益の効率が良いことを意味する。
問14. 企業の財務諸表のうち「損益計算書(P/L)」の役割として最も適切なものはどれか。
- A. 一定期間における企業の収益と費用を対比させ、その期間の利益(または損失)を示す
- B. ある一時点における企業の資産・負債・純資産の状態を示す(これは貸借対照表の役割)
- C. 一定期間における企業の現金の増減の内訳を示す(これはキャッシュフロー計算書の役割)
- D. 企業の従業員数の推移のみを示す
正解: A. 一定期間における企業の収益と費用を対比させ、その期間の利益(または損失)を示す / 損益計算書(P/L:Profit and Loss Statement)は、一定期間(通常は1事業年度)における企業の収益と費用を対比させ、その期間にどれだけの利益(または損失)が発生したかを示す財務諸表であり、企業の経営成績を表す重要な資料である。
問15. 企業の財務諸表のうち「貸借対照表(B/S)」の役割として最も適切なものはどれか。
- A. ある一時点(決算日等)における企業の資産・負債・純資産の状態を示す
- B. 一定期間における企業の収益と費用を対比させ利益を示す(これは損益計算書の役割)
- C. 一定期間における企業の現金の増減の内訳を示す(これはキャッシュフロー計算書の役割)
- D. 企業の株価の変動のみを示す
正解: A. ある一時点(決算日等)における企業の資産・負債・純資産の状態を示す / 貸借対照表(B/S:Balance Sheet)は、ある一時点(決算日等)における企業の財政状態、すなわち資産(保有する財産)・負債(返済義務のある負債)・純資産(資産から負債を差し引いた企業自身の正味の財産)の状態を示す財務諸表である。
問16. 「キャッシュフロー計算書」の役割として最も適切なものはどれか。
- A. 一定期間における企業の現金(キャッシュ)の増減を、営業活動・投資活動・財務活動の区分ごとに示す
- B. ある一時点における企業の資産・負債の状態のみを示す(これは貸借対照表の役割)
- C. 一定期間における企業の収益と費用の対比のみを示す(これは損益計算書の役割)
- D. 企業のブランドイメージのみを評価する
正解: A. 一定期間における企業の現金(キャッシュ)の増減を、営業活動・投資活動・財務活動の区分ごとに示す / キャッシュフロー計算書は、一定期間における企業の現金(キャッシュ)の増減を、営業活動によるキャッシュフロー・投資活動によるキャッシュフロー・財務活動によるキャッシュフローという3つの区分ごとに示す財務諸表であり、損益計算書上の利益と実際の現金の増減は必ずしも一致しないため、企業の資金繰りの状況を把握するために重要である。
問17. ある製品の固定費が300万円、1個あたりの変動費が2,000円、1個あたりの販売価格が5,000円の場合、損益分岐点となる販売数量は何個か。
損益分岐点数量 = 固定費 ÷ (販売価格 - 変動費)。固定費=300万円、販売価格=5,000円、変動費=2,000円として計算せよ。単位: 個 / ヒント: 3,000,000 ÷ (5,000 - 2,000)
正解: 1000個 / 損益分岐点数量=固定費÷(販売価格-変動費)=3,000,000÷(5,000-2,000)=3,000,000÷3,000=1,000個となる。損益分岐点は、利益がちょうどゼロになる(収益と費用が等しくなる)売上高または販売数量を指す重要な経営指標である。
問18. 「著作権」の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 小説・音楽・プログラム等の著作物を創作した時点で自動的に発生し、著作者に付与される権利
- B. 特許庁への出願・登録を行って初めて発生する権利(これは特許権等の説明)
- C. 発明のアイデアそのものを保護する権利(これは特許権の説明)
- D. 商品やサービスに使用するマークを保護する権利(これは商標権の説明)
正解: A. 小説・音楽・プログラム等の著作物を創作した時点で自動的に発生し、著作者に付与される権利 / 著作権は、小説・音楽・絵画・プログラム等の「著作物」を創作した時点で自動的に発生し、著作者に付与される権利であり、特許権等の産業財産権とは異なり、特許庁等への出願や登録の手続きを必要としない(無方式主義)という特徴を持つ。
問19. 「特許権」の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 自然法則を利用した高度な技術的思想の創作(発明)について、特許庁への出願・審査を経て登録されることで発生する独占的な権利
- B. 著作物を創作した時点で自動的に発生する権利(これは著作権の説明)
- C. 商品やサービスに使用するマークを保護する権利(これは商標権の説明)
- D. 物品のデザインを保護する権利(これは意匠権の説明)
正解: A. 自然法則を利用した高度な技術的思想の創作(発明)について、特許庁への出願・審査を経て登録されることで発生する独占的な権利 / 特許権は、自然法則を利用した高度な技術的思想の創作である「発明」について、特許庁への出願と審査を経て登録されることで発生する独占的な権利であり、一定期間(原則出願から20年)、その発明を独占的に実施できる権利が保護される。
問20. 「商標権」の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 商品やサービスに使用するマーク(ロゴ、名称等)を保護し、他社による無断使用を防ぐ権利
- B. 発明のアイデアそのものを保護する権利(これは特許権の説明)
- C. 小説や音楽等の著作物を保護する権利(これは著作権の説明)
- D. 物品のデザインを保護する権利(これは意匠権の説明)
正解: A. 商品やサービスに使用するマーク(ロゴ、名称等)を保護し、他社による無断使用を防ぐ権利 / 商標権は、商品やサービスに使用するマーク(ロゴ、ブランド名、キャッチフレーズ等)について、特許庁への出願・登録を経て発生する権利であり、自社の商品・サービスと他社の商品・サービスを区別し、他社による無断使用や類似マークの使用を防ぐ役割を持つ。
問21. 「労働者派遣契約」と「請負契約」の違いとして最も適切なものはどれか。
- A. 労働者派遣契約では派遣先企業が派遣労働者に直接指揮命令を行えるが、請負契約では発注者が受注者側の労働者に直接指揮命令を行うことはできない
- B. 労働者派遣契約と請負契約に実質的な違いはない
- C. 請負契約では発注者が受注者側の労働者に直接指揮命令を行うことができる
- D. 労働者派遣契約では成果物の完成を約束する(これは請負契約の特徴)
正解: A. 労働者派遣契約では派遣先企業が派遣労働者に直接指揮命令を行えるが、請負契約では発注者が受注者側の労働者に直接指揮命令を行うことはできない / 労働者派遣契約では、派遣元企業と雇用契約を結んだ派遣労働者を派遣先企業に派遣し、派遣先企業が派遣労働者に直接指揮命令を行うことができる。一方、請負契約や準委任契約では、発注者は受注者側の労働者に対して直接指揮命令を行うことはできず、これを行うと「偽装請負」として労働関連法規に抵触する可能性がある。
問22. 「下請代金支払遅延等防止法(下請法)」の目的として最も適切なものはどれか。
- A. 親事業者による下請事業者への代金の支払遅延や不当な減額等を規制し、下請事業者の利益を保護する
- B. 全ての企業の取引を無条件に自由化する
- C. 下請事業者に対して親事業者への代金の支払いを義務付ける
- D. 取引に関する契約書の作成を一切不要とする
正解: A. 親事業者による下請事業者への代金の支払遅延や不当な減額等を規制し、下請事業者の利益を保護する / 下請代金支払遅延等防止法(下請法)は、親事業者(発注者)が優越的な立場を利用して、下請事業者(受注者)への代金の支払いを遅延させたり、不当に代金を減額したりする等の行為を規制し、下請事業者の利益を保護することを目的とした法律である。
問23. 「不正競争防止法」における「営業秘密」として保護されるための要件として最も適切なものはどれか。
- A. 秘密として管理されていること、有用な技術上・営業上の情報であること、公然と知られていないことの3つの要件を満たす必要がある
- B. 特許庁への出願・登録を行うことのみが要件である
- C. 情報を一切秘密にせず公開することが要件である
- D. 情報が古い(作成から10年以上経過している)ことのみが要件である
正解: A. 秘密として管理されていること、有用な技術上・営業上の情報であること、公然と知られていないことの3つの要件を満たす必要がある / 不正競争防止法において「営業秘密」として法的に保護されるためには、(1)秘密として管理されていること(秘密管理性)、(2)事業活動に有用な技術上・営業上の情報であること(有用性)、(3)公然と知られていないこと(非公知性)という3つの要件を満たす必要がある。
問24. 「コンプライアンス(法令遵守)」の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 企業が法令や社会的規範を遵守し、公正かつ誠実に事業活動を行うこと
- B. 企業が利益を最大化するためであれば法令違反も許容されるという考え方
- C. 企業が法令の内容を一切把握する必要がないという考え方
- D. 企業の情報を全て非公開にすることのみを指す用語
正解: A. 企業が法令や社会的規範を遵守し、公正かつ誠実に事業活動を行うこと / コンプライアンス(法令遵守)は、企業が関連する法令や社会的規範・企業倫理を遵守し、公正かつ誠実に事業活動を行うことを指し、企業の社会的信頼を維持し、持続的な成長を実現するための重要な経営上の考え方である。
問25. 「内部統制」の目的として最も適切なものはどれか。
- A. 業務の有効性・効率性、財務報告の信頼性、事業活動に関わる法令等の遵守、資産の保全を確保するために組織内に整備される仕組み
- B. 企業の利益を一切公開しないための仕組み
- C. 従業員の給与を意図的に削減するための仕組み
- D. 特定の経営者のみが利益を得るための仕組み
正解: A. 業務の有効性・効率性、財務報告の信頼性、事業活動に関わる法令等の遵守、資産の保全を確保するために組織内に整備される仕組み / 内部統制は、企業が「業務の有効性・効率性」「財務報告の信頼性」「事業活動に関わる法令等の遵守」「資産の保全」という4つの目的を達成するために、組織内に整備・運用する体制・仕組みであり、経営者や従業員による不正・誤りを防止し、組織の健全な運営を支えるものである。
問26. 経営分析の指標「自己資本比率」の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 総資産(総資本)のうち、返済義務のない自己資本(純資産)が占める割合を表し、財務の安全性を評価する指標
- B. 企業の1年間の売上高の増加率のみを表す指標
- C. 企業が保有する現金の絶対額のみを表す指標
- D. 従業員1人あたりの売上高のみを表す指標
正解: A. 総資産(総資本)のうち、返済義務のない自己資本(純資産)が占める割合を表し、財務の安全性を評価する指標 / 自己資本比率は、総資産(総資本)に占める自己資本(純資産、返済義務のない資本)の割合を表す経営指標であり、一般にこの比率が高いほど、借入金等の負債への依存度が低く、財務の安全性が高いと評価される。
問27. 「持株会社」の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 他の会社の株式を保有し、その会社の経営を支配・管理することを主な事業とする会社
- B. 自社の製品を一切製造せず、販売活動のみを行う会社
- C. 従業員を一切雇用しない会社
- D. 利益を一切追求しない非営利団体のみを指す用語
正解: A. 他の会社の株式を保有し、その会社の経営を支配・管理することを主な事業とする会社 / 持株会社(ホールディングカンパニー)は、他の会社(子会社)の株式を保有し、その会社の経営を支配・管理することを主な事業とする会社であり、グループ全体の経営戦略の策定や、各事業会社の経営の効率化・意思決定の迅速化等を目的として設立されることが多い。
問28. 「PDCAサイクル」の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 計画(Plan)・実行(Do)・評価(Check)・改善(Act)という4つの段階を繰り返すことで、継続的な業務改善を図る手法
- B. 計画のみを繰り返し行い、実行や評価は一切行わない手法
- C. 実行のみに特化し、事前の計画や事後の評価は一切行わない手法
- D. 一度実行したら二度と見直しを行わないという考え方
正解: A. 計画(Plan)・実行(Do)・評価(Check)・改善(Act)という4つの段階を繰り返すことで、継続的な業務改善を図る手法 / PDCAサイクルは、計画(Plan)・実行(Do)・評価(Check)・改善(Act)という4つの段階を繰り返し実施することで、業務やプロセスを継続的に改善していくためのマネジメント手法であり、品質管理をはじめ、幅広い業務改善活動の基本的な考え方として用いられる。
問29. 「DX(デジタルトランスフォーメーション)」の説明として最も適切なものはどれか。
- A. デジタル技術を活用して、業務プロセスやビジネスモデル、組織文化そのものを変革し、競争優位を確立すること
- B. 単に紙の書類を電子化(スキャン)することのみを指す用語
- C. ハードウェアを最新のものに交換することのみを指す用語
- D. 従業員の名刺をデジタル化することのみを指す用語
正解: A. デジタル技術を活用して、業務プロセスやビジネスモデル、組織文化そのものを変革し、競争優位を確立すること / DX(デジタルトランスフォーメーション)は、単なる業務のデジタル化(デジタイゼーション)にとどまらず、デジタル技術を活用して、業務プロセスやビジネスモデル、さらには組織文化そのものを変革し、新たな価値創出や競争優位の確立を目指す取り組みである。
問30. 「情報システム戦略」の策定において重視されるべき考え方として最も適切なものはどれか。
- A. 経営戦略・事業戦略と整合性を保ちながら、情報システムへの投資や活用の方向性を計画する
- B. 経営戦略とは全く無関係に、情報システム部門だけの判断で全てを決定する
- C. 情報システムへの投資は一切行わないことを基本方針とする
- D. 最新の技術であれば経営戦略との整合性を一切考慮せず採用する
正解: A. 経営戦略・事業戦略と整合性を保ちながら、情報システムへの投資や活用の方向性を計画する / 情報システム戦略は、企業全体の経営戦略・事業戦略と整合性を保ちながら、情報システムへの投資や活用の方向性を計画・策定することが重要であり、情報システム部門だけの都合ではなく、経営全体の視点から検討される必要がある。
問31. 「バリューチェーン分析」の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 企業の事業活動を主活動と支援活動に分類し、どの活動がどのように付加価値を生み出しているかを分析する手法
- B. 企業の株価の変動のみを分析する手法
- C. 顧客からの問い合わせ件数のみを集計する手法
- D. ハードウェアの物理的な性能のみを評価する手法
正解: A. 企業の事業活動を主活動と支援活動に分類し、どの活動がどのように付加価値を生み出しているかを分析する手法 / バリューチェーン分析(価値連鎖分析)は、マイケル・ポーターが提唱した分析手法であり、企業の事業活動を「主活動」(購買物流、製造、出荷物流、販売・マーケティング、サービス等)と「支援活動」(人事、技術開発、調達等)に分類し、それぞれの活動がどのように付加価値を生み出し、競争優位に貢献しているかを分析する。
問32. 「アウトソーシング」の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 自社の業務の一部を、外部の専門事業者に委託すること
- B. 自社の業務を全て内製化し、一切外部委託を行わないこと
- C. 外部の事業者との取引を一切禁止すること
- D. 自社の従業員を全て解雇すること
正解: A. 自社の業務の一部を、外部の専門事業者に委託すること / アウトソーシングは、自社の業務の一部(情報システムの運用、経理業務、コールセンター業務等)を、その分野に専門性を持つ外部の事業者に委託することで、コスト削減や自社のコア業務への経営資源の集中を図る経営手法である。
問33. 「サブスクリプション(定額制)」ビジネスモデルの特徴として最も適切なものはどれか。
- A. 利用者が製品・サービスの所有権を得るのではなく、一定期間の利用権に対して定期的な料金を支払うビジネスモデル
- B. 利用者が製品を一度だけ購入し、その後は一切料金を支払わないビジネスモデル
- C. 利用者への課金を一切行わない無料のビジネスモデルのみを指す
- D. 製品の所有権を必ず利用者に移転する売り切り型のビジネスモデルのみを指す
正解: A. 利用者が製品・サービスの所有権を得るのではなく、一定期間の利用権に対して定期的な料金を支払うビジネスモデル / サブスクリプション(定額制)ビジネスモデルは、利用者が製品・サービスの所有権を取得するのではなく、一定期間の利用権に対して月額・年額等の定期的な料金を支払う仕組みであり、動画配信サービスやソフトウェア(SaaS)等で広く採用されている。
問34. 「CIO(最高情報責任者)」の役割として最も適切なものはどれか。
- A. 企業の情報システム戦略の策定や、IT投資の意思決定等、情報技術に関する経営上の責任を担う役職
- B. 企業の財務会計の責任のみを担う役職(これはCFOの役割)
- C. 企業の人事・労務管理の責任のみを担う役職(これはCHROの役割)
- D. 企業の製造工程の管理のみを担う役職
正解: A. 企業の情報システム戦略の策定や、IT投資の意思決定等、情報技術に関する経営上の責任を担う役職 / CIO(Chief Information Officer:最高情報責任者)は、企業における情報システム戦略の策定、IT投資の意思決定、情報セキュリティ方針の統括等、情報技術(IT)に関する経営レベルの責任を担う役職であり、経営戦略と情報システム戦略の整合性を確保する重要な役割を果たす。
問35. 「ジャストインタイム(JIT)」生産方式の考え方として最も適切なものはどれか。
- A. 必要なものを、必要なときに、必要な量だけ生産・調達することで、在庫の無駄を最小限に抑える生産方式
- B. 将来の需要にかかわらず、常に大量の在庫を確保しておく生産方式
- C. 生産計画を一切立てずに場当たり的に生産する方式
- D. 品質検査を一切行わずに製品を出荷する方式
正解: A. 必要なものを、必要なときに、必要な量だけ生産・調達することで、在庫の無駄を最小限に抑える生産方式 / ジャストインタイム(JIT)生産方式は、トヨタ生産方式に代表される考え方であり、必要なものを、必要なときに、必要な量だけ生産・調達することで、過剰な在庫を持たず、在庫の保管コストや無駄を最小限に抑えることを目指す生産管理手法である。
問36. 「回帰分析」の統計手法としての活用例として最も適切なものはどれか。
- A. 過去の売上データ等から変数間の関係性を数式で表し、将来の売上等を予測する
- B. アンケートの自由記述欄の文字数のみを集計する
- C. 従業員の氏名を五十音順に並び替える
- D. ハードウェアの物理的な重量のみを測定する
正解: A. 過去の売上データ等から変数間の関係性を数式で表し、将来の売上等を予測する / 回帰分析は、ある変数(例:売上高)と、それに影響を与える他の変数(例:広告費、気温等)との関係性を数式(回帰式)で表すことで、将来の値を予測したり、要因間の関係性を分析したりするために用いられる統計的な分析手法であり、需要予測や経営分析に広く活用される。
問37. 「プラットフォームビジネス」の特徴として最も適切なものはどれか。
- A. 複数の異なる利用者グループ(売り手と買い手等)を仲介し、その間の取引や交流を活性化させることで価値を生み出すビジネスモデル
- B. 自社で製品を製造し、直接消費者に販売することのみを行うビジネスモデル
- C. 一切の利用者を必要としないビジネスモデル
- D. 特定の1つの業界のみに限定されるビジネスモデル
正解: A. 複数の異なる利用者グループ(売り手と買い手等)を仲介し、その間の取引や交流を活性化させることで価値を生み出すビジネスモデル / プラットフォームビジネスは、複数の異なる利用者グループ(例:商品の売り手と買い手、ドライバーと乗客等)を仲介する「場(プラットフォーム)」を提供し、その間の取引や交流を活性化させることで価値を生み出すビジネスモデルであり、ネットワーク効果(利用者が増えるほど価値が高まる効果)が働きやすいという特徴がある。
問38. 情報システムにおける「業界標準(デファクトスタンダード)」の説明として最も適切なものはどれか。
- A. 公的な標準化機関による認定を経ずに、市場での実質的な普及の結果として事実上の標準となった規格
- B. 国際標準化機構(ISO)等、公的な機関によって正式に制定された標準規格のみを指す用語
- C. 一切普及していない規格を指す用語
- D. 特定の1社のみが独占的に使用する規格を指す用語
正解: A. 公的な標準化機関による認定を経ずに、市場での実質的な普及の結果として事実上の標準となった規格 / デファクトスタンダード(事実上の標準)は、ISO等の公的な標準化機関による認定を経ることなく、市場における実質的な普及の結果として、事実上の業界標準として広く受け入れられるようになった規格を指す。
問39. 「損益分岐点分析」がIT投資の意思決定において活用される理由として最も適切なものはどれか。
- A. IT投資によるコスト削減効果と初期投資額を比較し、投資回収に必要な期間や採算ラインを把握できるため
- B. IT投資は損益分岐点分析とは全く無関係であるため
- C. 損益分岐点分析はハードウェアの物理的な重量を測定するためだけの手法であるため
- D. 損益分岐点分析を行うとIT投資額を必ず削減できるため
正解: A. IT投資によるコスト削減効果と初期投資額を比較し、投資回収に必要な期間や採算ラインを把握できるため / 損益分岐点分析は、固定費・変動費と売上高(またはコスト削減効果)の関係を分析する手法であり、IT投資の意思決定においても、投資による効果(コスト削減額等)と投資額を比較し、投資回収に必要な期間や採算が取れるラインを把握するために活用される。
問40. 基本情報技術者試験の経営戦略・企業と法務分野で求められる能力として最も適切なものはどれか。
- A. SWOT分析やPPM等の経営戦略手法、財務諸表の基礎、知的財産権や下請法等の関連法規を理解し、ITエンジニアとして経営的な視点も踏まえた業務遂行に活かせる能力
- B. 特定の会計ソフトの操作方法のみを暗記していればよいという能力
- C. 経営戦略はITエンジニアには一切関係がないという考え方
- D. 法令の内容は把握する必要がないという考え方
正解: A. SWOT分析やPPM等の経営戦略手法、財務諸表の基礎、知的財産権や下請法等の関連法規を理解し、ITエンジニアとして経営的な視点も踏まえた業務遂行に活かせる能力 / 基本情報技術者試験の経営戦略・企業と法務分野で求められるのは、SWOT分析・PPM・3C分析等の経営戦略の分析手法、財務諸表(損益計算書・貸借対照表等)の基礎知識、著作権・特許権等の知的財産権や下請法等の関連法規を体系的に理解し、ITエンジニアとして技術面だけでなく経営的な視点も踏まえて業務を遂行できる実践的な能力である。