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1級 複合金融商品・繰延資産・デリバティブ
全22問 / トルカ(https://toruca.app)
問1. 新株予約権を発行した場合の会計処理として正しいものはどれか?
- A. 発行時に純資産の部(新株予約権)に計上し、行使時に資本金等に振替
- B. 発行時に負債に計上
- C. 発行時に全額収益として計上
- D. 権利行使があるまで認識しない
正解: A. 発行時に純資産の部(新株予約権)に計上し、行使時に資本金等に振替 / 新株予約権: 発行時に(借)現金 / (貸)新株予約権(純資産の部)。行使時: (借)現金+新株予約権 / (貸)資本金+資本準備金。失効時: (借)新株予約権 / (貸)新株予約権戻入益(P/L)。
問2. 転換社債型新株予約権付社債の「区分法」について正しいものはどれか?
- A. 社債部分と新株予約権部分に分けて計上する(社債=負債、新株予約権=純資産)
- B. 全額を社債として計上する(一括法)
- C. 全額を資本として計上する
- D. 時価評価して毎期損益計上する
正解: A. 社債部分と新株予約権部分に分けて計上する(社債=負債、新株予約権=純資産) / 区分法: 転換社債型新株予約権付社債を①社債相当部分(負債)と②新株予約権相当部分(純資産)に分離して計上。発行価額を割引計算で各部分に配分。
問3. 区分法(分離処理)と一括法(一体処理)を正しく組み合わせよ。
- 区分法(分離処理) ー ( )
- 一括法(一体処理) ー ( )
正解: 区分法(分離処理)→社債と新株予約権を別々に計上(日本会計基準の原則)、一括法(一体処理)→全額を社債として計上(新株予約権を認識しない) / 日本基準: 原則は区分法(新株予約権を純資産計上)。一括法も認められるが現在は区分法が主流。IFRS: 発行者は区分処理(負債部分と資本部分に分離)が必須。
問4. 3年満期の転換社債1,000万円(クーポン率1%、市場利子率4%)を発行。社債部分の発行価額(現在価値)はいくらか?(3年4%の年金現価係数2.775、現価係数0.889)
単位: 万円 / ヒント: 社債PV = クーポン×年金現価係数 + 元本×現価係数
正解: 917万円 / クーポン = 1,000×1% = 10万円。PV = 10×2.775 + 1,000×0.889 = 27.75+889 = 916.75 ≒ 917万円。発行価額1,000万円との差 = 83万円が新株予約権相当(区分法)。
問5. 転換社債(帳簿価額950万円)が新株に転換された(発行株数100,000株、時価15,000円/株)。転換時の借方勘定科目は?
借方候補: 社債、新株予約権付社債、現金、資本金
貸方候補: 資本金、社債、新株予約権付社債、現金正解: 借方「社債」/ 貸方「資本金」 / 権利行使: (借)社債950万円+新株予約権50万円(区分法の場合)/ (貸)資本金・資本準備金1,000万円。社債帳簿価額+新株予約権が株式の発行価額となる。
問6. デリバティブ取引の種類と特徴を正しく組み合わせよ。
- 先物取引 ー ( )
- スワップ取引 ー ( )
- オプション取引 ー ( )
正解: 先物取引→将来の特定日に特定価格で売買する義務(標準化された取引所取引)、スワップ取引→異なるキャッシュフロー(固定と変動の金利等)を交換する契約、オプション取引→特定価格で売買する権利(義務ではない)を売買する取引 / 先物: 義務(取引所)、フォワード: 義務(相対)、スワップ: CF交換(金利・通貨等)、オプション: 権利の売買(プレミアム支払い)。全てデリバティブ→時価評価が原則。
問7. デリバティブ取引の会計処理の原則として正しいものはどれか?
- A. 時価評価し、評価差額をP/L(金融商品評価損益等)に計上する
- B. 発生時の契約価格で固定する
- C. 決済時のみ損益を認識する
- D. 種類によって時価評価/原価評価を選択できる
正解: A. 時価評価し、評価差額をP/L(金融商品評価損益等)に計上する / デリバティブ: 全て時価評価(原則)。評価差額はP/L計上。ただしヘッジ指定されたものはヘッジ会計を適用(時価ヘッジ or CFヘッジ)。
問8. コール・オプション(原資産100万円分を行使価格95万円で購入する権利)のプレミアム(時価)が3万円→4万円に増加。保有者の評価益はいくらか?
単位: 万円
正解: 1万円 / オプションの評価: プレミアムの時価変動(4万円-3万円)= 1万円の評価益。オプションはデリバティブのため時価評価→P/Lに評価益1万円計上。
問9. 固定金利支払い・変動金利受取りの金利スワップ(ヘッジ指定あり)の会計処理として正しいものはどれか?
- A. ヘッジ手段の評価差額をOCIに繰延し、ヘッジ対象の金利費用と同一期間にP/Lへ振替
- B. スワップの時価を毎期P/Lに計上する
- C. スワップは認識しない(注記のみ)
- D. 固定金利と変動金利の差額を費用計上する
正解: A. ヘッジ手段の評価差額をOCIに繰延し、ヘッジ対象の金利費用と同一期間にP/Lへ振替 / 金利スワップ(CFヘッジ): 変動金利の金利変動リスクをヘッジ→有効部分をOCIに繰延→ヘッジ対象の利息認識時にP/Lへ組替(組替調整)。
問10. 繰延資産の種類と最長償却期間を正しく組み合わせよ。
- 創立費 ー ( )
- 社債発行費 ー ( )
- 開発費 ー ( )
- 株式交付費 ー ( )
正解: 創立費→会社設立後5年以内、社債発行費→社債の償還期限(原則)、開発費→支出後5年以内、株式交付費→交付後3年以内 / 繰延資産の償却: 創立費・開業費→5年、社債発行費→償還期限(定額法)、開発費→5年(任意償却)、株式交付費→3年(定額法)。各種償却ルールの確認が重要。
問11. 社債発行費(100万円)の会計処理として最も適切なものはどれか?
- A. 原則として発行した社債の償還期限に定額法で均等償却(繰延資産)
- B. 全額を発行年度の費用として計上(原則)
- C. 社債の帳簿価額から直接控除する
- D. 任意に費用処理または資産計上を選択できる
正解: A. 原則として発行した社債の償還期限に定額法で均等償却(繰延資産) / 社債発行費: 繰延資産として計上し、社債の償還期限(最長)で均等償却が原則。ただし重要性が乏しい場合は発行時一括費用処理も可。
問12. 繰延資産(資産計上が認められる)として処理できるものを全て選べ。
- A. 創立費(会社設立のための法定費用等)
- B. 開業費(開業準備費用)
- C. 研究費(新製品研究のための費用)
- D. 社債発行費
- E. 株式交付費(株式の発行・処分費用)
正解: A・B・D・E / 繰延資産として認められる5種類: 創立費・開業費・開発費(研究費は不可)・株式交付費・社債発行費。研究費は発生時に全額費用(開発費とは区別)。
問13. 研究開発基準における「研究」と「開発」の定義を正しく組み合わせよ。
- 研究 ー ( )
- 開発 ー ( )
正解: 研究→新しい知識の発見を目的とした計画的な調査・探求、開発→新製品・新工程の設計や改良のための計画・設計 / 研究: 基礎研究・応用研究(新知識の発見)→全額費用。開発: 製品・工程の設計・改良(新製品等を目指した活動)→全額費用(日本基準)。IFRSは開発費資産化可能。
問14. 販売目的のソフトウェア製作費の会計処理として正しいものはどれか?
- A. 機能強化・バグ修正後の製品化まで研究開発費として費用処理。製品化後は無形固定資産(3年以内償却)
- B. 全額を研究開発費として費用処理
- C. 全額を無形固定資産として5年償却
- D. 市場価格が決まるまで認識しない
正解: A. 機能強化・バグ修正後の製品化まで研究開発費として費用処理。製品化後は無形固定資産(3年以内償却) / 販売目的ソフトウェア: ①機能強化段階(製品化まで)→研究開発費(費用)。②製品化後(見込販売数量に基づく制作費)→無形固定資産(原則3年以内で規則的償却)。
問15. 販売用ソフトウェアの取得原価600万円(3年で定額償却)。第2年度の期首帳簿価額は?(第1年度全期間保有)
単位: 万円 / ヒント: 年間償却額 = 600÷3 = 200万円。第1年度末 = 600-200 = 400万円
正解: 400万円 / 年間償却 = 600÷3 = 200万円。第1年度末(=第2年度期首)= 600-200 = 400万円。販売用ソフトは収益との対応から見込販売数量比例も可だが定額も可。
問16. ストック・オプション(株式報酬費用)の会計処理として正しいものはどれか?
- A. 公正価値(オプション価値)を費用として認識し、新株予約権(純資産)に計上する
- B. 権利行使時に費用計上する
- C. 報酬総額を株式数で割って毎期費用計上する
- D. ストック・オプションは費用認識不要
正解: A. 公正価値(オプション価値)を費用として認識し、新株予約権(純資産)に計上する / ストック・オプション(株式報酬): 付与した新株予約権の公正価値を対象期間(権利確定期間)にわたり費用計上(株式報酬費用)し、同額を新株予約権(純資産)計上。
問17. ストック・オプション(公正価値: 1株500円)を1,000株付与。権利確定期間3年。毎期の株式報酬費用はいくらか?
単位: 円 / ヒント: 総付与額 = 500×1,000 = 500,000円。毎期費用 = 500,000÷3
正解: 166667円 / 総付与額 = 500×1,000 = 500,000円。毎期 = 500,000÷3 ≒ 166,667円。(借)株式報酬費用166,667 / (貸)新株予約権166,667。
問18. 金融負債の評価方法として正しいものを全て選べ。
- A. 社債(通常)は償却原価法で評価
- B. デリバティブ負債は時価評価
- C. 借入金は時価評価する
- D. 転換社債の社債部分は償却原価法
- E. ファイナンスリースのリース債務は現在価値で計上し実効利子率で償却
正解: A・B・D・E / 金融負債の評価: 社債・転換社債(社債部分)・リース債務→償却原価法。借入金→取得原価(通常は元本と同額)。デリバティブ→時価評価。
問19. 金融商品に関する注記として開示が求められるものとして正しいものはどれか?
- A. 金融商品の概要・時価情報・リスク管理方針・感応度分析等
- B. 金融商品の取引先名と契約内容
- C. 全ての金融商品の個別損益
- D. 金融機関との取引残高一覧
正解: A. 金融商品の概要・時価情報・リスク管理方針・感応度分析等 / 金融商品注記: ①金融商品の状況(保有方針・リスク管理)②時価情報(B/S計上額・時価・差額・時価算定方法)③リスク管理(信用リスク・流動性リスク等)④感応度分析。
問20. 有価証券の「著しい時価下落」による強制評価減について正しいものを全て選べ。
- A. 時価が帳簿価額の概ね50%以上下落した場合は原則として評価減が必要
- B. 売買目的有価証券も評価減の対象
- C. 回復の見込みがないと判断した場合も評価減が必要
- D. 評価減後の時価が翌期に回復しても洗替処理は行わない(切放法)
正解: A・C・D / 著しい下落: 50%以上→原則評価減。回復見込みなし→評価減。切放法(一度評価減→戻さない)が採用される。売買目的有証は通常の時価評価(著しい下落の特別ルールは非売買目的に適用)。
問21. 転換社債型新株予約権付社債の発行処理(区分法)を計算せよ。(単位: 万円)
(財務諸表完成型の問題のため、印刷用の詳細レイアウトは省略します。Web版でご確認ください)
正解: 社債(負債)計上額=917、新株予約権(純資産)計上額=83 / 社債PV=917万円→負債計上。新株予約権=1,000-917=83万円→純資産計上。発行時: (借)現金1,000 / (貸)転換社債型新株予約権付社債917 + 新株予約権83。
問22. 通貨オプション(コール・オプション)を1,000,000円のプレミアムで購入後、時価が800,000円に下落した。この場合の会計処理として正しいものはどれか?
- A. (借)金融商品評価損200,000 / (貸)通貨オプション200,000
- B. (借)通貨オプション200,000 / (貸)金融商品評価益200,000
- C. 時価が取得コストを下回っても評価しない
- D. ヘッジ指定がなければ翌期末まで認識を繰り延べる
正解: A. (借)金融商品評価損200,000 / (貸)通貨オプション200,000 / デリバティブ(ヘッジ指定なし)は時価評価。時価800,000円<帳簿1,000,000円→評価損200,000円計上。(借)金融商品評価損200,000 / (貸)通貨オプション200,000。