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ビジネス会計3級 会計用語・開示制度
全26問 / トルカ(https://toruca.app)
問1. 「附属明細表」の役割として最も適切なものはどれか?
- A. 貸借対照表・損益計算書などの主要な項目の内訳や増減を詳しく示す補足資料
- B. 株主総会の議事録をまとめた資料
- C. 翌期の予算計画のみを示す資料
- D. 従業員の人事評価をまとめた資料
正解: A. 貸借対照表・損益計算書などの主要な項目の内訳や増減を詳しく示す補足資料 / 附属明細表は有価証券明細表・有形固定資産等明細表・引当金明細表などがあり、主要な財務諸表だけでは分からない内訳・増減理由を補足します。
問2. 「継続企業の前提(ゴーイング・コンサーン)」に関する注記が付されるのはどのような場合か?
- A. 会社の業績が好調で増収増益の場合
- B. 決算日後、事業を継続できるかどうかに重要な疑義が生じている場合
- C. 新製品を発売した場合
- D. 配当を増やした場合
正解: B. 決算日後、事業を継続できるかどうかに重要な疑義が生じている場合 / 継続企業の前提に重要な疑義(債務超過や資金繰りの著しい悪化など)がある場合、その状況と対応策を注記することが求められます。
問3. 財務諸表の「重要な会計方針」の注記に記載される内容として適切なものはどれか?
- A. 棚卸資産の評価方法や減価償却の方法など、企業が採用している会計処理の原則・手続き
- B. 社長の経歴
- C. 来期の株価予想
- D. 従業員の氏名一覧
正解: A. 棚卸資産の評価方法や減価償却の方法など、企業が採用している会計処理の原則・手続き / 重要な会計方針には、棚卸資産の評価方法(先入先出法・移動平均法等)や固定資産の減価償却方法(定額法・定率法等)など、財務諸表作成上のルールを記載します。
問4. 「重要な後発事象」の注記が必要となるのはどのようなケースか?
- A. 決算日後、財務諸表を確定するまでの間に発生した、翌期以降の財政状態等に重要な影響を与える事象(大規模な火災・訴訟の確定など)
- B. 決算期中に発生した通常の売上取引
- C. 毎年恒例の株主総会の開催
- D. 前期と同じ配当を実施すること
正解: A. 決算日後、財務諸表を確定するまでの間に発生した、翌期以降の財政状態等に重要な影響を与える事象(大規模な火災・訴訟の確定など) / 後発事象とは決算日後に発生した事象で、財務諸表利用者の判断に重要な影響を与えるものです。修正後発事象と開示後発事象に分類されます。
問5. 「セグメント情報」の開示目的として最も適切なものはどれか?
- A. 会社全体の合計数値だけでは分からない、事業別・地域別の業績を利害関係者に示すため
- B. 役員報酬の金額を開示するため
- C. 従業員の労働時間を開示するため
- D. 取引先の企業名を開示するため
正解: A. 会社全体の合計数値だけでは分からない、事業別・地域別の業績を利害関係者に示すため / 複数の事業(セグメント)を営む企業では、全社合計だけでなく事業別・地域別の売上高や利益を開示することで、どの事業が業績に貢献しているかが分かります。
問6. 次の開示書類とその特徴を正しく組み合わせよ。
- 有価証券報告書 ー ( )
- 決算短信 ー ( )
- 事業報告 ー ( )
- 統合報告書 ー ( )
正解: 有価証券報告書→金融商品取引法に基づき詳細な情報を開示する法定書類、決算短信→証券取引所のルールに基づき決算内容をいち早く速報する書類、事業報告→会社法に基づき株主総会に提出される書類、統合報告書→財務情報と非財務情報(ESG等)を統合して開示する任意の報告書 / 有価証券報告書は金商法、事業報告は会社法に基づく法定開示書類、決算短信は取引所ルールに基づく速報、統合報告書は任意の開示書類です。
問7. 「決算短信」の特徴として正しいものはどれか?
- A. 有価証券報告書よりも開示のタイミングが早く、投資家への速報性を重視した書類である
- B. 有価証券報告書よりも詳細で、開示にかかる期間が長い
- C. 上場企業以外にも作成が義務付けられている
- D. 税務署に提出することが義務付けられている書類である
正解: A. 有価証券報告書よりも開示のタイミングが早く、投資家への速報性を重視した書類である / 決算短信は証券取引所の適時開示ルールに基づき、決算期末後45日以内を目安に速報として開示される書類で、有価証券報告書より先に公表されます。
問8. 財務諸表に対する「監査報告書」の役割として最も適切なものはどれか?
- A. 独立した公認会計士・監査法人が、財務諸表が適正に作成されているかどうかについて意見を表明する
- B. 経営者が自社の業績を自己評価するための書類
- C. 税務署が税額を計算するための書類
- D. 従業員が作成する社内向けの参考資料
正解: A. 独立した公認会計士・監査法人が、財務諸表が適正に作成されているかどうかについて意見を表明する / 監査報告書は企業から独立した立場の公認会計士・監査法人が、財務諸表の適正性について監査意見(無限定適正意見など)を表明する書類です。
問9. 公認会計士による監査意見の種類として実際に存在するものを全て選べ。
- A. 無限定適正意見
- B. 限定付適正意見
- C. 不適正意見
- D. 意見不表明
- E. 絶対保証意見
正解: A・B・C・D / 監査意見には「無限定適正意見」「限定付適正意見」「不適正意見」「意見不表明」の4種類があります。「絶対保証意見」というものは存在しません(監査は絶対的な保証ではなく合理的な保証を提供するものです)。
問10. 「企業実体の公準」の説明として正しいものはどれか?
- A. 会計は企業を出資者(株主)個人とは切り離した、独立した存在として捉えて行うという考え方
- B. 企業は必ず1年で解散するという考え方
- C. 会計はすべて現金の動きだけを記録するという考え方
- D. 企業の業績は税務署が決定するという考え方
正解: A. 会計は企業を出資者(株主)個人とは切り離した、独立した存在として捉えて行うという考え方 / 企業実体の公準(会計単位の公準)は、会計を行う範囲を企業そのものとし、出資者個人の家計とは明確に区別するという会計の基本的前提です。
問11. 「継続企業の公準(ゴーイング・コンサーン)」が会計処理に与える影響として正しいものはどれか?
- A. 企業が無期限に事業を継続することを前提に、人為的に区切った会計期間ごとに損益計算を行う根拠となる
- B. 企業は必ず10年で解散するという意味である
- C. 資産は必ず時価で評価しなければならないという意味である
- D. 現金主義会計を採用しなければならないという意味である
正解: A. 企業が無期限に事業を継続することを前提に、人為的に区切った会計期間ごとに損益計算を行う根拠となる / 継続企業の公準は、企業が将来にわたって事業を継続することを前提とする考え方で、これにより会計期間を区切って期間損益計算を行うことが正当化されます。
問12. 「貨幣的評価の公準」の説明として正しいものはどれか?
- A. 会計は貨幣額(金額)で測定できる事象を記録の対象とするという考え方
- B. 会社は必ず日本円で取引しなければならないという意味
- C. 従業員の能力は会計上評価しないという意味
- D. 現金のみを資産として計上するという考え方
正解: A. 会計は貨幣額(金額)で測定できる事象を記録の対象とするという考え方 / 貨幣的評価の公準は、会計記録は貨幣額という共通の尺度で測定可能な事象を対象とするという考え方です(従業員の士気など貨幣で測定できないものは財務諸表に直接反映されません)。
問13. 日本において会計基準(企業会計基準)を設定している主な機関はどれか?
- A. 企業会計基準委員会(ASBJ)
- B. 国税庁
- C. 金融庁単独
- D. 日本銀行
正解: A. 企業会計基準委員会(ASBJ) / 日本の会計基準は民間団体である企業会計基準委員会(ASBJ)が中心となって設定しています。金融庁は開示制度全体の監督を行います。
問14. IFRS(国際財務報告基準)に関する説明として正しいものはどれか?
- A. 国際的な会計基準の統一を目指して策定されている基準で、日本でも任意適用が認められている
- B. 日本の会計基準とは全く関係のない海外専用のルールである
- C. 税務申告のためだけに使われる基準である
- D. 上場企業には一切使用が認められていない基準である
正解: A. 国際的な会計基準の統一を目指して策定されている基準で、日本でも任意適用が認められている / IFRSは国際会計基準審議会(IASB)が策定する基準で、多くの国で採用されています。日本では上場企業を中心に任意適用が認められています。
問15. 「コーポレートガバナンス」が意味するものとして最も適切なものはどれか?
- A. 企業が健全かつ効率的に経営されるよう監視・統制する仕組み
- B. 会社の商品を宣伝する活動
- C. 従業員の給与体系
- D. 工場の生産管理システム
正解: A. 企業が健全かつ効率的に経営されるよう監視・統制する仕組み / コーポレートガバナンス(企業統治)は、株主や取締役会・監査役等が経営を適切に監視し、企業価値の向上と不正の防止を図る仕組みを指します。
問16. 会社の機関とその役割を正しく組み合わせよ。
- 株主総会 ー ( )
- 取締役会 ー ( )
- 監査役(会) ー ( )
- 会計監査人 ー ( )
正解: 株主総会→会社の基本的事項を決定する最高意思決定機関、取締役会→業務執行の意思決定・取締役の職務執行の監督、監査役(会)→取締役の職務執行を監査する機関、会計監査人→財務諸表の監査を行う外部の専門家 / 株主総会は最高意思決定機関、取締役会は業務執行の決定・監督、監査役は取締役の職務執行の監査、会計監査人(公認会計士等)は財務諸表監査を担当します。
問17. 近年多くの企業が発行している「統合報告書」の特徴として正しいものはどれか?
- A. 財務情報に加えて、ESG(環境・社会・ガバナンス)などの非財務情報を統合して報告する
- B. 財務諸表の数値のみを法定様式で開示する義務的な書類である
- C. 税務署への提出が義務付けられている
- D. 株主総会の議決権行使書のことである
正解: A. 財務情報に加えて、ESG(環境・社会・ガバナンス)などの非財務情報を統合して報告する / 統合報告書は財務情報と非財務情報(経営戦略、サステナビリティへの取り組みなど)を統合し、企業価値創造のストーリーを伝える任意の報告書です。
問18. 会計における「重要性の原則」の説明として正しいものはどれか?
- A. 金額や影響が僅少な項目については、簡便な会計処理や表示による省略が認められるという考え方
- B. 全ての取引を1円単位まで厳密に処理しなければならないという原則
- C. 重要な取引は税務署の許可を得てから記帳するという原則
- D. 決算書は必ず経営者以外が作成しなければならないという原則
正解: A. 金額や影響が僅少な項目については、簡便な会計処理や表示による省略が認められるという考え方 / 重要性の原則は、金額的・質的に重要性の乏しい項目については、本来の厳密な処理・表示によらず、簡便な方法によることも正規の簿記の原則に従った処理として認めるという考え方です。
問19. 財務諸表がある程度共通のルール(会計基準)に従って作成される理由として最も適切なものはどれか?
- A. 異なる企業間や異なる期間の財務諸表を比較できるようにするため(比較可能性の確保)
- B. 経営者の裁量を最大限に広げるため
- C. 会計処理を複雑にして専門家以外が理解できないようにするため
- D. 税額をできるだけ少なくするため
正解: A. 異なる企業間や異なる期間の財務諸表を比較できるようにするため(比較可能性の確保) / 共通の会計基準に従うことで、企業間比較や期間比較が可能になり、投資家などの利害関係者が適切な意思決定を行えるようになります(比較可能性)。
問20. 財務諸表を分析することで得られる情報として適切なものを全て選べ。
- A. 企業の収益性
- B. 企業の安全性(財務健全性)
- C. 企業の成長性
- D. 従業員個人のプライベートな情報
- E. 企業の効率性
正解: A・B・C・E / 財務諸表分析では収益性・安全性・成長性・効率性(生産性)などを読み取ることができます。従業員個人のプライベートな情報は財務諸表の対象外です。
問21. 「有価証券報告書」の提出が義務付けられている企業として最も適切なものはどれか?
- A. 金融商品取引所に株式を上場している会社など、金融商品取引法の規制対象となる会社
- B. 全ての株式会社(非上場を含む)
- C. 資本金1万円以上の全ての法人
- D. 個人事業主
正解: A. 金融商品取引所に株式を上場している会社など、金融商品取引法の規制対象となる会社 / 有価証券報告書は、金融商品取引所に上場している会社など、金融商品取引法上の開示規制の対象となる会社に提出が義務付けられています。
問22. 上場企業に提出が義務付けられている「内部統制報告書」の目的として最も適切なものはどれか?
- A. 財務報告に係る内部統制(社内のチェック体制)が有効に機能しているかを経営者自らが評価し報告する
- B. 従業員の給与水準を報告する
- C. 株価の目標値を報告する
- D. 取締役の私生活を報告する
正解: A. 財務報告に係る内部統制(社内のチェック体制)が有効に機能しているかを経営者自らが評価し報告する / 内部統制報告書は、財務報告の信頼性を確保するための社内体制(内部統制)が有効に機能しているかどうかを、経営者自身が評価して開示する書類です。
問23. 「株主総会の招集通知」に記載される内容として適切なものはどれか?
- A. 開催日時・場所・議題(議案)など株主が総会に参加し議決権を行使するために必要な情報
- B. 従業員の人事異動情報のみ
- C. 取引先との契約書の写し
- D. 特に決まった記載事項はない
正解: A. 開催日時・場所・議題(議案)など株主が総会に参加し議決権を行使するために必要な情報 / 株主総会の招集通知には、開催日時・場所・目的事項(議案)など、株主が総会に参加し議決権を適切に行使するために必要な情報が記載されます。
問24. 次の開示書類とその主な提出のきっかけ・目的を正しく組み合わせよ。
- 臨時報告書 ー ( )
- 大量保有報告書 ー ( )
- 内部統制報告書 ー ( )
- 株主総会招集通知 ー ( )
正解: 臨時報告書→重要な事象が発生した際に臨時で提出する報告書、大量保有報告書→株式を一定割合超保有した際に提出する報告書、内部統制報告書→財務報告に係る内部統制の有効性を評価した報告書、株主総会招集通知→株主に総会参加・議決権行使を促す通知 / 開示書類にはそれぞれ提出のきっかけとなる事象や目的があり、財務諸表以外にも様々な情報開示制度が整備されています。
問25. 企業のディスクロージャー(情報開示)制度が整備されている目的として最も適切なものはどれか?
- A. 投資家等が適切な投資判断・意思決定を行えるよう、企業の状況に関する情報の非対称性を解消する
- B. 企業の内部情報を全て秘匿するため
- C. 税務署の徴税事務を効率化するためだけの制度
- D. 従業員の労働時間を管理するための制度
正解: A. 投資家等が適切な投資判断・意思決定を行えるよう、企業の状況に関する情報の非対称性を解消する / ディスクロージャー制度は、経営者と投資家等の間に存在する情報の非対称性を解消し、投資家等が適切な投資判断を行えるようにすることを主な目的としています。
問26. 会社法に基づく開示と金融商品取引法に基づく開示の違いに関する記述として正しいものを全て選べ。
- A. 会社法は全ての株式会社を対象とし得るのに対し、金融商品取引法は主に上場企業等を対象とする
- B. 事業報告は会社法に基づく開示書類である
- C. 有価証券報告書は金融商品取引法に基づく開示書類である
- D. 会社法と金融商品取引法には一切の重複がなく完全に別物の情報を開示する
正解: A・B・C / 会社法は株式会社全般を規律する法律であるのに対し、金融商品取引法は主に上場企業など資本市場に関わる企業を対象とします。事業報告は会社法、有価証券報告書は金融商品取引法に基づく書類ですが、記載内容には重複する部分もあります。