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ビジネス会計2級 生産性・成長性分析
全28問 / トルカ(https://toruca.app)
問1. 「付加価値」の説明として最も適切なものはどれか?
- A. 企業が事業活動によって新たに生み出した価値(人件費・利益・減価償却費等の合計)
- B. 売上高そのもの
- C. 総資産の合計額
- D. 仕入先から購入した原材料の金額
正解: A. 企業が事業活動によって新たに生み出した価値(人件費・利益・減価償却費等の合計) / 付加価値は企業が外部から購入した価値(原材料費等)に対し、自社の活動によって新たに付け加えた価値を指し、人件費・賃借料・金融費用・租税公課・減価償却費・営業利益などの合計(加算法)で算定されます。
問2. 付加価値の代表的な計算方法である「控除法」の考え方として正しいものはどれか?
- A. 売上高から外部購入価値(材料費・外注費等)を差し引いて付加価値を求める
- B. 人件費と利益だけを単純に合計する
- C. 総資産から負債を差し引く
- D. 営業利益に法人税等を加算する
正解: A. 売上高から外部購入価値(材料費・外注費等)を差し引いて付加価値を求める / 控除法は「付加価値=売上高-外部から購入した価値(材料費、購入部品費等)」として算定する方法です。もう一つの代表的な方法として、人件費・利益等の内訳項目を積み上げる「加算法」があります。
問3. 労働生産性の計算式として正しいものはどれか?
- A. 付加価値 ÷ 従業員数
- B. 従業員数 ÷ 付加価値
- C. 売上高 ÷ 従業員数
- D. 付加価値 ÷ 総資産
正解: A. 付加価値 ÷ 従業員数 / 労働生産性 = 付加価値 ÷ 従業員数。従業員1人当たりがどれだけの付加価値を生み出しているかを示す代表的な生産性指標です。
問4. 付加価値2,000万円、従業員数10人のとき、労働生産性はいくらか?
単位: 万円
正解: 200万円 / 労働生産性 = 2,000 ÷ 10 = 200万円(従業員1人当たり)。
問5. 労働分配率の計算式として正しいものはどれか?
- A. 人件費 ÷ 付加価値 × 100
- B. 付加価値 ÷ 人件費 × 100
- C. 人件費 ÷ 売上高 × 100
- D. 人件費 ÷ 総資産 × 100
正解: A. 人件費 ÷ 付加価値 × 100 / 労働分配率 = 人件費 ÷ 付加価値 × 100。企業が生み出した付加価値のうち、どれだけを従業員への人件費として分配したかを示します。
問6. 人件費800万円、付加価値2,000万円のとき、労働分配率はいくらか?
単位: %
正解: 40% / 労働分配率 = 800 ÷ 2,000 × 100 = 40%。
問7. 労働分配率が高すぎる場合に懸念される点として最も適切なものはどれか?
- A. 人件費負担が重く、利益(内部留保や株主還元の原資)を圧迫する可能性がある
- B. 従業員のモチベーションが必ず低下する
- C. 必ず倒産する
- D. 税金を払わなくてよくなる
正解: A. 人件費負担が重く、利益(内部留保や株主還元の原資)を圧迫する可能性がある / 労働分配率が高すぎると、付加価値の多くが人件費に回り、設備投資や配当・内部留保に回せる利益が少なくなる可能性があります。逆に低すぎると従業員還元が不十分との見方もされます。
問8. 労働装備率の計算式として正しいものはどれか?
- A. 有形固定資産 ÷ 従業員数
- B. 従業員数 ÷ 有形固定資産
- C. 有形固定資産 ÷ 付加価値
- D. 有形固定資産 ÷ 総資産
正解: A. 有形固定資産 ÷ 従業員数 / 労働装備率 = 有形固定資産 ÷ 従業員数。従業員1人当たりにどれだけの設備(機械・工場等)が投下されているかを示す指標です。
問9. 有形固定資産3,000万円、従業員数10人のとき、労働装備率はいくらか?
単位: 万円
正解: 300万円 / 労働装備率 = 3,000 ÷ 10 = 300万円(従業員1人当たり)。
問10. 「設備生産性」(有形固定資産回転率的な発想)の説明として最も適切なものはどれか?
- A. 設備投資額に対してどれだけの付加価値を生み出せているかを示す指標(付加価値÷有形固定資産)
- B. 従業員数に対する設備の量を示す指標
- C. 設備の減価償却累計額を示す指標
- D. 設備の時価総額を示す指標
正解: A. 設備投資額に対してどれだけの付加価値を生み出せているかを示す指標(付加価値÷有形固定資産) / 設備生産性 = 付加価値 ÷ 有形固定資産。投下した設備がどれだけ効率的に付加価値を生み出しているかを示します。
問11. 次の生産性指標とその計算式を正しく組み合わせよ。
- 労働生産性 ー ( )
- 労働分配率 ー ( )
- 労働装備率 ー ( )
- 設備生産性 ー ( )
正解: 労働生産性→付加価値 ÷ 従業員数、労働分配率→人件費 ÷ 付加価値、労働装備率→有形固定資産 ÷ 従業員数、設備生産性→付加価値 ÷ 有形固定資産 / 生産性分析は「ヒト(従業員)」と「モノ(設備)」がどれだけ効率的に付加価値を生み出しているかを多角的に分析します。
問12. 「増収率(売上高成長率)」の計算式として正しいものはどれか?
- A. (当期売上高-前期売上高)÷ 前期売上高 × 100
- B. 当期売上高 ÷ 前期売上高
- C. (当期売上高-前期売上高)÷ 当期売上高 × 100
- D. 前期売上高 ÷ 当期売上高 × 100
正解: A. (当期売上高-前期売上高)÷ 前期売上高 × 100 / 増収率 =(当期売上高-前期売上高)÷ 前期売上高 × 100。前期と比べて売上高がどれだけ伸びたかを示す成長性の代表的指標です。
問13. 前期売上高2,000万円、当期売上高2,400万円のとき、増収率はいくらか?
単位: % / ヒント: 増収率 =(当期売上高-前期売上高)÷ 前期売上高 × 100
正解: 20% / 増収率 =(2,400-2,000)÷ 2,000 × 100 = 400 ÷ 2,000 × 100 = 20%。
問14. 前期経常利益100万円、当期経常利益130万円のとき、増益率(経常利益増加率)はいくらか?
単位: % / ヒント: 増益率 =(当期利益-前期利益)÷ 前期利益 × 100
正解: 30% / 増益率 =(130-100)÷ 100 × 100 = 30 ÷ 100 × 100 = 30%。
問15. 「増収増益」ではなく「増収減益」となる企業について読み取れる可能性として最も適切なものはどれか?
- A. 売上原価や販管費の増加、値引き競争などにより、売上は伸びたがコストの伸びがそれを上回った可能性がある
- B. 必ず粉飾決算をしている
- C. 売上と利益は常に同じ動きをするため、増収減益は起こり得ない
- D. 税金が還付された
正解: A. 売上原価や販管費の増加、値引き競争などにより、売上は伸びたがコストの伸びがそれを上回った可能性がある / 増収減益は売上高が伸びても、原価上昇・値引き販売・固定費増加などにより利益が圧迫され、収益性が悪化している可能性を示唆します。増収率だけでなく利益率の推移も合わせて確認する必要があります。
問16. 総資産成長率の計算式として正しいものはどれか?
- A. (当期総資産-前期総資産)÷ 前期総資産 × 100
- B. 当期総資産 ÷ 前期総資産
- C. (当期総資産-前期総資産)÷ 当期総資産 × 100
- D. 総資産 ÷ 自己資本 × 100
正解: A. (当期総資産-前期総資産)÷ 前期総資産 × 100 / 総資産成長率 =(当期総資産-前期総資産)÷ 前期総資産 × 100。企業の規模(事業基盤)がどれだけ拡大したかを示す指標です。
問17. 前期総資産2,500万円、当期総資産2,750万円のとき、総資産成長率はいくらか?
単位: %
正解: 10% / 総資産成長率 =(2,750-2,500)÷ 2,500 × 100 = 250 ÷ 2,500 × 100 = 10%。
問18. 「CAGR(年平均成長率)」の考え方として最も適切なものはどれか?
- A. 複数年にわたる成長を、複利計算により1年当たりの平均的な成長率に均して表したもの
- B. 各年の成長率を単純に足し合わせて平均したもの(単純平均)
- C. 最初の年と最後の年の売上高の差額そのもの
- D. 毎年の増収率のうち最大値を採用したもの
正解: A. 複数年にわたる成長を、複利計算により1年当たりの平均的な成長率に均して表したもの / CAGR(Compound Annual Growth Rate)は複数年の成長を複利(幾何平均)で均して1年当たりの成長率として表す指標で、単純な算術平均とは異なり、成長の実態をより正確に捉えられます。
問19. 「成長性分析」に用いられる指標を全て選べ。
- A. 増収率
- B. 増益率
- C. 総資産成長率
- D. 流動比率
- E. 自己資本比率
正解: A・B・C / 増収率・増益率・総資産成長率は成長性分析の指標です。流動比率・自己資本比率は安全性分析に分類されます。
問20. 生産性分析を行う意義として最も適切なものはどれか?
- A. 「ヒト」や「モノ」といった経営資源をどれだけ効率的に活用して付加価値を生み出しているかを評価するため
- B. 株主への配当額を直接決定するため
- C. 税額を直接計算するため
- D. 在庫の評価方法を決定するため
正解: A. 「ヒト」や「モノ」といった経営資源をどれだけ効率的に活用して付加価値を生み出しているかを評価するため / 生産性分析は労働力(ヒト)や設備(モノ)といった経営資源の投入に対して、どれだけ付加価値という成果を生み出せているかを評価し、経営効率の改善に役立てます。
問21. 労働装備率300万円/人、設備生産性が2(付加価値÷有形固定資産=2)のとき、労働生産性はいくらか(労働生産性=労働装備率×設備生産性)?
単位: 万円 / ヒント: 労働生産性=(有形固定資産÷従業員数)×(付加価値÷有形固定資産)=労働装備率×設備生産性
正解: 600万円 / 労働生産性 = 労働装備率 × 設備生産性 = 300 × 2 = 600万円(従業員1人当たり)。設備の投下量(装備率)と設備の稼働効率(設備生産性)の掛け合わせで労働生産性を分解できます。
問22. 企業の成長性を分析する際、一般的に確認する項目を「規模の大きさ」の視点で並び替えよ(最も包括的なものから)。
- ( )総資産成長率(会社全体の規模)
- ( )増収率(売上高の規模)
- ( )増益率(利益の規模)
正解の順序: 総資産成長率(会社全体の規模) → 増収率(売上高の規模) → 増益率(利益の規模) / 総資産成長率は会社全体の規模の拡大を、増収率は売上規模の拡大を、増益率は最終的な収益の拡大を示します。この順で会社全体→事業活動→収益という視点の広がりを持つと整理できます。
問23. 付加価値3,600万円、従業員数12人のとき、労働生産性はいくらか?
単位: 万円
正解: 300万円 / 労働生産性 = 3,600 ÷ 12 = 300万円(従業員1人当たり)。
問24. 2年前の売上高が900万円、当期の売上高が1,089万円のとき、この2年間の年平均成長率(CAGR、各年同じ成長率だったと仮定)はいくらか?
単位: % / ヒント: 2年間で900万円→1,089万円になった場合、(1+r)²=1,089÷900=1.21となるrを求める
正解: 10% / 1,089 ÷ 900 = 1.21 = 1.1² なので、1+r=1.1、r=10%。CAGRは複利(幾何平均)で成長率を均した値です。
問25. 自社の増収率が5%、業界全体の市場成長率が8%であった場合に読み取れることとして最も適切なものはどれか?
- A. 自社は市場全体の成長ペースに追いついておらず、相対的に市場シェアを落としている可能性がある
- B. 自社は市場平均を上回る成長を遂げている
- C. 増収率と市場成長率の比較には意味がない
- D. この情報だけでは一切何も判断できない
正解: A. 自社は市場全体の成長ペースに追いついておらず、相対的に市場シェアを落としている可能性がある / 自社の増収率(5%)が市場全体の成長率(8%)を下回っている場合、絶対額としては成長していても、相対的には競合他社に市場シェアを奪われている可能性が示唆されます。
問26. 付加価値2,500万円、労働分配率が44%のとき、人件費はいくらか?
単位: 万円 / ヒント: 労働分配率=人件費÷付加価値×100 なので、人件費=付加価値×労働分配率÷100
正解: 1100万円 / 人件費 = 2,500 × 44 ÷ 100 = 1,100万円。
問27. 労働生産性を向上させる一般的な要因として適切なものはどれか?
- A. 設備投資による自動化・効率化や、従業員のスキル向上(人的資本投資)
- B. 従業員数を増やすことなく生産設備も増やさないこと
- C. 付加価値を減少させること
- D. 労働時間を無制限に延長すること
正解: A. 設備投資による自動化・効率化や、従業員のスキル向上(人的資本投資) / 労働生産性の向上には、設備投資による自動化・効率化や、教育訓練等による従業員のスキル向上(人的資本投資)などが有効とされます。単純な労働時間の延長は持続的な生産性向上とは言えません。
問28. 生産性分析・成長性分析に用いられる指標を全て選べ。
- A. 労働生産性
- B. 増収率
- C. CAGR
- D. 流動比率
- E. 労働分配率
正解: A・B・C・E / 労働生産性・増収率・CAGR・労働分配率はいずれも生産性・成長性分析の指標です。流動比率は安全性分析の指標です。